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七十六話:眠りココアの効果って、催眠作用じゃないんだって

死神さんの助手生活、二日目の朝!


とりあえず私はお風呂に入りました。

昨日さぁ、ゾディさんの家に来て速攻寝落ちしちゃったからさ......。



ゾディさん家のバスルームねっ、思ってたより豪華な感じだったの!

鏡もシンクもトイレもバスタブも、全部同じ部屋にあってね!

バスタブの中も、寮のシャワールームの二倍は広かった!


シャワーヘッドもちゃんと手が届く位置にあるし、自由に取り外しもできちゃうし、冷房も効きすぎてないし、歌ってたら途中でヒトが入ってきて気まずいとかないし......唯一めんどくさいってなっちゃったのは、シャンプーとコンディショナーが融合してないことで——


......って、お風呂の話はもういいか......。



お風呂は良かったの。だけどさ、新しい自室のクローゼット開けてみるじゃん?


大量に服やらジーンズやらが詰め込まれてたんだけど、背中の翼を通せる穴が開いてる服は三つくらいしかなくてさ。



一つ目。『毎日がエビフライ』Tシャツ。あんまり可愛くないエビフライのイラスト付き。


二つ目。『それって死亡フラグじゃない?』Tシャツ。黒のTシャツに赤い筆ペン文字。


三つ目。『君のTENSIONがFIVEしてSO GOOD......』Tシャツ。......どゆこと?




「き......着るしかないかぁ............」



大人しく制服着とくか迷ったけど、ジャックさんに誘拐されたせいか随分汚れちゃってたし。


とりあえず、『それって死亡フラグじゃない?』Tシャツと短パンに着替えた。



肩にバスタオルを掛けて、髪を自然乾燥させてる間、私はベッドの端に座る。



昨日はドタバタしてたせいで、あんまり観察できなかったけど......改めてみると、結構良い部屋だな。ここ。



ベッドはかなりデカめで、寮のベッドの1.5倍はあると思う。

布団も枕も無地で、真っ白。マシュマロみたいに柔らかい。


向かいには、金色フレーム付きの鏡が置いてあって、ベッドに座る私の姿を映し出してる。

何回見ても『それって死亡フラグじゃない?』Tシャツがダサすぎるけど、ウィローさんが可愛いおかげでギリ耐えてる!......多分......。



木製タイルの床は、少しだけ炭っぽいものに覆われてるように見えるけど......多分汚れてるわけじゃなくて、そういうデザインなだけ。


屋根、というか天井?は、もう綺麗に修復されてる。ちっちゃいファン付きの照明まで付いてて、電気も点きっぱなしにされてる。

私が寝てる間に、ゾディさんが直してくれたのかな。


カーテンがかなり大きいってことは、多分窓も大きい。

今開けたら、致死量の赤い光が入ってくるんだろうな。閉じたままにしておこっと。



そして......壁......。



『壁に貼ってあるポスターは、できれば剥がさないでネ! めちゃくちゃいっぱいあって邪魔かもだけど!』



......私はベッドの奥に座って、枕のすぐ近くにあるポスターに触れる。

ポスター、というか......これは新聞紙の切り抜きっぽいな。全く知らないキャラクターの四コマ漫画だ。四コマ中三コマで爆発が起きてる。


他にも、新聞紙っぽいものが辺りにたくさん貼ってある。

『え?』ってなる小見出しが書かれたニュースだったり、知らない誰かが死んじゃった事件の記事だったり。


ポップコーンのイラスト付きの、イベントの告知ポスターも貼られてる。

子供が描いた絵みたいなのまである。



とにかく、壁紙の模様が全部覆い隠されるくらい、たくさん色々貼ってあった。

貼ってあるものの共通点といえば、全部古そうなことくらい。



ここってもしかして、元々ゾディさんの寝室だったりするのかな?

