表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/46

虚影録 26話  罪の代償

なむなむ

ト「オマエ侯爵様ぁぁぁーーッ!!

  オマエ様ぁぁーッ!!」

そう、処刑場の観客席の下の牢から叫ぶトナリ。


ワ「…………」

何も言わず、背を向けるワタシ。


ゼ「今までありがとうございました。

  オマエ侯爵様……」

そう、諦めたように今までのお礼を言うゼエイン。


奏架と黒嶺がその場から去ると…

神職と処刑人が戻ってくる。


処刑人がその手の斧を振り上げる。


そして振り落とした。


ザジュァッ。


観客達が歓声を上げ、

更にゴミが投げられる。


オマエ侯爵の頭や体に当たる。


トナリはもう、

叫ぶのを止め。


ワタシは静かに泣き、

ゼエインには怒りが湧いていた。


そんなことも知らずに、

観客達の横暴は止まらなかった。


そして処刑が終わり、

片付けをし始めた所で、

奏架達は帰って行った。




この、気色の悪い現実から逃げるかのように……




───旅館内、会議室───


伊「奏架君はどうしました?」


黒「それは……そのだな、

  処刑場が気持ち悪くて今は…

  吐いてる……」


伊「…まぁあれは仕方ないですね。

  それで新たに得た情報とは?」


黒「それがだな、

  魔王と戦った事があるお前なら分かるかもだが、

  魔王を強化する武器と道具を魔族が持っているそうだ。」


伊「つまりは今、魔王を封印から解いたら、

  その道具とやらで魔王が手に負えなくなると……」


黒「話が早くて助かる。

  つまりはそういうことだ、

  だから魔王と戦う前に魔族側の土地に行き、

  その道具と武器を破壊、もしくは封印しなければならない。」


伊「どうしましょうか……

  それだと魔族を倒し終えてから、

  直ぐに魔王の封印場に行くことになりそうですが…

  私達も待機せずに行った方が良さそうですね…」


黒「できたら、

  ノア殿と伊月は待機して欲しいが、

  距離的に時間に間に合わそうにないのがなぁ。

  しょうがない…今なら魔族の質も下がっているだろうから、

  ノア殿と伊月も来てもらうか……

  かなりの連戦になるかもしれないがすまないな。」


伊「終わったら私に……

  ”休み”をくださいね???」


黒「お、おう、分かった。」


一方その頃奏架は。


奏「うぇっ…ぼうぇ…」


虚『吐き過ぎだろ…

  まぁあれは仕方ないだろうけど、

  流石に耐性なさすぎ。』


奏『今の僕ならあんな奴ら直ぐにやれるのに…

  やれずに見逃さないといけないなんてッ……』


虚『僕ならあんな事になる前に逃げるかなぁ。』


奏『僕は今意見を聞いてるんじゃなくて、

  同意して欲しいんだけど……

  なんであんなのがのうのうと生きてるんだよ…』


虚『強者が弱者を守るから、

  弱者はそれを自分の力だと勘違いする。

  その結果があれだ。

  この世界には罪人に人権が無いに等しいから、

  起きた現象でもあると思うがね。』


奏『その強者を倒せばあいつらも、

  表にはあれを出さないのかッ!?

  虚天ッ!?』

少しキレながらそう虚天に問いかける。


虚『倒したとて、

  すぐには本性を圧さないだろうね。

  あーいうのは目の前で同じような奴を殺さないとね。

  それとその強者は力が強いとは限らないし、

  権力だけの雑魚の場合もあるさ。

  それにその強者が良いやつだったらどうするんだい?

  君には殺せないだろう?』


奏『殺せるさ!

  多くの可哀想な奴の為なら!』


虚『その思考がその強い奴の思考さ。

  自分の正義を掲げ、自分の思うがままに、

  その正義を振るう。

  僕はそういう自称正義マンは嫌いだね。

  それより自分のやりたいことをやる人の方がまだいい。』


奏『あっそ。』


そう、奏架が言い終わると吐き気も止み、

会議室へと戻って行った。

正義マンは嫌いだ。

ただ正義自体が嫌いなわけではない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