六十七話:恋だよっ!!!!
「トイレに行こうとさ!! 本校舎に行ってさ!!!! そんで見ちまったんだよ!!!!」
「ネルソービューの制服を着た悪霊がいたんだよぉぉおおおぉおお!!!!」
見知らぬ男の子は、頭を抱えながら泣き叫ぶ。
彼の声はきっと、私たちの班だけじゃなくて、
みんなに、届いて......、
............ブレイズくん。
『ネルソービューの制服を着た悪霊』、なんて。
ブレイズくんしかいないよね......?
『悪霊』って言われてるってことは、今ブレイズくん、肌が穴だらけ、になって、
去年、壊れちゃったとき、みたいに、っ
『穴はねぇ、魂が精神的負荷を感じたときに現れるヤツだよぉ~~ん』
『ストレスがヤバければヤバいほど、穴の数も大きさもヤバくなるっつーわけ』
な、んで......ブレイズ......く、............
やっぱり、ゾディ......さんの......っ......、
『人外にまでなってぇ、友達まで作っちゃってぇ......』
『とんだ偽善者だよなぁ?』
......見られちゃった。
バレちゃった。
ブレイズくんが『悪霊』だって、ポエナから来たって、バレちゃった。
バレ、ちゃったら......どうなるの?
もう先生にもバレてるの?
ブレイズくん。消されちゃうの?
そ、んな
このまま
こんな終わり方、って
っっ私
「ウィローちゃん」
ミルルンは声だけで、私に顔を上げさせてくる。
宝石に囚われた炎のように、目をギラギラとさせて。
冷風が吹いても、少しも揺れることはなくて。
彼女は、私に向かって頷いた。
そして、すぐに背を向けた。
ネルソービューの本校舎に向かって、一人、彼女は走っていく。
「っっっっっっちょっっっ」
反応するのに時間がかかっちゃって、もうミルルンはあんな遠いところにいて、
——ミルルンも、知ってるの?
知ってたの? ブレイズくんの正体。
ブレイズくんが今、本校舎で一人、苦しんでるかもしれないって。
知って————
「っっっ駄目ですっ!! ウィローさんまで行かないでください!!!!」
手を掴まれた。
掴まれるまで、自分の足が動こうとしてることに気づかなかった。
人間にしては温かすぎる手。
鋭い爪が、時々私の肌に優しく食い込んでくる。
「っ......フィービー、ちゃ......」
「駄目です!! 悪霊がいるんですよ!? 絶対危ないですよ!!」
フィービーちゃんの、手。振り払える気がしない。
痛くはないのに、絶対に力じゃ敵わないってわかる。
鳥ちゃんもこっちに来て、フィービーちゃんの隣に立った。
何も言わないけど、フィービーちゃんと同じこと思ってるんだろうな、って、
「い、一緒にここで待っていましょう? ほらっ、本校舎には先生方がいらっしゃるでしょうからっ、きっとなんとかしてくれるはずでっ」
だからだよ。先生がいるからまずいんだよ。
......なんて、言えるわけないし、
「わ、ワタシたちは大人しく待っていましょうよ! ウィローさんはまだ二年生でしょう? 悪霊はすごく危険なんですっっだ、だから、」
力じゃ敵わない。
それなら————
「——————っごめん、フィービーちゃん!」
無詠唱で光魔法を使うのは、何気に初めてだった。
だから、あんまり上手くいかなかったのかな。
「きゃっ!?!?」
「っっほ、ほんとにごめんねフィービーちゃん!!」
小さめのビーム放ちたかったのに、なんか、手のひらが眩しく光るだけで。
でも、それはそれでよかったのかもしれない。
フィービーちゃんを傷つけたかったわけじゃないから。
目眩ましとしてはちょうどよくて。
フィービーちゃんは手の力を抜いてくれて。
私は自由になった手を振りながら、乾いた草むらを蹴った。
「ごめん!! 私、い、行かなきゃ!!」
『全部......わたくしが............悪いのね』
「......ミルルンが......——」
『もう。話しかけないでください』
『さよう......なら............』
「————友達が、待ってるから!!」
***
ミルルンがどこに行ったのかは、なんとなく見当がつく。
多分、男子トイレ。本校舎の正面玄関から、一番近いとこなはず。
幸い、廊下には生徒も先生もあんまりいなかった。一応冬休み中だもんね。
悪霊が現れて、大変だ~~!ってなってる雰囲気ではなくて。
