笑顔だった破壊者
「だって、お前をからかって遊ぶのすごい楽しいんだもん。」
「やっぱりひどすぎるよその性格。」
「俺をそんな風にするお前が悪いんだよ。」
「絶対おかしいよねぇ!その考え!」
「おかしくないって。これが正解。いいだろ?再起不能にしてるわけじゃなし。」
「いや、イーリン先生が可哀想だよ!私を壊すのはともかく!」
「あ、いいんだ。」
ヤバい!このままいくと本気で壊される!
「えーと……うー……ん……うん、ひどくないならまあいっか。」
「そこでまあいっかってなるのが本当にすごいよね。尊敬するよ。」
「完璧なる上下関係ができてたらもうどうでもよくなるんだよ。」
あとは今さら抗議しても遅いだろうなと……ご主人様だしね。
「あーあ可哀想に。いくら勢いで言っちゃったとはいえ……エリオス、手加減してあげたほうがいいよ?」
「大丈夫だって、本気でやろうなんて思ってないから。少なくともここでは。」
「ちょっと待って。それって家に帰ったら……」
「お前が言ったことだろ?俺に非はないよな?」
そうなんだよなぁ。それが問題。
「今日はリインの家で泊まることになっててね?」
無論今作った話。
「あっそ。じゃあ明日。」
「今日から一週間。」
「じゃあ一週間後。」
「今日から一年間!」
「あー……じゃあ乗り込みに行こう。」
「そこは一年後じゃないんだ……」
正直だった。ていうか乗り込みって……まあ、全員お互いの家の鍵は持ってるから乗り込むくらい容易いけどさ……
「とりあえず壊していいか?」
「だめって言ったら?」
「約束破りは嫌いだから壊す。」
結局壊すんかい!
「ひどいよ……それ、結局同じでしょ?」
「大丈夫だって。約束破ったら普段の倍壊すから。」
それは……相当きついかもしれない。まあいっか。少々壊されるくらい……
「ってならないからね!」
「俺はお前が何考えてるかは分かるけど、他の奴らは分かんないからな?」
「あう……勢いあまって……というわけで壊すなんてやめましょうよ。」
「やめません。」
めちゃくちゃいい笑顔で言われた。逆に怖いよ。恐怖だよ。
「イーリン先生見逃すなら良かったり良くなかったりーなんて。」
自分の気持ちに整理がつかずアリスになっちゃった。
「ほんと、お前はいちいち俺の破壊欲と独占欲をそそるよな……恐ろしい奴。それとも壊されたいのか?」
「天然だよ。純度百二十パーセントだよ。別に壊されたいわけじゃないよ。」
全力で否定。そこまでヤバい性格にはなってないはずだ。多分。
「天然でそれだったら余計に怖い。ていうか心臓に悪すぎる。」
「じゃあそのまま心臓を壊してあげようか?」
「やれるもんならやってみなって普通なら言うところだけど無理。言ったら本当に壊される気がする。」
「じゃあ私を壊さないでよ。」
「それとこれとは話が別。」
いや、全然別じゃないと思う。というか繋がってる……よね?
墓穴を掘っていく奴隷。可哀想に。




