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LEGEND MONSTERS(レジェンド・モンスターズ)-The Extra-  作者: プリンアラモード
レジェモン外伝 #25~#27
107/149

#26 昇格再試験

◆今回初めて登場する人物◆

クロス(29)

バッファル島のブレーン地区に住んでいた剣士。十分な腕前と友人からの信頼を持つ。聖剣士の昇格を目指すが、リドナーとともに参加した試験では失格した。

アルカス

天空要塞・アルカディアの現管理人。モーゼスと同じように要塞を操ることが出来る。



 ちょうど、リドナーたちがシャインズ島を出発した頃であろうか。あの日、惜しくも昇格を逃した剣士・クロスはスターロック島を通る地下鉄の1つ・諸島横断鉄道へ乗り込み、スカーレット島へと向かう。所要時間は約2時間。この鉄道は魔力を以って世界最速を誇っていた。

 クロスがここにやって来た理由は他でもない。天空要塞・アルカディアで行われる剣士から聖剣士への昇格、その試験のためである。バッファル島が大変なこととなっている今もそれは行われてるのである。

「また、持久走がありそうだな。まあ、仕方ないことだし、乗り越えれば積年の願いが叶うからな。」

転送装置の列に並ぶクロスは溜め池こそ漏らしたが弱音を吐くことはない。それほどの忍耐を彼は元々持ち合わせている。

 そして、クロスの番はすぐに来る。彼はあの日のように転送装置へ入り、輝きとともにアルカディアへ。そこは、変わらず美しい場所で、久方ぶりのそれにクロスは

「やっぱ、ここは綺麗だ。」

と思わず感嘆の声を漏らす。そんな彼は前を行く、剣士の後ろに付き、大きな扉のある宮殿へ。その中では初日の第一試験・魔法詠唱の書写が行われた。クロスは押し黙り真剣な顔で上から下へと文字を書く。その傍には呪文の全集があり、彼らはそれを写すのだ。そんなことが2時間続く。この試験にはクロスを含む22人が合格した。無論、残りの者は失格。その原因のほとんどが途中で書写を止めたことであった。

「初日は合格!」

試験が終わると、ヤンは小さくガッツポーズをし、 チェックイン済みの参加者専用の宿へと戻っていった。これで彼は再び強き精神を示す。


 そして、次の日。昨日の合格者・22人が身体の鍛練のため、要塞内1時間の持久走を行う。試験開始の期になると、その22人が開始地点に立ち、走り初めの構えを取る。

 「では、初め!」

試験担当のアルカスの合図で皆が走り始める。1周するのに掛かる時間は約10分。この1時間に少なくとも6周、多くて7周を走れるほどの距離である。彼らには持久走の経験はあったし、1周10分という長さも学生の頃から慣れしたんでいた。だが、それを6周と言うのはあまり馴染みが無い。高等部の頃に9kmほどやったのみであるからだ。それに、性別によっても変わってくる。持久走は基本男の方が長距離だが、今回は全く同じ距離を走る。剣士となるためにある程度の体力は身に付いているものの、女への負担が大きい場合があるのである。

 だが、そんなことに気にする試験者たちでは無い。昨日の合格者は構わず自分のペースで走り続け、先程通り、皆10分後には2周目へと入った。その中、クロスはスライド走法を使い、消耗少なく前へ前へと走り進んで行く。

 「ハァ...ハァ...ハァ...。」

2周を終えて、流石に息を切らしてきたクロス。先程、彼は1人の女性脱落者を見た。だが、それに構っている暇など無く、1周、1周、また1周と周回を重ねていく。そうやって、彼は最後まで走り抜く。これまでに、10人ほどの脱落者を見ながらも、彼は諦めず、弱音を吐かず、体中が悲鳴を上げても走り続けたのである。

 これで、クロスは強き精神に次ぎ、屈強な身体を示した。そして、明日はクロスの失格原因となった技術を示す場・トロールサバイバル。それを思う彼は一端の不安と一端の希望、加え熱意に苛まれつつ、宿へと戻っていった。

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