三十七話:ごめん、バレンタインは二月だわ
『あんたは、自分の体が、自分のじゃないって思ったこと......ある?』
ローリエにそう聞かれたとき、私は結局、何も言えなかった。
自分の今の体が、本当は自分のものじゃないかもしれない。記憶を失う前の姿は、もっと違うものだったのかもしれない。
......そんなこと、考えたこともなかったもん。
しばらくは、ローリエの言ってたことが頭をぐるぐるし続けてた。ブレイズくんが言ってた『ポエナ』って言葉と同じくらい、ず~っと。
でもね。
銀河系ができちゃうくらいぐるぐるしてた星も、いつかは遠くに飛んで行っちゃうものなの。
要するに、二週間も経てば忘れちゃったってこと。
忘れたというか、考えるのを諦めちゃったというか......。
まぁ、そんなこんなで......
「......うぅ~~~ん......うぬぬぬぬ~~......」
二月十四日の朝、私はベッドに寝転がりながら、クッキーが入った袋を掲げていた。
表側は透明で、裏側は緑色と黄緑のストライプになっている袋。ところどころに白い星模様が描かれていたり、可愛らしい三日月のロゴがプリントされてたり......ちっちゃい白のリボンで結ばれていたり......。
ミルルンにラッピングを任せたのは正解だったかも! もし私かローリエがやってたら、こんなに可愛くはできてなかっただろうし。
中にはクッキーが五枚入ってる。ほんとはもっといっぱい詰め込みたかったんだけど、手作りクッキーって結構分厚くてさぁ......あと私がつまみ食いしすぎたのもあるか......も?
何はともあれ、ローリエとミルルンのおかげで無事クッキーは準備できた。
私がいま手に持ってる袋以外にも、あと三つ......四つ?くらい、クッキー入りの袋が現在進行形で机に放置されてる。
「うっ......うぅぅううぅううう............」
じゃあなんで、私はバレンタイン当日になって、こんなに唸ってるのかって?
それは......
「......どう......しよう............」
......今になって、キャベツくんに『アレ』をあげるべきか迷ってるからです。
ローリエとミルルンがいっぱい手伝ってくれて、何回も作り直させてくれて、ようやく完成した『アレ』。
バニラクッキーと違って、『特別』を意味する......『アレ』。
私のわがままに付き合わせちゃった二人のことを考えたら、やっぱり絶対あげるべき。
もしここで日和っちゃったら、二人の努力と優しさが無駄になっちゃう。
「がぁぁああぁぁあああ~~~っ!! でもぉ~~~!! でもぉ......!!」
私はクッキーの袋を潰さないようにしながら、枕にうつ伏せた。
自分の声の振動が、鼻に、頬に伝わってちょっとくすぐったい。
「や、っぱ......やっぱ大人しくクッキー......渡した方が......」
一応、キャベツくんにも渡せる分のクッキー袋はある。つい逃げ道......作っちゃって。
でも、でもだからっ、そうしたら二人の努力が無駄になるんだってばっっっ
も~~~~~~~!!!!
「............」
キャベツくんの顔どころか......『アレ』の姿を思い浮かべるだけで、耳が燃えそうになる。
鼓動が重くなって、正直うつ伏せになってると息苦しくて......まるで、カフェインを摂りすぎちゃったときみたい。
でも、気持ち悪くはなくて......でも......でもぉ......っ......
ここで足をバタバタさせちゃったら、完全に乙女になっちゃうからやめようね。
......ん? あれ? もうすでに乙女か? 乙女すぎるか??
恋する乙女か!?
