FILE4・救出するべし!
頭に蘇った記憶・・・
あれから思い出してもなかった・・・思い出すことを拒んでいた記憶。
床に倒れている父、泣き崩れる母、ナイフを握る酔った男の手を必死で押さえ込もうとする兄、そしてただ影から呆然と姿を見ているだけの私。
その光景が、頭をよぎる。
目の前で刺殺された両親と兄。
酔っ払った男が狂ったように笑っている。
まさに地獄絵・・・
私は、そこまで考えてはっとした。
いけない、いけない、
ついつい感傷に浸ってしまった。
とにかく、今はあの黒渕の人を助けないと・・・
もう一度黒渕の人を見ると、床にはいつくばってピクリともしない。
これはやばい。
私は静かに立ち上がったつもりだった。
だが、思ったよりもずっと動揺していたのか、
金属製の箱を一つ倒してしまった。
その上に積まれていた箱たちが、ガラガラと音を立てて落ちる。
「誰だ!」
例のごとく見つかってしまった・・・
「中学生か?」
「いや、こいつの仲間かもしれねぇぞ!」
いえ、その人もあなた方も初対面です。
感じからして、仲間じゃないでしょ?
「まぁいい、関係あろうとなかろうと、女使って脅せばはくだろ」
ボスっぽい男がそういったとたん、別の男たちがこっちに向かって進んできた。
はぁ・・・
世の中バカが多いね。
私、あんたらみたいな雑魚にやられるほど弱くないし。
女だと思ってなめてたら、痛い目見るよ?
私は腰を落として体勢を低くとると、男たちを見てにやりと笑った。