きっとまだ、ブレイズくんは無事ってことで。
息が切れても足を止めずに、重くなってきた翼もちゃんと運んで、
ようやく、たどり着いた......けど。
「はぁっ、はぁ~~~~っ、っ......な......何......これぇ......!?」
青い炎が燃え盛っている。
男子トイレの入口だけを、結界のように塞いでいて。
他のところはどこも燃えてない。炎が移る気配もない。
でも......炎の結界は、どこか不安定に揺らいでるような気もする。
中を覗こうとしても、青が眩しすぎて。
近くで見ると、二重の意味で目が焼けてしまいそう。
辛うじて見えるのは、男子トイレの天井だけ。
「み......ミルル~~ン? ブレイズくん? な、中にいるの? 聞こえてる!? ねぇっ、聞こえるなら返事して!!」
......返事なし。
耳をすましてみても、火花が散る音しか聞こえない。
で、でも、二人とも絶対中にいるよね?
青い炎が出せるのって、ブレイズくんしか知らないもん、
ミルルンだって、トイレの外にいないって、ことは......。
「ねぇ!!!! 大丈夫なの!? 中で何が起こってるの!?!?」
うっ......あんまり大声出したくないんだよなぁ。騒いだら誰かが駆けつけてきちゃうかもしれないし、もしそうなったらどう誤魔化せば......。
試しに、入口の横の壁を叩いてみる。女子トイレと男子トイレの入口に挟まる、ポスターまみれのコルクボードを叩いてみる。
それでも、何も返ってこなくて。ボードに刺さったままのホッチキスが指を引っ掻いてきたから、あ、これ、痛い思いして終わるだけだなって。
「......、もう......中に......入る、しか............?」
私も......この炎の奥に、入れば......二人の様子が............?
で、でもっ、どうやってこの結界を抜けろと???? ミルルンはどうやって抜けたの?? それとも、ミルルンが来た時はまだなかったの??
光魔法、は絶対役に立たないし......空気魔法......は風魔法とは微妙に違うし、炎吹き飛ばすとか多分無理だしっ、
だ......ダウンジャケットで、こう......火消ししようとしても無理、かなぁ......?
それかこう、翼でバサバサ~~ッてやって消す、とか......。
......。
うぁぁぁあぁあぁぁぁああ駄目だぁぁああぁあぁぁぁあっ、出来る気がしないぃぃいいぃぃいいぃいいぃいい!!!!
こ、こうなったら、む、無理やりくぐっちゃう?? 私って確か、物理と毒以外には基本的に耐性持ってるんだよね?? 炎属性にも強かったはずだよね??
青い炎って......普通の赤いやつよりも熱いって聞いたけど......ちょ、ちょっと我慢すればいけるんじゃない? ほら、一瞬くぐるだけ、だろう、し、
早く二人のとこに行かないと、だし、
「さ......3、2、1で......行く............3、2、1で............」
私は入口の前で、深呼吸をする。多分あんまり意味はないけど、腕のストレッチもする。
1、で飛び込む。炎の中に。
二人のところに。
「さっ、......さ~~~ん......」
震える足を止めようとする。
「......に......に~......、」
手をぎゅって丸めて、右足を前に出して、
「っっっっっっっい————」
「ウィロー!? あんた何しとんの!?!?」
知ってる声にびっくりしすぎて、私はその場でズッコケそうになった。
「が、ガーディナー、さん? い、今、何を......っ......」
知ってる声(その2)にびっくりしすぎて、私はその場でズッコケた。
心配される前に私は素早く立ち上がって、な、なななな、なっっっ
「ろ、ローリエに、お、オリーブくん!?!?!? なんでここに!?!?」
すると、ローリエは腰に手を当てながら、炎の結界をチラチラ見て、
「だ、だって......あんたとミルフォイルが校舎に入ってくのを見て......そ、そりゃ追いかけるに決まっとるやろ!」
オリーブくんも、青ざめて......。
「ぼく、たち、あ、悪霊が現れたって聞いて、そ、そしたら二人とも行っちゃう、からっ」
うわぁぁあぁぁぁーーーーーーっ!!!! さらにややこしいことにーーーーーっ!!!!
