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スタート
勉強方法の変化
受験6回目、本試験後の自己採点で不合格を確信。
「ふぅー。まったく合格ラインに届いてない。どうやって勉強したらいいんだ。」
賢は途方にくれ、自己採点会場である受験予備校から最寄り駅である高田馬場駅に向かって歩いていた。
学生の街である高田馬場。行き交うのは青春を謳歌している若者の面々。
賢の周りだけが暗く、そして静寂な空気に包まれていた。
受験7年目、賢は勉強方法を変えてみた。
本格的に過去問を解きはじめたのだ。
これまでは、重箱の隅をつくような細かな論点ばかり勉強していた。知識が断片的になり、まさに「木をみて森を見ず」の状態になっていた。
過去問を解いてみると、徐々にではあるがこれまでの知識が不思議と一つにまとまっていくのが実感できていた。
無駄な勉強はせず、過去問、条文だけに絞って勉強をして迎えた受験7回目、合格点にはあと一歩届かなかったが、初めて「戦える点数」とることができた。
6年間無駄にしたが、実質上、賢にとって受験生活のスタートである。
近いうち、また投稿します。