ファイアブリッツ
「おい、岡西今のはなんだ? ここからじゃよくわからんかっったがなんでスノーイーグルは落ちた?」
「おそらくはマジックシールドかと」
「マジックシールド? あの面積をか?」
「複数枚発動したのかと」
「あの一瞬でか?」
「おそらくは」
「俺の発動とどっちが速い」
「なんとも、それは」
「近接、放出系、防御までいけるか」
「そのようですね」
特に消耗もないので魔石を拾い先へと進む。
寒いからと言ってモンスターの活動が弱いわけではないらしい。
むしろモンスターは温度が低い方がいいんだろうか。
そう時間をおかず新たなモンスターが現れた。
「うわっ」
思わず声が出てしまった。
現れたのは大きな犬。しかも何匹もいる。
俺を襲った犬の比ではない。
身体が竦む。
「りんたろ~」
後方からは凜の声が聞こえてくる。
そうだ。俺以上に凜の方がこいつらに忌避感があるはず。
被害を出さずに早く倒す必要がある。
「この盾は、すべてを護る絶対の擁壁。あらゆる敵を弾き、我に光の加護を授けよ。我は拒絶し我は決意す『マジックシールド』」
絶対に後方に被害を出さないようまずは魔法の盾を発動する。
そしてあの犬を攻撃するのは炎。
「巨人の腹に燃え滾る怒り。その怒りはマグマより熱く赤い。望むのは灰燼。触れる全てを燃やし滅する業火をわが手に宿せ。我は汝の怒りを行使する。『ファイアブリッツ』」
中級魔法を発動する。
実際に使うのは初めてだ。
イメージは以前使った『ファイアバレット』。
五本の指に魔法を集約する。
大丈夫だ、色が蒼いだけでそう変わらない。
脳を使うけど、以前同様の事をやったからか負担はそこまでではない。
もしかしたら『ギリスマティ』で脳の活動も活性化されているのかもしれない。
まずは一発目。
人差し指に宿った蒼い炎の槍を犬の一匹に向け放つ。
「ギャン」
炎の槍が犬を貫き内部から燃え上がらせる。
流石中級だ、一匹程度じゃ消えないらしい。
そのまま意識を向けもう一匹へと飛ばす。
「ギャウウン」
まだいけそうだ。
炎の槍の勢いが衰える様子はない。
順番に串焼きにしていく。
「ギャウン」
「これで最後か」
中級魔法を舐めていたかもしれない。
張り切って五本も発動してしまったけど結局一本だけで用足りてしまった。
魔法の盾と合わせノーリスクでの犬退治、完遂だ。
後方を確認すると凜がこっちに笑顔を向けてくれている。
桜花さんもこちらにオッケーサインをくれた。
それに明神隊の東川さんも桜花さんの隣でこちらを撮っているようだ。
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