FILE14・FIRST ROUND☆START
私はいったん家に帰って、必要最低限の荷物をのエアーバッグに詰め込む。
「着替えとかは本部から費用が出てるからダイジョウブだよ」
あっけからんとした錬の口調。
・・・本当に大丈夫か?
私は疑がったが、とりあえず信用するしかなかったので、衣服は全て衣装棚にしまった。
錬を部屋から追い出し、制服から動きやすいパーカーとジャージに着替える。
そして、兄さんの形見である小さな指輪をチェーンに通して、首にかけた。
準備完了!
私は鏡を見てドアを開けた。
「終わったよ!」
錬が人の家のコップを使って人の家の牛乳を飲んでいたが、まぁ気にせずに私は言った。
「おう!」
錬が口に含んでいた牛乳を飲み込んで言った。
「で、次の目的地なんだけど、隣町に大きなデパートあるじゃん?」
「うん」
私は「デパート・MICHIMICHI」通称「デパミチ」という県最大級のデパートを思い出した。
「デパミチに行くの?」
「あそこで夜に絵画の密売が行われてる。どうも、その取引の間に僕らが調べてる麻薬が関係してるらしい」
「へぇ・・・よく調べたね」
「本部が教えてくれたんだ。安達組・・・やくざたちのところだけど、失敗したって言ったら、教えてくれたんだ」
「これ失敗したらどうなる?」
「やばいだろうね」
「・・・」
私はつばを飲み込んだ。
・・・まだ死ぬわけには行かない・・・
私は首にぶら下げた指輪を握り締め、錬を見た。
「失敗は許されない・・・行くよ」
「おう!」
私たちは握った拳を軽くぶつけた(軽いつもりだったんだけど、錬はすごく痛がっていた)。