「違うわ馬鹿ーーーーーっ!!!!!!」
そ、そもそも私、ほんとにキャベツくんが好きかどうかなんて——
「一人で何を騒いでいるのですか?」
「ギョッッッッッ」
私は魚みたいに飛び跳ねた後、落としそうになったクッキー袋をキャッチして、ベッドの上にちゃんと座る。そ~~っと声の方を向く。
ブレイズくんは案の定、眉をひそめていた。
新しい怪我は、なし。ドアの近くに突っ立ったまま、私の方をじーーっと見上げてきている。
い、いつからそこにいたんだろ? ドアが開く音とか全然聞こえなかったけど......。
「お、おおおおおかえり、って、め、珍しいね! もう帰ってくるなんて!!」
「......はい。それが......」
ブレイズくんは柔めに腕を組みながら、まるでため息をつくように視線を落とした。
なんか、疲れてる......? 出かけて行ったときは元気そうだったのに......。
「外で......不気味な現象が立て続けに起こりまして」
「『不気味な現象』??」
彼は小さく頷いた。
ふ、普段は心の中でヤンキー少年を飼ってるあのブレイズくんが、怯えている、だと......!?
『不気味な現象』......バレンタイン......ま、まさか、また『笑顔拡散委員会』がやらかして——
「————知らない方々が、俺にお菓子を押し付けようとしてくるのです。しかも、何人も......話したこともない人外まで......」
「ズコーーーーーーーーーッ!!!!」
「『ずこ』......?」
流石のウィローさんも、横転を口に出さずにはいられなかった。
嘘だよね? 流石に嘘だよね?? 嘘だよね?? 嘘でしょ????
「あいつらは、俺を毒殺しようとしているのでしょうか......?」
「んなわけあるかーーい!!」
「やつらは俺の正体に気づいて......!?」
「アホかぁ!! ぜっっっっったい違うから!!」
「......何故そう言い切れるのですか?」
ブレイズくんがちょっとムッとしちゃったから、私はベッドからカッコよく飛び降りて、彼の前にシュタッと着地する。
つもりだったのに、めちゃくちゃよろけちゃった。危うく彼にぶつかりそうになっちゃった。
「お......オホン!! ブレイズさん?? 今日が何日か知ってるぅ??」
「二月十四日ですよね?」
「うん。......バレンタインだよ? わかる?」
「聞いたことならありますが......」
「噓でしょ!? そのレベルの認識なの!?!?」
彼の目をじーーーーっと見つめてみるけど......どう見ても、嘘をついてる目ではない。青い炎はいつも通り澄んでいて、真っ直ぐ燃え盛っている。
ば、バレンタインを知らない......?? そんな人が実在するの......?? なんて言ったら失礼なのかな、わかんないけどっ、世界中のバレンタインの認知度とか知らないけどっ
やっぱり、幽霊だから......? 過去の記憶を持ってるから? 彼が育った場所では、バレンタインを祝ったりはしなかった、とか......??
なんか、変な感じだなぁ。記憶喪失の私の方が、記憶を持ってるブレイズくんよりも知ってることがあるなんて。
「......つまり、あれですか? バレンタインというのは、他人にお菓子を渡して、毒殺しようとする日なのですか......?」
「まず毒殺説は捨てよっか?」
「しかし、俺にお菓子を渡す理由なんてそれ以外——」
すると、今更私がクッキーの袋を持ってることに気づいたのか、ブレイズくんは息を呑んだ。
そのまま目を見開いて、一歩、二歩後ずさって、
「ま、さか、ガーディナーまで」
「違うわーーーい!! ブレイズくんにそんなことするわけないでしょ!?」
「で......では、一体誰を殺すつもりで......?」
「だから毒殺説は捨てろってぇ!! 君ってホント頑固だよね!?」
私は天を仰ぎながら、思いっきり息を吸い込んだ。
なんか......さっきまで色々ぐるぐるしてたのが、ぜ~~んぶなくなっちゃった。
「......まぁでも、ブレイズくんにクッキーをあげるつもりだったのは正解かな」
私はまだ若干青ざめてる彼に向かって歩み寄る。
逃げられちゃうかなって思ったけど、彼は身構えながら、ウィローさんを見下ろしてくるだけだった。
