FILE26・作戦開始!
PM9:25。
錬の携帯に、少林拳さんから連絡が入った。
警察の制服の入手が完了したらしい。
私たちは、少林拳さんが待つ、取っ手のそばのトイレ付近に行った。
「あ、来た来た」
少林拳さんが私たちに紙袋を一つずつ差し出す。
錬が、私にこっそり耳打ちをしてきた。
私は錬のほうを見て小さくうなずく。
「じゃあ、トイレのほうで着替えて、荷物は、いったんコインロッカーにしまおう」
錬と私はうなずき、トイレのドアを開けた。
PM9:53。
トイレの陰に隠れ、私たちは取っ手を見張る。
すると、そこに人影が現れた。
数人の団体だ。
そして、廊下側から現れた一人の男性が、揉み手をして前に出る。
「では、例のチケットを拝見させていただきましょう」
団体の中の、黒いタキシードを着た男性がまず進みでた。
少林拳さんの言っていたとおりだ。
確かに、紙のようなものを廊下側から現れた男に渡している。
私は、納得したようにうなずいた。
「では、今日も、私が支配人として、皆様をおもてなしいたします。たくさんの品を仕入れておりますので、どうぞお楽しみください」
あの、突起部分は、確かに取っ手だったらしい。
支配人と名乗った、廊下側から来た男性の手が、突起部分をしっかりと握っていた。
扉が開く。
中から、まばゆい明かりがこぼれだした。
私は錬と目配せをし、うなずきあう。
そして、少林拳さんを見た。
「・・・」
無言で開いたドアを見つめている。
「・・・よし」
ドアは開けたままだ。
私たちは、絵画の密売が行われてから10分程度後、拳銃を構えて開かれたままのドアから突入した。