空き部屋にしては、生活の跡が残りすぎてるような......。



「......?」



私はベッドから降りて、部屋の扉の近くに貼ってあるポスターの方へ歩いた。

今にも剥がれ落ちてしまいそうだったから、私は端に触れて、壁にそっと押し付ける。



世界地図......かな? といっても、地球全体の地図ではなさそう。



一番下の方には、黄色い陸の塊が描かれてる。左下の端から、右下の端まで続いてる。

陸の簡易イラストの上には、大きく文字が書いてあって。


『日本』とか『アメリカ』とかでもなく、ただ......『下界』。

天国でも地獄でもないこの世界は、......もしかして......。




「............」




地図の真ん中から左の方には、赤色の陸の塊が『下界』の上を浮いているように描かれてる。

これが『ポエナ』らしい。


そして。『ポエナ』のすぐ隣に、青色で、ものすごく小さく描かれてるのは。



「......『ネルソービュー』............」




『色々あってぇ、我々人外は「天国」と「地獄」——「ネルソービュー」と「ポエナ」も下界の上に作り出したのでした! そして、今に至る、と!』



7000年以上前の歴史を語ってくれた時、ゾディさんはさりげなくそう言ってたけど。


まさか、ネルソービューとポエナが隣同士だったなんて、思いもしなかった。


隣どころか、もうくっついてるじゃん! ネルソービューが小さすぎるせいで、ほぼポエナの一部みたいになっちゃってるじゃん!!



隣同士ってことは、ここからネルソービューに帰ることだって、きっと......

か、簡単ではないかもしれないけど......死神さんに頑張ってもらわなきゃいけないけど......!