「バレンタインっていうのはね、友達とか大切な人にお菓子をあげて、『一緒にいてくれてありがとう』って伝える日なんだよ。もしくは、『べ、別に、あんたのために作ったんじゃないんだからねッ』って言いながらお菓子を渡す日だよ」
「そう......なのですか?」
「うん! だからブレイズくんにもあげる!」
私は両手でクッキー袋を持ち上げて、そっと捧げるように渡す。
しばらくの間、ブレイズくんは私と袋を交互に見続ける。そして、おそるおそる袋に手を伸ばして、人差し指で触れて......えへへっ。
なんか、警戒心の強い野良犬に餌をあげようとしてるような気分。
「......」
彼はミルルンが結んでくれたリボンを解いて、ラッピング袋を開ける。
ゆっくりと指を入れて、クッキーを一枚取り出して......表と裏を確認して、匂いを嗅い、で
「もーーっ! だから毒入ってないってば!」
「............」
彼は目を細めながら、クッキーを口に近づけて......何度も瞬きをしながら、一旦唇にクッキーをくっつける。
あのクッキーもまさか、食べられる前にキスされるとは思ってなかっただろうな。
「..................」
少しすると、彼はやっと端をかじって......ってちっちゃ!? 一口ちっちゃ!?!? そんなんじゃ味わかんないじゃん!!
......って言おうと口を開く前に、ブレイズくんはもう一口食べてくれた。
そして、もう一口。もう一口。ほんの少しずつ、その一口が大きくなっていく。
「........................」
な、なななんか......案外すんなり渡せたはずなのに、こうして目の前で食べられると緊張するなぁ......。
だ、大丈夫だよ! ミルルンとローリエが手伝ってくれたんだし、味見だってしたし、
「............」
......ようやく半分くらい食べてくれた後、ブレイズくんはゆっくりと顔を上げた。
「............遅延性の毒ではありませんよね?」
「一言目の感想がそれは最低だよ?」
彼は何も答えずに、もう一口食べた。
もぐもぐしながら、唇についたクッキーの欠片を指で落として、顔をそらして......。
私は、そんな彼の顔をそっと覗き込んだ。
「......おいし?」
「......」
ブレイズくんは飲み込んだ後、小さく頷く。
そして、私と目を合わせてくれる。
「......美味しい、です」
彼はお辞儀するように頷いて、目を細めた。
ほんの少しだけ、口角が上がっていた。
「ありがとう......ございます」
「......あ......!!」
ここで安堵のクソデカため息を出すのもあれだから、私はとびきりの笑顔を見せた。
「えっへへ! よかった!!」
「もしかして、手作りですか?」
「うん! ミルルンとローリエが手伝ってくれたけどね~」
「......バレンタインの意味はよくわかりました。しかし......」
ブレイズくんは残りのクッキーを口に放り入れながら、眉をひそめる。
「友に感謝を伝える日なのであれば、どうして見ず知らずの者まで俺にお菓子を渡してきたのですか?」
「あっ......あ~......」
ブレイズくん、顔はすごい良いからねぇ......って言ったって、『?』って返されるだけなんだろうな。
説明してあげてもよかったんだけど、なんかめんどくさくなっちゃったから、私はニマ~って笑いながら彼から離れた。
「まぁまぁ、ブレイズくんにもいつかわかる日が来るよ~」
「? 何故教えて下さらないのですか?」
「へへっ、ブレイズくんにはまだちょ~~~っと早いかなぁって」
「早い......??」
それにしても......。
たくさんお菓子を渡されたはずなのに、今のブレイズくんがほぼ手ぶらってことは......全部受け取り拒否したってことなんだろうなぁ......。
「ブレイズくん......君は罪な男だよ......」
「本当になんなんですか?」
***
「見て見て~。わたくし、暇だったからマフィンも作っちゃったの~」
食堂のテーブルに、いつもの五人で座った途端、ミルルンはマフィンを一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ、八、十、十五、お、おおおお多いな!?
