甘味は大事
「りんたろ~だいじょうぶ?」
「だいじょうぶってってなにが?」
「う~ん。なんとなく」
「別に大丈夫だけど」
「それならいいけど」
「凛太朗さん来ますよ」
「はい」
何度か挑んでみて正直7階層での戦闘はそこまで大変ではない。
どちらかというと、行き来の時間の方が負担になっている。
俺は強化魔法のおかげでそこまでではないけど、女性陣、特に桜花さんと東川さんはきつそうに見える。
隔日で休みを挟んでいるとはいえ徐々にその疲労は蓄積しているように思える。
そんなに負荷をかけなくてもいいんじゃないかとも思うが、これが仕事だと言われればその通りなので俺に出来ることは少ない。
時々甘いものを差し入れるくらいしか出来ない。
俺自身甘いものを積極的にとる方ではないけど、疲労を感じた時にはちょっとしたものが疲れを癒してくれたりするものだ。
帰りのコンビニで女性が好きそうなグミを選んで買って帰って持ってきている。
味見したわけではないので完全にパッケージで選んでいるだけだけど、みんなの反応は悪くないようなのでよかった。
「すべてを焼き穿ち燃やす。火は礫、眼前の敵をその礫で炭となせ。五指にその礫を宿し放て『ファイアバレット』
事前の情通り、この階層のモンスターは炎に弱い。
最初は張り切って中級魔法の『ファイアブリッツ』を使用していたけど、一度、初級の『ファイアバレット』を使ってみたら普通に倒せてしまったので、今はメインで使用している。
流石に一発で多数を倒せるというわけではないので、何発かを同時に放つ。
やはり使うことで練度も上がるようで、2,3発を同時に扱うことはそれほど苦なく出来るようになってきた。
「いや~もう何度見ても見事としか言えませんね」
「ありがとうございます」
日枝さんが声をかけてくれる。
明神隊の人たちとは、まだ完全に打ち解けたかと言えばそうとも言い切れない。
日枝さん以外はなんとなくよそよそしいというか、壁があるような。
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防衛機構東京本部の一室
「映像をみられましたか?」
「ああ」
「あそこまでとは思いませんでした。あれは、無理ですよ」
「待ってはくれんのだぞ」
「そうですよね~。うちの隊長も焦り気味ですよ」
「情けない話だな。むこうは待ってはくれんのだぞ」
「御大が出ますか」
「ふざけているのか?」
「いえ。いたってまじめな話です。ホーリー12が出た方が確実かと。御大は無理でも成神いけるでしょう」
「万が一にも撮られるようなことがあってはならんのだ。そんなリスクはおかせんだろう」
「そうは言いますが、こっちにも時間はないんですよ」
「娘はどうだ」
「そろそろ限界かと」
「そうか……」
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