「......みんな......今頃、どうしてるかな......」



私はそっと、地図に描かれた、小さな小さなネルソービューに手を添えた。



その時。


だった。





「~~~~っひぇ!?!?」



ネルソービューが、急に黒いマーカーの跡で塗りつぶされちゃったの。


ぐちゃぐちゃって、バツを描くように、罰するように。

目に見えないマーカーで刺すように。



私、何もしてないのに、

この部屋には私以外誰もいないはずなのにっ、



「だ、だだだだだ誰!? 幽霊!?!? あっ、幽霊は私か......じゃなくてっっっ」



振り返りながら、新しい自室で一人叫んだけど、返事は返ってこない。



衝撃に耐えられなかった世界地図が、そのまま壁から剥がれ落ちる。

私の足元に落ちる。


幻覚じゃない。


やっぱり。

ネルソービューにだけ、黒いマーカーで滅茶苦茶にされた跡が残っていた。




***


「ゾディさんゾディさんゾディさんゾディさーーーーん!!!!」



私は螺旋階段を、滑るような勢いで降りた。

もし手すりを掴んでなかったら、そのまま顔面から転んじゃってたかもしれない。



「聞いてよーーーーーーっ!!!! さっきとんでもない心霊現象が——」



下の階に降りるのは、この時が初めてだったんだ。

だからさ、初めて見るものも多くて。



ゾディさんは死神なのに、なんというか......あまりにも、魔法使いの家って感じだったの。



とにかく本棚がたくさん壁沿いに並んでて。

本だけじゃなくて、ポーションもたくさん中に置いてあって。


謎の花やら、開きっぱなしの本やら鶏肉の骨やらもその辺に捨ててあって。


ミニ冷蔵庫も設置されていて。


台所なのかリビングなのかわからないスペースの真ん中には、丸いテーブルが置いてあって。学校のプリントっぽい紙が山積みにされていて。

何故かリンゴも飾られていて。


丸い窓から差し込むのは、赤い光。

赤い光が照らすのは、部屋の端に置いてある黒い大釜。



ゾディさんは、釜の中に千切れたハーブをつまみ入れながら、私の方を振り返った。

いつものケープを付けてない。


モスグリーンのズボンと、レモン色の半袖パーカーと、両腕を覆う包帯だけ。



「ウィローやっと起きたぁ~? てかTシャツやばぁ!」

「お......おはよ............」



電気も点いてないし、日光が赤いせいでちょっと禍々しいけど......ふぁ、ファンタジーって感じでちょっと——



「それで~~?? 『心霊現象』って?」

「あ、そうそう!! 聞いてよゾディさんあのねっ、さっき世界地図が勝手になんか、く、黒塗り?されてっっっ」



すると、ゾディさんはクスクス笑いながら、隣の棚にある小瓶を手に取った。

小さなガラスの中で、溶けた太陽みたいな液体が蠢いてる。



「あ~、あれね? よくあることだから気にしないで!」

「よくあること!?!?」

「そんなことよりぃ、はいこれ! あげる!」



死神さんはにこやかに、そのマグマの小瓶を私に渡してきた。



「......ふぇ?」

「飲んで!」

「やだよ!?」

「いやいやいや、これは飲まないと駄目だってぇ! 『眠りココア』の代わりみたいなもんなんだから!」

「どこが!?!?」



ね、眠りココアって、あれだよ?

ミルクみたいな色で、甘い匂いがして、花のハーブティーみたいな味がするやつだよ??


それの代わりが......これ......????



「『ネルソービューの掟、その一:寝る前は必ず「眠りココア」を100ミリリットル以上接種すること』! ウィロー、昨日飲むの忘れちゃったでしょ?」

「いやだーーっ!! 絶対いやだーーっ!!」


マグマ入り瓶を頬にぐにぐに押し付けてくるものだから、なんでゾディさんがその掟を知ってるのかツッコむ隙もなくて、


「無理無理無理無理ホントに無理待ってやだやだやだマグマ飲むとか無——」

「大丈夫だってぇ! いつもブレイズが飲んでるやつだからこれ!」

「へ——」



油断してた。


『へ??』ってなりながら振り向いた瞬間、口に思いっきりマグマ注がれちゃって。

もういじめだよねこれ。



「んーーーっ!! ン゛ーーーーッ!!!!」

「は~~い、良い子でしゅね~~~!」



あのね。

めっっっっっっっっっちゃ不味い。


不味い。ホントに不味い。不味い不味い不味い不味い不味いーーーーーーっ!



な、なんか、熱くはないの。むしろ冷たいの。

だから意外と大丈夫かと思いきや、腐ったトマトみたいな味が広がって、


しかも、



「に゛ゃーーーーーーっ!! から~~~~~~い!!!!」

「ほらウィロー、覚えてる~? 僕ちんよくブレイズに、このポーションより『眠りココア』飲んだ方が絶対良いって言ってたでしょ? これが理由なのよーー」

「覚えてないし!! 辛いし!!!!」



飲み込もうと思ったら、なんか急にジャリジャリしだして?? 

砂利みたいで痛いし、喉に貼り付いてくるしっ、



「とはいえ、流石の僕ちんも『眠りココア』は作ったことないんだよなぁ......」

「痛い痛い痛い不味い辛い辛い不味い不味い不味い不味い」

「だからごめんねウィロー? 君にはこれから毎日、この薬を飲んでもらわないと——」

「嫌だーーっ!! 児童虐待ぃーーーっ!!」



最後には、焦げた靴下みたいな後味が残るの。

最悪! 最悪!! 最悪!!!!



