↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
230/276

陽織、幼く見られる(就職編)

ディナーはホテルのレストランに行った。

すでに綾人と、会社の研究室の人が来ていた。

2人は機内食ですでに満腹と言っていた。


ディナーをとりながら、黎人が

「バイト、して良いよ。」

と言って来た。

「本当?」

と、陽織は前のめりになる。

「うん、高道さんから頼まれてたでしよ?」

   高道!?

陽織の顔色が変わる。

「なんで、知ってるの?」

「高道優佳さんって言うんだね。陽織のコーチだった人。ずっと、お義母さん、陽香さんは連絡とりあっているから。」

「ママが。」

「あー、僕が知ったのは偶然!前に、陽香さんが、陽織のことは自分より優佳さんの方がよく知ってる、って言ったことがあって。その時に、教えてくれた。」

陽織は陽香のことをちょっと怒った。

   ママのおしゃべり!

「もちろん、余裕がある時だけだよ!今はレイリーのことや大学、国家試験って、大変なんだから!」

「でも、もう無理だよ。さっきだってハクの力借りたし。ズル、したし。」

「別に、競技者じゃないなら良いんじゃない?僕たちだってみんな何かしらスポーツや武道はやっても、試合は出ないから。」

黎人が、そう言って陽織の手を握る。

それを見て

「パパ、たっくんも!ギュッ。」

鷹人が言うと、黎人は片方の手で鷹人との手を握った。


翌日は、ジェフたちの大学に行く。

鷹人は大学構内にある保育室に行った。

英語で大丈夫かな?と思ったがレイリーで1歳児クラスのときに、イギリス人保育士と過ごしていたので、思ったよりも何とかなりそうだ。


結菜と待ち合わせて、マギーの講義がある教室に入った。

結菜は聞き取れない言葉もあるので、ちゃんとレコーダーを机の上に置く。

陽織も、卒論のためなので、録音の許可を取っている。

今頃、黎人たちも同じように、ジェフの講義に出ているはずだ。

午後はジェフと話しをする、と言っていた。

明日黎人たちははカナダにある、取引会社の工場の見学。

別行動になる。


結菜は、陽織がマギーの講義中、そのままノートに英語でメモしているのを見て、羨ましくなる。

カナダ留学を簡単に進めるわけだ。

   そういえば、一般教養の語学。

   全部免除って聞いたっけ。


陽織は午前中、マギーの講義とジェフの講義を一つずつ聞いて、午後はマギーの研究室に行く。

自分が卒論のテーマにしている子どもの成長に合わせた栄養管理の一環で、海外との違いを取り入れるつもりでいる。そのためのマギーの研究室訪問だった。

結菜は午後一番は、他の授業が入っているが、そのあとが空き時間ということなので、研究室に来ることになっている。

その間、陽織は自分が今集めている資料や考察、実際に立ち上げた保育施設での話を、マギーや研究室にいる学生と話すことができた。


陽織が現役の母親と知ると、ほかの学生の中には、中学生ママ?という学生もいたが、年齢を言うと、驚かれた。

   う、幼く見えるんだ。

   悲しい!

他の学生も陽織がもうすぐ21歳というと、12歳の間違いでは?と指摘する人もいて、少し膨れた。

   ひどい!

そのあとは、結菜も入って日本人は若く見えるといわれたけれど、その中でも陽織は幼すぎ、と言われショックを受けてしまった。

さらに結菜と一緒に、陽織がカナダ時代、一緒にスケートをやっていた友人、ケイシーも入ってきた。

彼女は今。現役スケーターだけど、大学ではスポーツ健康学を学んでいた。


ケイシーとは、エリサが今、成長期で体重が増えてしまい、ジャンプのバランスが取れない、という悩みを聞いたことで話をする。

マギーは母親としてだけでなく、児童の健康を専門とするだけにこの話題はとても関心を持っている。

陽織は中学の時に同じ経験をして、身長に対する体重を40キロに抑えるように、食事をとっていたところ、現在、胃が小さくなってしまったのか。普通の量が食べられなくなったという、後遺症のような経験談をした。

「たぶん、そのまま続けていれば、運動をするから食べられたんだと思うんだよね。でも、体動かさなくなった分、あまりお腹すかないの。一度にたくさん食べられないし。」

というと、マギーやケイシーだけでなく結菜も驚いていた。

「だから陽織のお弁当、いつも幼児並みだったの?」

「幼児っていうな!!」

陽織と結菜が日本語で話していると、内容はわからないはずなのに、マギーとケイシーが笑った。


「やっぱり無理なダイエットを成長期にするのは、絶対にNGよね!」

とマギーが言ってくれたのが、陽織には救いだった。


そして4時ころ、陽織が鷹人を保育室にお迎えに行くと、もう新しいお友だちを作って和洋折衷語?のような会話をしていた。

保育室で「タック」という愛称をもらったことも嬉しかったらしい。

後で聞くと、鷹人が好きな怪獣ドラマに出てくる、地球を守る防衛隊の名前と同じだとか。


こうして、カナダ旅行の日程はすでに半分を過ぎてしまった。

陽織が少しがっかりしていると、黎人に

「旅行じゃないからね!視察と出張だから。」

と訂正された。たしかに黎人は土日以外は、すべて視察や出張の日程が入っている。

「明日はどこに行くの?」

と聞くとトロントに行くので飛行機移動といった。

陽織は鷹人と明日も大学の保育施設で、今度は保育施設の人と話をする。

こちらは、陽織にとっても仕事?になる予定。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。