虚影録 37話 忘れ物。
これで一時間…あたくし大天才!
───ヨ・サンオーbar───
店内はすっかり適当作画に戻っていた。
黒『戻ってきたは良いが、
あいつらなんで戻してくれたんだ?
…まあいいか、おそらく手は組めた、
それの報告でもするか。』
黒嶺は階段から皆を呼び状況を報告した。
黒「…ということがあってだな、
とりあえず反魔王派とは手を組めた。」
伊「旧魔王城の様子はどうでしたか?…」ネムー
黒「…手を組む過程で忘れていた…
すまない。魔王城の様子は掴めていない…」
伊「じゃあ、今日はもう準備してから休憩をしましょう。
各自荷物確認を。」
奏「僕は何もないし大丈夫かな。」
杉「食料オーケイです。」
黒「俺も特に武器だとかもないからな、大丈夫だ。」
伊「ん?武器……?そう言えば勇者さん、
退魔の剣は…?」
ノ「あ…」
伊「無い感じですか?」
ノ「そのー…えーと…はい。」
伊「まぁ、まだ時間はありますから。
いったん戻って取って来てもらいましょう。」
黒「誰が取りに行くんだ?」
伊「なら、奏架君行って来れますか?」
奏「行けますよ!
もうパパっと!」
虚『ワープでもすんのか?』
奏『実はね…ふふふ』
伊「なら奏架君お願いします。
退魔の剣は”最弱の傭兵”の象の下の空間にあります。」
奏「はーい!
んじゃ行ってきますー!」
奏架はそう言うとヨ・サンオーbarから去っていった。
奏「あ、バウムさんの森から行った方が良かったなぁ…」
虚『じゃあ戻れよ…』
奏「まぁまぁ、見ててよ僕のワープを。」
そう言うと奏架は人影のない裏路地に入った。
奏『ギルド長が言ってた通り治安良いのが分かるね。
転移前なら入った瞬間不良がゴロゴロしてる。
それよりも、ワープだ。』
虚『ワープってどうやるのさ?
土とか移動した時みたいにやるん?』
奏『なんでわかんだよ…
その通り。ここからアンーサーツシヤース・スギール王国まで、
それを使ってワープする。』
虚『距離が大体半日程度だからかなり遠くない?』
奏『それはまぁ、
僕、魔力多いし?
大丈夫かなーってね?
最悪縛りでなんかしたらいいだろうし。
じゃあやるか。』
魔力が奏架の魂に刻まれた文字に、
限りなく細く書かれていく。
奏架は極限まで集中をし、
街の中をハッキリとイメージする。
そして魔力が放たれると…
奏「やった!できた!スゲー!」
奏架はアンーサーツシヤース・スギール王国の、
夜に見て覚えていた裏路地にワープした。
ただ……
ごろつきが3匹いた。
ごA「おいおい、兄ちゃん…
俺達の陣地に入ってくるとはいい度胸だな。」
ごB「そうだぜ、そうだぜ?
ぐへへっ良い収益になりそうだ。へへ」
ごC「この国唯一の裏組織である…
俺様達に見つかったのは運の尽きだな。」
奏『んん、魔力あんまり使いたくないんだけどなぁ。』
虚『あれぐらいなら殴り倒せるでしょ。』
一方その頃……???は…
???『何この魔力濃度、
街中でこんな……私が何とかしないと!』
???は魔力濃度が異常に高い場所へ走り出す。
裏路地であった。
???『子供が大人のごろつきに囲まれている?…
助けなければ!』
???「そこのごろつき!
その子から離れなさい!」
ごA「女一人増えようと、
俺達には勝てねぇぜ?」
ごB「貧弱そうな体つきだなぁ?
こいつも売れば高くなりそうだ…へっふへへ」
ごC「俺達のバックにはなァ?
あの──────」
次の瞬間、
ごろつきCは???の魔法によって吹き飛ばされる。
???「抵抗せず、
大人しくしなさい!」
ごA「…あいつごとき倒した程度で調子に乗るなよ!」
ごろつきAは短剣を取り出し、
切りかかる。
が……
???の見えない何かしらの魔法により、
吹き飛ばされた。
ごB「ひっひぃぃぃぃぃぃッ!???」
ごろつきBは他のごろつきを抱え、
この場を去っていった。
???「これで大丈夫かしら?
そこの少年!大丈夫だったかしら?」
奏「え?あー、はい。大丈夫です。」
奏『ラッキー!消耗しなくて済んだ!』
???「私はアリア。
魔法学園の生徒よ…
ところで、この魔力濃度……
君、何か知ってる?」
奏『これ知ってるって言ったら面倒よねぇ?』
虚『だろうね。絶対時間が勿体ない。』
奏「いやー。
何が何だかさっぱりで、
たまたま気分でこの道に入ったら襲われただけです。」
ア「そう…
ならいいのだけど。
見た感じ未成年だ───
あなた、冒険者?」
奏『なんでバレ…
あ。ペンダント…
しょうがないかぁ…』
奏「え?あーはい。一応冒険者です。
この国初めてでとある観光名所の像をさがしてたんですけど…」
ア「そうなのね。戦いの邪魔をしてごめんなさいね。
とうか、像…?あー”最弱の傭兵”の像の事かしら?」
奏「確かそういう名前だった気がします!
どこにあるか分かります?…」
ア「えーっとね。
あっちにあー行ってこうであーで───」
奏「ありがとうございます!
また機会があればよろしくです!」
奏架は像の方へ去っていった。
ア「何だったのかしら?あの子。」
前話で頭おかしくなって…
ごめんちゃい。
でも別にええやろ?だって作者なんやから。