「これのどこが『眠りココア』の代わりなの!? めちゃくちゃ不味いじゃん!!」

「あのねウィロー、本来この薬は不味いはずなのよー。良薬は口に苦しって言うでしょ?」

「バカバカバカ嫌い嫌い嫌い嫌いっ!!」



私はテーブルに置いてあったリンゴを勝手に食べた。

普段はリンゴ、そんなに好きじゃないんだけど......今回ばかりは美味しい......。



「ぅぅううぅぅううぅぅ......こんなん飲んで眠れるわけないじゃん......『眠りココア』の代わりなんて絶対嘘じゃぁん......っ......!」


「嘘じゃないってば!! そもそも『眠りココア』の効果って催眠作用じゃないんだから!」




「......ゑ」

「う~~んでも、確かにこの激マズ薬を毎日ウィローに飲ませるのは......。しゃーない、僕ちんの腕見せちゃるかぁ~......」




い......今、ゾディさん、な、なんて言って、




「つってもレシピ無いからなぁ~~......材料の予測は付くけどさぁ~......」

「ぞ、ぞぞぞぞぞゾディさん、え、ね、『眠りココア』って眠くなるやつなんじゃっ、」

「でもなぁ、誰かさんのせいで最近ユニコーンのう〇こ切らしてるし~」

「じゃあ『眠りココア』の効果って何!? ゾディさん!?!?」


「あ、そうだ! 助手くんっ! 初仕事だぞっ!」



死神さんはなんの説明もせずに、私に一冊の分厚い本を押し付けてくる。


革表紙には、煙が出てるポーション瓶と鎖の絵が刻まれてる。

まだリンゴの芯片手に持ってるのに、し、しかもめちゃくちゃデカいし重いしっ



「僕ちんが『眠りココア』のレシピ考えてる間、他のポーション作っといてくれる?」

「え、えぇぇええ!? ででででも私——」

「とりま『服のシワが消え去る柔軟剤』お願いねー。依頼消化しとかねぇと~」

「あのっっ、眠りココアの説明は——」

「待って今話しかけないでっ! う~~んう~~~~ん......藤の花も多分必要だよねぇ......」



そんな感じで、ゾディさんは完全に話を聞いてくれなくなっちゃって。

自分のこめかみをつつきながら、遠くにある本棚の方まで行っちゃった。


し、仕方ない......後で絶対色々問い詰めてやるもん......。



『依頼』って言ってたよね。

ゾディさん、仕事でポーション作ってるんだなぁ。


よし! 助手の初仕事!

一発かましたるわーーーーい!!




爆発した。






「......」

「......」

「......エト......ウィローちん?」



ゾディさんは倒れた本棚を魔法で元に戻しながら、煙がモクモク出てる大釜を覗き込んだ。

流石にドン引き顔してる。



「もしかしてさっき無理やり薬飲ませたから、その腹いせに......?」

「ちがう......」

「急に仕事押し付けたから?」

「ちがう......」

「朝ご飯用意してなかったから??」

「ちがう......」

「......おっ、おっかしいなぁ......?」



焦げ跡がついた壁を魔法で綺麗にしながら、死神さんは自分の頬を掻く。



「天使って、基本的にポーション作りが得意なはずなんだけど......」

「......大天使科の必須科目に、『ポーション学②』があるよ」


なんなら『ポーション学③』も『ポーション学④』もあるよ。


「そ、それで? ウィローの成績は......?」

「マイナス......」

「マイナス?? 学校の成績で???? マイナス????」



ゾディさんは咳払いをした後、私から優しくレシピ本を取り上げた。

若干気まずそう......。



「まぁ!! できないのは仕方ないしねっ! ウィローには別の仕事やらせたげるよ~」

「ごめなしゃい......なんでもやりますぅ......」

「そ~~だなぁ、ポーション作りが無理ならぁ......」



しょぼん顔をしてたら、頬をこれでもかってくらいもちもちされる。

普段はヘアバンドで上がってる前髪を、バサバサぁってして遊ばれる。

今のウィローさんに文句を言う権利はないので、されるがままになるしかなかった。


すると、死神さんは見たことないポーションの小瓶を三本くらい、魔法で引き寄せ......



