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SPY・KIDS  作者: 奏良
34/44

FILE33・卑怯者

けたましい叫び声とともに将捕が足を蹴り上げる。

私はそれをかわした。

続けて右手が飛んでくる。

私は後ろに下がることでその攻撃をまたかわした。

だが・・・

不意に左腕に激痛が走る。

「っ?!」

驚きに振り返ると、そこにはナイフを握った手乞がいた。

将捕がにやりと笑っているのが見ていなくても分かる。

私は将捕にけりを飛ばすと、その反動も加えて手乞のナイフを蹴り上げ、右手でアッパーを食らわせた。

「後ろからなんて・・・卑怯だ・・・」

「ククク・・・君になんと言われようが、われわれには関係ないのだよ・・・」

血が腕を伝って床に落ちる。

私は血がにじみ、真っ赤に染まっている左の袖を引きちぎり、傷の部分をきつく縛った。

「さて・・・勝負再開だ・・・」

将捕がにやりと笑った。

私は痛みに耐えながら将捕を見据える。

いやらしい笑みを浮かべて、将捕が唇をなめた。


「ぐ・・・」

あれからというもの、私は全く攻撃を避けられないでいた。

普段の自分なら、らくらくかわせるであろう蹴りや突きも全くよけられない。

「ははは、そんな様子じゃ、あの貧弱スパイどころか、自分の身さえ守れないんじゃないか?」

その言葉に侵されるかのように、ひざをつく。

でも・・・錬を、助けなきゃ・・・

私はその思いで立ち上がった。

「悪あがきはよすんだな・・・」

そういって、将捕がさらに向かってきた。

私は・・・家族を殺した、こんな、ギャングたちを許せない。

錬も、助けないといけないんだ!

私はその思いひとつで攻撃をかわす。

ちらりと床を見ると、職員が処分用に残していたのか、様々な調味料と布が落ちていた。

作戦を考える時間稼ぎにと、床などに落ちている布を投げつける。

だが、腕の痛みと体力の消耗で、徐々にスピードが落ちてきた。

「はははは・・・お前も、これで終わりだ・・・」

将捕の腕が首に向かってまっすぐに飛んでくる。

私はもう一度床に散らばっている布を投げつけた。

「クク・・・そんなもので視界を塞ごうと・・・」

将捕が布を払い落とそうとする。

そのとき一瞬、将捕の視線が私から布に移った。

床に落ちていたコショウのびんをつかみ、ふたを開けて将捕に投げつけた。

「うわ!ゴホゴホゴホ・・・」

将捕がむせ返る。

私はその隙に構えを立て直すと、人中に強力な一撃を食らわせた。


わざその五:裏拳打ち


将捕が床に崩れ落ちる。

私はその懐から携帯をつかみとり、ポケットにしまった。

錬・・・!

私は自分の携帯を取り出し、耳に当てる。

「錬・・・?」

声をかけても、反応がない。

まずい!

私は通信を切ると、錬に電話をかけなおした。

錬と将捕たちは会話をしていた。

ということは、着信音も外へ聞こえるはず・・・。

♪♪〜♪

聞こえた場所は・・・

「・・・」

私は唖然なる。

くずされたと思われる大量の壁の下の・・・鍵つきロッカーの中から音はしていた。

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