「みんな、好きなだけ食べてね~」
「マジかよやったぜ!!」
「み、ミルフォイルあんた、いつの間にこんな大量に......」
私たちのお昼ご飯の隙間をどんどん埋めていくマフィンは、どれも可愛くて美味しそう。
星型のチョコチップが入ってたり、アイシングでニコちゃんマークが描いてあったり......相変わらずミルルンは多才だなぁ~。
で、でもほんとに、いつの間にこんな大量に......??
私たちと一緒にクッキーも作ってたのに......?
「はいローリエちゃん、あ~~~ん」
「いや自分で食うから!!」
「それならキャベツくん、あ~~~ん」
「チビロリに食わしてやった方がいいだろ」
「ローリエちゃん、あ~~~ん」
「なんで戻ってくんねん!?」
ローリエとキャベツくんの間に座ってるミルルンは、マフィンを持ちながらず~~っと左右を交互に向き続けてる。どっちかが食べてあげないと一生終わらないのかもしれない。
ミルルンがこのタイミングでみんなに渡すんだったら、私も......。
「じゃ~~~ん! ウィローさんもクッキー持ってきちゃいました~~!」
「まるで九割あーしらに作らせたとは思えへん言い草やな」
「その内の八割はわたくしだけどね~」
反論できなかった私とローリエは、少しの間『くっ......!』となりながら俯いた。
「わ、わぁ......! マフィンもクッキーもすごいね......!」
オリーブくんは純粋に目を輝かせながら、お菓子でいっぱいになっていくテーブルを眺める。
そして、七色のスプリンクルに飾られたマフィンにそっと手を伸ばすけど、結局触れずにそのまま指を引っ込めちゃって、
「ぼ、ぼく......お菓子作りとか全然できないから、本当にすごいや......」
「大丈夫だよオリーブくん、私とローリエも全然駄目だから」
「オレはできるぞ!!」
「誰もあんたに聞いとらんわ」
また取っ組み合いを始めそうになってるロールキャベツ組(?)は置いといて......。
オリーブくんはまたマフィンを掴もうとするけど、すぐに手を引っ込めちゃって、あせあせってしながら周りを見渡す。もしかして、遠慮しちゃってるのかな?
遠慮なんてしなくていいのにって言いたいけど、マフィン作ったのはミルルンだし、私が言う立場じゃない気が......
......そうだ!
私は一旦テーブルに置いてたクッキー袋をもう一度持って、彼の肩をつんつんってした。
「ふぇ!? あ、が、ガーディナーさ」
「はいこれっ! オリーブくんにあげる!」
「~~~っ!?!?!?」
ただオリーブくんの手にクッキー袋を置いてあげただけなのに、彼は椅子から転げ落ちそうになるくらいビクゥッッッてする。
その後、ポカンとしながら何回も私をクッキーを交互に見て、え、あ、あれ......? そんなびっくりする......? あげるタイミング、別に変じゃなかったよね......?
「ぼ、ぼぼ、ぼくに、く、くれ、る、の? が、ガーディナーさんが? ぼ、ぼくに......?」
「う、うん! みんなの分用意しててね、これはオリーブくんの分!」
「......」
彼はまだぼーーっとしたような表情で、ラッピング袋の中身を裏から覗く。裏側は緑と黄緑のシマシマ模様が入ってるから、中のクッキー見えづらいと思うんだけど......?
「......?? オリーブくん? もしかして、クッキー苦手だった......?」
「————っ!! ち、違う!! 違うよ! 違くて、えっと、そ、の......」
オリーブくんは何度も何度も首を横に振った後、ラッピング袋で顔を隠しながら俯く。
指先がちょっとだけ震えていて......普段は立ってるアホ毛も、心なしか、しなしな......に?
「ぼく、う、嬉しく......て......あ、ありが............とう............」
「え、と......もちろん! どういたしまして!」
今度はコクコクコクって頷いて、彼はそのまま顔をそらしちゃう。
そして......何も言わなくなっちゃった。
......なんだろう。すごく喜んでくれてるのは本当だと思うんだけど、なんか......それだけじゃないような気が......?
