↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
148/284

陽織、勉強再開!(子育て編)

10月半ば、鷹人が寝ている間、陽織はパソコンを前に勉強をしていた。

黎人と羽織が、通信でも単位が取得できることを知り、後期の申請をしてくれていた。

実技や実験は無理だが、ネットを使った講義を見てレポートを送る、一月の試験を受ける、それだけで本来取る単位の半分は取ることができた。


前期は4月に休んだこともあり、レポート系の授業はペナルティで、かろうじてAまたはB。試験で判断されるものは全てS Aをもらえて、ホッとした。

そして今は、とにかく単位を一つでも取っておきたい。


鷹人が起きたので、オムツを変えて、母乳をあげて、抱いたままパソコンに向かっていたら、美咲が入って来た。

「ちょっと!何やってるの、鷹人の鼻が潰れちゃってる!息できなくなるでしょ!」

と怒られた。


どうせオッパイ飲んでるだけだから、と陽織は慣れた手つきで、パソコンに文字を打ち込んでいた。

「あ、ごめんなさい、ごめんなさい!」

鼻を圧迫していたことに気づき、慌てて抑える。


お昼を一緒に食べながら、勉強と授乳を一緒にやるのはやめなさい、と叱られた。


「ながら作業で、子育てするのはダメよ!いつもならちゃんと話しかけながらあげてるのに!」

「すみません。できるだけ、今日中に提出したいレポートがあって。」

陽織はしゅんとする。

「お昼食べたら、少し見ててあげるから、あと、夕飯くらいならこちらで用意してあげるから、できないことは、ちゃんと相談しなさい!」

陽織は俯く。

「それに、ただ事務的に子育てするようになったら、育児放棄と変わらなくなるわよ!あなただって、ネグレクトは嫌でしょ!」

厳しく言われて、陽織は青くなった。

「はい。」


夜黎人が帰って来ると、陽織は美咲に怒られたことを話す。

「今日のレポートは送信できたの?」

黎人に聞かれて、ハイと答える。

「あとは、どれくらい?」

「えと、来週の月曜日までに三科目送ろうと。」

というと、

「じゃあ、土日に一緒にやろう。」

とニッコリと、言われた。

あ、鬼教官。 

陽織ふ遠い目をする。


黎人が夕飯をとっている間に、陽織は黎人と鷹人のお風呂の用意をする。最近、ベビーバスを卒業して、鷹人はパパとお風呂に入るようになった。


夕飯、お風呂、そして夜最後の母乳を飲むと、鷹人は最近よく寝る。夜中に起きるのは、一回くらいだ。

それだけに、陽織は勉強できると、油断していたのかもしれない。


「ながら作業はダメ、か。」

と陽織が呟いた。


陽織がお風呂からでると、鷹人は、黎人に抱っこされて、もうぐっすり眠っていた。

「ありがとう、黎人さん。」

陽織がそう声をかけると、黎人が微妙な顔をする。

?

「陽織もさ、そろそろその呼び方、止めようか?」

「え?」

「なんか、他人行儀。僕のことは、さん付けなのに、湊人は呼び捨て。」

そんな、いまさら!

「??黎人、さま?」

と陽織が言うと、

「いやいやいや、それもっと変!」

と笑われた。

笑いながら、黎人は鷹人をベビーベットに寝かせた。


「えと、えと、えと。」

ママはなんで呼んでたっけ?

ん?

陽織はしばらく、悩む。

「え?そんな悩むこと?」

美咲お母様は?

うちの主人はねー、ってよく言ってるけど。

「ご主人様?」

「それは、なんのプレイ?」

「旦那様。」

「ちょい、違う!」

「じやあ、なんて呼んで欲しいの?」

と聞くと、黎人は黙ってしまった。

「あなた?」

と、母が父を呼ぶのを真似したら、黎人が真っ赤になった。

あ、コレ正解?

なんか、陽織はたのしくなって、わざと黎人に

「あなたー、あなたー。あなた!」

と連発すると、やっぱりいつもので良いと言われた。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。