ど、どどどどどどうしよう!?
ローリエとオリーブくんは絶対、ブレイズくんが『悪霊』だってこと、知らない、よね......?
二人は、そんなにブレイズくんのこと好きじゃないかもだし......
もし二人にも知られちゃったら......っ......、
「ガーディナー、さん、だ、駄目だよっ、危ないよっ、」
オリーブくんは私の手首を掴んで、弱々しく引っ張ってきて、
「あ、悪霊だよ? そ、それにこの青い炎も、ぜ、絶対危険でっ、」
「ああぁぁああもうっ、なんであんたもミルフォイルもすぐこういうことに首突っ込もうとするん!?」
ローリエは、私の前に立ちはだかって。
男子トイレの入口に、これ以上私が近づけないように、
「死にたいんか!? あんた別に強いわけちゃうねんからっ」
「ち、違っ......私は——」
「バターフィールドさん、は......? ま、まさか、もうこの中に......!?」
私は二人に詰められながら、必死に言い訳を考えた。
この際、トイレが漏れそうだったとかでいい。
なんでもいいから、二人が納得してくれなくてもいいから、
とにかく早く、ブレイズくんを助けないと、って。
ミルルンのところに行かないと、って。
そう思って、口を開いた、
瞬間、
————銃声が鳴った。
トイレの中から。はっきり聞こえた。
炎にかき消されることはなかった。
花火よりも鋭くて、ポップコーンよりは響く音。
聞き間違いじゃない。
あれは絶対に、ブレイズくんの銃の音。
今まで何回も聞いてきたもん。
撃たれたことだってあるもん。
「————は?」
ローリエにも、オリーブくんにも、聞こえちゃってたみたいだった。
すると、入口を塞いでいた炎が、ゆっくりと消えていく。
まるで最初からなかったみたいに。焦げ跡すらも残さずに。
ローリエが最初に振り返って、入口の先を見る。
そのまま、よろよろと、近づいていく。
「......、......——っ......」
座り込む。
入り口のドアフレームに手を添えたまま、ローリエは、
「み、......ルフォイル............?」
私とオリーブくんも、恐る恐る、ローリエの元まで歩いて、
男子トイレの中を覗いた。
ブレイズくんは倒れていた。
彼の手元に、銃が落ちていて。
細い煙が出ていて、儚くさえ見えてしまって。
やっぱり、手にも頬にも腕にも、黒い穴が無数に空いていて。
でも、銃に撃たれた傷跡が紛れ込んでるわけでは、なさそうで。
そんな彼を地面に押し倒しているのは、ミルルンだった。
ブレイズくんの両手首を掴んで、目を見開いていて。
「......ブレイズくん......あなた............」
よかった。誰かが撃たれたわけじゃない。
二人とも無事。
よかった、本当によかった、
......なんて。言える雰囲気でもなくて。
二人を照らすのは、窓から差し込む青白い光と、淡い影だけ。
頭上の照明は割れて、消えてしまっていた。
「あなた......今......っ、」
ミルルンの瞳を揺らすのが、怒りなのか恐怖なのかはわからなかった。
「......何をしようとしたの............?」
「.. . . . .」
ブレイズくんの指先が、落ちた銃に向かう。
それでも、握るほどの力は残ってないみたいで。
「、じ......人外.... ..を. . ... .みなごろし... . ..に. . . . ..っっ」
今にも崩れてしまいそうな指を、震わせて。
「... . ..は、.. . ... なせ.. . . .. ... .. .」