い、いやいやいや、自意識過剰、だよ......多分......。
......?
「ウィローちゃ~~ん。ウィローちゃんもあ~~んしよ~?」
「えぁっ、あ、あ~んはいいかなぁ......絶対キッスに発展するやつだし......」
ミルルンの甘い声が聞こえたから、一旦私は前を向いた。
『あ~んはいい』って言ったのに、ミルルンは前のめりになりながら、私の唇にマフィンを押し付けてくる。
「ウィローちゃん、たくさん食べてね~。まだまだあるからね~」
「むぐ!? まだあるの!? すごいね............あ、ミルルンにもクッキーあげる!」
結局口に押し付けられたマフィンをもぐもぐしながら、ウィローさんは別のクッキー袋をミルルンに渡した。
「ごめんれみううん、これが三人でつくったクッキーらっていうことは一旦わすえて」
「んふふ~、わかったわ~」
「んぐ......ローリエにもあげる! 別のやつ準備できなくてごめんね......」
「ええよ全然、あーしもクッキーしか用意しとらんし。ミルフォイルが変態なだけや」
こうして、私は無事三人にクッキーを渡せ——
待 て よ ?
あ、あれ? この流れ......次はキャベツくんにあげなきゃいけないやつじゃない?
しかも今すぐあげないといけないやつじゃない??
だって、早くあげないとキャベツくんだけ仲間外れみたいになっちゃうじゃん。他三人にはあげたのに、オレにはくれねぇの?ってなっちゃうじゃん。
「え~? マフィンたくさん作ったら、わたくし変態になっちゃうの~?」
「安心せえ、あんたはすでに変態や」
「やった~」
ま、待って、待って待って待って待って待ってよまだっ、まだ心の準備全然できてないっ
『アレ』持ってきてる、けど、ちゃんと持ってきてるけどっ
「にしてもバターフィールド、お前マジで料理上手いんだな!! このマフィンめっっっちゃ旨いぞ!!」
「ほんとぉ~? キャベツくんのお口に合ってよかったわ~」
「お前ってほんと手先器用だよな!! どっかのチビロリとガーディナーとは大違いだ!!」
ど、うしよう......あとであげる......?
でもあとであげるとしてもっ、今あげなかったら傷つけちゃうのは事実だしっっっ
うぅぅうぅううぅううっっ、こんなことなら一応クッキーも持ってくればよかったぁ!! そうすればその場しのぎであげられたのに!! 誰も傷つかなかったのに!!!!
「......? ガーディナーさん? どうしたの?」
こ、こんな......みんなの前でキャベツくんに、『アレ』あげる、とか......っ......
ミルルンは、私が誰に『アレ』をあげようとしてるのかまでは知らないしっ、オリーブくんも何も知らない、し、
キャベツ、くんは——
「?」
「——っっ!?」
一瞬目が合っちゃって、つい逸らしちゃった。
不思議そうな顔、してた。そうだよ、そりゃそうだよっ
もしかしたらもう、き、期待させちゃってたりするの、かな?
だったら尚更早くあげないと、
わ......たし、
あ、れ
顔、上がらな————っ
「アーーーーーー!!!! そうやった忘れてたぁーーーーーっ!!!!!!」
ローリエは急に立ち上がると、世界一棒読みな大声を上げた。
「あーし、キャベツとウィローに用事あるんやったーーーーっ!! ちょっと二人に来てもらわなーーーーーっ!!」
「「え」」
......そして。
私とキャベツくんは、急にローリエに手首を引かれて。
「「え」」
引っ張られて。
「「え」」
食堂の外まで、引きずられたのでした。
「「えぇぇええぇぇぇぇぇえぇえぇぇぇぇえ!?!?!?!?」」
次話:ココアパウダーって、甘くないんだよ
です、それでも糖度は高めです