「んじゃ、ここら辺のポーション飲んでさぁ、ちゃんと効果あるか確認してみてくれない?」



あ、死んだ。



「ゾディさん???? 流石に毒味役はちょっとぉ......」

「え~~?? でも『なんでもやる』って言ったよなぁ~~??」

「う、ぅぅうぅうぅでもっ、私毒属性に弱くてっっ」

「大丈夫だってぇ、体に害はないから! ワインのテイスティングだとでも思って!」

「私はまだ未成年ですぅーーーー......」


多分。享年何歳なのか全然わかんないけど......。


「このポーションはね~、死んでる魂にしか効き目ないんだよね~。だから自分じゃ試しようがなくってさぁ、たまたまウィローがいてくれてよかったよ~」



そう言いながら、嬉しそうに見せてくるポーションは......まぁ......マグマのやつよりは、見た目マシ、かな?


ネルソービューにある、未だ謎の倉庫の中にあった、宇宙ジャムにちょっとだけ似てる。



「こ、これはどんな効果があるの......?」

「飲んだヒトの記憶や願いを元に、見た目を変えられるんだよ! これは一時的なやつだから痛くないよ~!」

「え、ってことは一時的じゃないやつも——」



また無理やり飲まされたし!!


で、でも、前みたいに不味くはないな......砂糖の入ってない飴ちゃんを舐めてるみたい......。



液体を舌の上に転がして、おそるおそる飲み込んでみると、一瞬だけ脳が熱くなる。


と思ったら、なんか......目線が上がって......?

背中にある翼の感覚が消えちゃって、触覚ヘアもなくなっちゃって、


髪が短く、白く、



「うわっ! うわーーーーっ!! ほんとに見た目変わっちゃった!!」



服装は一緒だけど、背が高くなるに応じて、ちゃんとTシャツのサイズも変わってるっぽい。

短パンも破れたりしてない。よかったぁ......。


ショートヘア、かな? 襟足は結構長め。

白髪かと思ってたけど、よく見ると淡い小麦色も混ざったような色してる。


この見た目って、私の記憶が反映されてるはずなんだけど......誰この子? 全然知らないよ?



「男の子、だよね?......声は変わってないっぽいけど、これは仕様? それとも——」




一応、効果を試す係らしいから、ちゃんと仕事はしようと思って。


ゾディさんに、何気なく聞いただけだったのに。



「......」

「......? ゾディさん?」

「... ...」




まるで、私の声なんて聞こえてないみたいで。


ゾディさんは瞳孔を震わせながら、私を見つめていた。


一歩だけ後ずさって、唇をほんの少しだけ開けて、

片手を、ゆっくりと、胸元まで上げて、




「え、えぁ、え?? ぞ、ゾディさん、ど、どうし——」


「まさか。あの部屋に。入ったの?」




ゾディさんは瞬きすらせずに、今にも消え入りそうな声で聞いてくる。

怒ってはない。青ざめてもいない。


ただ、目を見開いたまま、じーーーーーっと私を、




「あ、『あの部屋』って何? 私、なにもっ——」




一口しか飲まなかったからかな。

その瞬間、ポーションの効果が切れたの。


目線が元に戻って、髪も水色に染まりながら伸びてきて。


まるで変身するように、変身が解ける。



ゾディさんが青ざめたのは、何故かその後だった。

息を呑んで、額に汗を浮かばせて、



「......ぁ......、っ......!」

「ゾディさん? だ、だいじょ——」



ガラスが割れる音。

死神さんが、手に持ってたポーション瓶を握り潰した音。


宇宙色の液体が、ぽたぽたと木製タイルに落っこちて。

瓶の破片が、いくつもゾディさんの指に刺さっちゃってて。



「あ......あ~~~~、メンゴメンゴ~。このポーション、失敗作だったみたい~」



絶対痛いのに、さらに強く拳を握りしめる。

薬だけじゃなくて、血も滴り落ちる。

指先が震えてる。



「変なこと言ってごめんね~」

「......し......死神さ」

「気にしないで~」



死神さんは笑顔だった。

黒い瞳に浮かんでいた流れ星は、全部落ちて、消えてしまっていた。



「今、作り直すから......」


「少しだけ」



「待ってて」







「ネ」









次話:怪しいのに怪しくない、でも怪しい

です。怪しくないです。

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