「嫌よ。離したら、また銃を使おうとするでしょう?」
「お、れ.... ..おれ.. . ... っ... . .. . . ... .は.. . . .... . .. .」
よく見ると、彼のお母さん指が、少しだけ燃えている。
でも、どんどん火が小さくなってる。
二人とも、私たちの存在に気づいてないみたいだった。
「............ブレイズくん。わたくし、決めた。今決めたわ」
ミルルンはブレイズくんの、銃が遠い方の手だけを解放する。
そして、空いた自分の手をそっと、彼の頬に添える。
「わたくし......わからないことばかりだけれど。もう関係ないわ。あなたがもう死んでいるとか、悪霊だとか、もう関係ない」
彼女の声は静かで、でも、ただ優しいってだけじゃなくて。
怖いくらい優しい、って。言いたくなるような。
「わたくし............あなたを幸せにする」
「.. . . ..、」
「あなたを愛すわ」
「...... . . . .. .そ.. . ...れ、は.. . .. .」
ブレイズくんの声は、もはや、意識が朦朧としてるんじゃないかってくらい......か細い。
「っ... ...お前、の... . ...... ..ただのエゴ、で.... . . ... . ..」
「そうね。でもわたくしは、わたくしの中の声に従いたいわ」
『わたくしは、愛を伝えないといけないんだよ』
『ずっと......誰かにそう言われてるような気がするの......』
「や、っっめ......ろ............!!」
ブレイズくんは、ミルルンの方に手を伸ばす。
彼女を押し返したいんだろうけど。
あまりにも、弱々しくて......助けを求めてるようにしか見えない。
「ど、うせ. ... . .どうせっ、誰に対してもそう言うんだろっ」
「............ゾディアックさんにキスしたこと、怒っているの?」
「そう、やってお前、は. . .. . .だま、し... . .. . . .. .. っ.. . .. .!」
「『無知も大概にしろ』、だったわよね。......わかったわ。わたくし、誰かにキスするのはもうやめる」
彼女の長髪は、ブレイズくんの首をくすぐっていた。
「あなたにしかキスはしないわ。キスは、一番特別なヒトにしかしちゃいけないものだって。最近、やっと......わかったから」
「っ、ぁ.. . .. .おれ. . .. ..俺、から.. .. . .は.. . ...なれ. . . .. .っ」
「それなら、許してくれるかしら?」
ミルルンは、地面に寝そべる彼を、包み込むように抱きしめる。
彼女の髪は、翼のように広がっていた。
「無知で、愚かで、......ごめんなさい」
「 」
「こんなわたくしでよければ......また......お話、してくれるかな......?」
ブレイズくんは口を開く。
でも、出てくるのは涙だけ。
頬を流れて、穴の中へと消えてしまっている。
「 な んで」
......そして、ようやく出てきた彼の声は。
どうして私たちにも聞こえているのか、わからないくらい......。
「 おれ は あいされ ては いけない んだ
し あわせになる けんり も
おれは ただ もくてきを」
ちぐはぐで。穴だらけで。
「 人外の いない せかい を
おれ は つくらなく ちゃ いけな
くて
なかまは もう
おれ ひとり で
もくてき を はたした
あと も
おれは......
