陽織、筋肉をつけたい!
軽井沢から帰って、母と2日目の子どもたちの話をする。母も、経験があったようで、
「あれは、辛いわよね。」
と小さい声で言っていた。
夕飯の時間は、高嶺と父は日曜日なのに、大学と仕事で遅くなる、ということで、母と和嶺、陽織の3人。夕食の後、和嶺が
「陽織、痩せた?」
と言って来る。
いや、兄のくせに妹の何を見てるんだ!しかし
「和嶺も、そう思う?」
と母まで言って来た。
カナダに行った時は、少し太ったかな?
と思ったし、胸は大きくなった自信はある!
でも、たしかに黎人にも言われた。
筋肉が落ちたのかな?
と、不思議に思っていたら、和嶺から
「お前、また夕飯食べなかっただろう。」
と指摘された。
「え?1日、だけだよ!ほら、神嶋さんの依頼の日。」
と言うと、2人が大きなため息をついた。
「陽織、疲れるとすぐ寝ちゃうのよねー。朝まで起きないし。」
「んー、前はたぶん、栄養士の先生がついてたから大丈夫だったんだろうけど。」
と、2人が渋い顔をする。
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お風呂の後、すっごい久しぶりに体重計に乗って愕然とした。ヤバイ!現役の時は40をキープするのが大変だったのに、36?やっぱり筋肉が落ちている。
良かった。こんなでカナダで4回飛んでたら、確実に骨折していた。
しかし、さらに体重が落ちるイベントが、翌日から始まった。夏期講習だ。
暑いから車で、と言う兄たちの言葉をやんわり断り、15分歩いて登校。とにかく運動しなければ!
休み時間は、階段昇降!講習中は机の下で足上げ!
頭と身体の両方を使ったら、帰宅する頃にはヘロヘロになっていた。
でも、明日の予習をしなければ!
お風呂上がりに、腹筋して夕飯!
ダンベル体操も始めた!
そのあと予習と復習。
そして二学期が始まった、ら、さらに体重が減っていた!なぜだ!
と悩んで、家庭科の先生に食生活を見てもらったら、糖質が完全に足りてない!と指摘された。
頭や霊力をすごく使うのに、その栄養になる糖質が不足していることを!
ご飯、パン、どちらも好きじゃない。
甘い飲み物なんて論外!スポドリも嫌いなのに!
果物、桃は大好き!他は、んー。バナナは食べるかな?
お菓子、お菓子、プロテインバーとかは食べる。
プリンやバニラアイスは好き!
チーズは好き!クリームも好き!
と言ったら、とりあえずは、リゾットやピザなどを進められた。ドリアは好きなので、まあいいか。
煮物はこんにゃくと筍が好き!と言ったら微妙な顔をされた。芋やにんじんはあまり好きじゃない。
と言う結論から、母が考えてくれることになった。やっぱり管理栄養士になりたい!
「陽織ちゃん、最近お弁当にグラタンとか、コロッケが入ってるね。」
と美織が覗き込んで笑った。
「うん、体重増やそうと思って。」
うん!今日はライスコロッケに挑戦してみた!
と言ったら
「なに、その羨ましすぎる発言!」
「わたしなんて、ダイエットしても、全然減らないのに!」
と、他のグループの女子からも突っ込まれた。
「そっかー、痩せたって言うより筋肉が落ちちゃったのか。それは、まずいよね!10代女子として!やっぱり運動しよう!」
と羽織が誘って来た。
以前羽織の合気道教室に行ったが、結局、見学で終わったことを思い出す。
「でも、胸とお尻は、気持ち大きくなったような。」
と羽織に言われて、ちょっと嬉しそうな顔をしてしまったのは、黎人さんには内緒だ。
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千織と湊人は、あれからまだ仲直りしたいない。
帰りも、前の座席に湊人が座り、陽織が千織と後部座席に座った。
夏期講習も理系と文系はほとんど別なので、顔を合わせる機会がない。
そんな状態で学園祭になったが、2年Sクラスは毎年あまりやりたくないテーマ担当だ。
中3の受験相談&受験勉強質問会。いわゆる過去問でわからないところを教える、と言うことをやる。
こんなところでも、勉強なんて!
それを黎人に電話で言ったら
「ああ、あれね。中学生の中には、何がわからないか、わからないって子が多くて、結構疲れるよ。」
と笑っていた。
勉強を教えるのが大好き黎人でも、面倒だったらしい。
そんな黎人は、大学が夏休みの今、会社中間決算期、という仕事で忙しいらしい。
他にも司法試験の勉強のために、専門の講座に通っているとのこと。
しばらく会えない間に、筋肉を頑張ってつけなければ!