」
......映画を、飛ばし飛ばしで見てるような感覚。
炎の結界が消え去る前、二人はどんな話をしてたんだろう。
何粒の涙が零されてたんだろう。
「 おれは もう
にんげんじゃ なくなって
しまった
」
ブレイズくんの瞳は、濡れてしまった石炭のようだった。
涙も黒く染めてしまうんじゃないかってくらい、絶望に満ちていた。
それでも、ミルルンは......。
「どうしてそれが、幸せになってはいけない理由になるのか」
「わたくしにはわからないけど......」
彼女はブレイズくんを、そっと起き上がらせる。
自分の肩に、寄りかからせる。
背中を撫でて。頭の後ろを撫でて。
目を細める。
まるで、母親のように。
「ブレイズくんは、とても優しいから......」
「わたくしが、ぎゅってしても......許してしまうのよね」
「んふふ......ありがとね......」
「————~~~~~~~っ」
ブレイズくんは手を上げる。
手を伸ばす。
もがく。
銃を握る。
でも、
でも、
でも、
ブレイズくんは——————、
「..................ずるい............です..................」
まるで糸が切られたかのように、彼は手を落とした。
そして、ミルルンの肩に、顔を......うずめて............、
「~~~~っ、お、まえ......だって......っ、人外......なの、に............」
「......ん~......?」
「~~~ぁ、さ......め......な......さ............」
「ブレイズくん、温かいわね~。冬の寒さにぴったりだわ~」
ブレイズくんは、心臓に繋がった糸を引っ張られたような声を出す。
その後は、ずっと口を閉じて。
息すらも押し殺そうとして。
そんな彼を、ミルルンは咎めることなく、
ただ、愛した。
クライマックスの1ページを、見てるような気分。
でもこれは、きっと、物語の1%にも満たなくて。
改めて、わかった。
......私は。
ブレイズくんのこと......何も............知らないんだ。
どうして彼が、こんなに苦しんでるのかも。
どうして、人外がいない世界を、作ろうとしてるのかも。
昔、仲間と何があったのかも。
ひまりちゃんのことも。
どうして、ブレイズくんだけ......こんなに苦しまなきゃいけないのかも......。
私は..................。
「あっ、そうだわ~。そういえば、ブレイズくんにキスしたこと、まだなかったわね~」
ミルルンは一度、彼から離れる。
そして、ブレイズくんの両頬に手を添える。
「ブレイズくん、目を閉じて~」
「、っ......は......、い......いま、で............すか............?」
ブレイズくんの頬に空いていた穴々が、ほとんど塞がっている。
目の下が真っ赤になってるのは......涙を堪えすぎたせいか、照れているせいか。
しばらく口で呼吸をした後、下を向く。
目を閉じる代わりに、メガネを外す。
メガネ、またヒビだらけになっちゃってる......。
「......ん~。目を開けたままがいいなら、それでもいいわよ~。それじゃあ~......」
「っ............う............」
顔を近づけられると、彼は目をほとんど閉じて、
口をつぐんで、
トイレの廊下に座り込んだまま、二人は————
「............あら?」
————でも。
ミルルンの唇が、ブレイズくんの鼻の近くで止まったとき。
彼は再び目を開けて、小さく首をかしげた。
「......あらら......あらら~......? おかしいわ......」
ミルルンは少し離れて、自分の両頬に手を当てて、
唇をもにょもにょ動かして。
頬が、......赤、く......——
「ブレイズくんにキスしようとすると、頬がぽぽぽ~ってなるわ~。どうしてかしら......?」
その瞬間、私は意識を取り戻した。
いや意識はあったんだけどね?? 意識はあったんだけど、自我はなかったといいますか。
つい今まで、ただの観客として見ちゃってたけど。
やっと、登場人物に戻って。
私だけじゃなくて、
ローリエとオリーブくんも、自分の存在をやっと思い出したみたいで。
私たち三人は、顔を見合わせた。
全員、夢から覚めたみたいな顔をしていた。
「あら~? あららら......おかしいわ、どうしてなの~? ちゅ~しないといけないのに~」
「............バターフィールド......?」
いやそれは恋だよ。
100%恋じゃん。
むしろ恋でしかないじゃん。
「どうしてこんなに、顔が熱くなっちゃうのかしら~......? 困ったわ~」
「ば、バターフィールド、そ......それ、って............」
そうだよブレイズくん気づけ!! いや流石に気づくよね!?
特別扱いだよ!!!! ブレイズくんは特別ってことだよ!!!!
ミルルンはブレイズくんのこと————
「......体調でも悪いのではないですか......?」
私たち三人は、思いっきりズッコケた。
次話:ネルソービューの制服を着た悪霊
です。誰のことでしょう




