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嫌いだった友人

更新が遅れてすみません……長めです。切れなかったので。

「でも本当にどうするんだエリオス?」

「う~ん……情報がないと困るんだよな……攻めるに攻められない。」

『カッシャアァアン!』

結界が破れた音……だと思う。おそらく音楽室の……

「やることは決まった。音楽室へ行こう。」

「皆さんを助けにですね!」

「いや、暇つぶし。」(まさかの全員でのコーラス)

本当に……ここにいる奴らは人として最悪だった。いや、私が言えたことじゃないけども。

「あーあー……ちゃちい結界。こんなだから破られんだよ。ルーチェ、お前こんな担任とっとと壊せ。俺が許すから。」

「いや、そう言われてもね……一応私なんかよりずっと弱い結界しか作れない役立たずだけど一応、い・ち・お・う先生なんだもん。」

「なんでこんなんが教員になれるんだろうね。僕にはさっぱりわからない。」

「ハイリツ……だめよ。そんなこと言っちゃ。ま、まあハイリツが言いたいって言うなら別にいいんだけど……事実だし……」

「どのみち無能だろうが担任なんていなくてもいっしょだろ。僕の従妹は生きていけるんだから。ルリア姉様やらエリオスやらの教育……つーか調教のおかげで。」

「ルリア姉さまもエリオスもすごかったりすごくなかったり……まあそこのおねーさんよりは断然すごいもんね。」

「イーリン先生は大事な玩具なのよ?一応いてくれなくちゃ。ツンデレメイドさんはいいわよね。」

「でもさ、ミルキー先生のほうが断然似合うよね、メイド服。」

「お前ら……いい加減にしないと無能……間違えた……えーと……」

「ケルシャも正直だね。」

「皆さん、イーリン先生が可哀想すぎます。」

「あ、すみません。無能……じゃなかった有能な先生。」

「あ、猫かぶるの忘れてた。あまりにストレス溜まっててつい……すみません。」

「もうやだ……先生辞めてどっか遠いとこに行く……」

あーあー……かわいそうに。まあ本音だけど。普段言わないだけで。エリオスの教育(調教)のほうがよっぽど役に立つし。

「あ、あなたがた少しは私を気にかけようとは思いませんの!?」

「え?ああ……あなたが……このあほらしすぎる結界を破った……」

そこにいたのは、金髪碧眼の私たちと同い年くらいの女の子だった。にしてもどっかで見た顔だな。

「……ガンマさんだっけ?本名はアージェリア=ミッケル=マスティクア。ミッケル家の一人娘。男爵令嬢様。」

「あら、あなたは……リイン=ティリアじゃありませんか。」

「その名前で呼ばないでほしいな。今はファインスだし。」

リインのお友達……というか知り合いっぽいな。で、その名前を聞いて思い出した。

「アージェリアね……あんま聞きたくない名前だわ。昔いろいろあったし。」

「……ルーチェ=ネイレスト=アルファデンテ……あなたまで……」

「その名前で呼ばないでね。今はノクフォルトだから。」

アージェリア……私の上っ面だけの友人だったモノ。大貴族だった私に媚び、裏で陰口を叩いていた一人。

「はぁ……エリオス、ごめんね。ま、おあいこってことでさ……許してくれると嬉しい。」

「好きにやっていいぞ。俺が許す。」

「うん、ありがと。さてと…」

ご主人様のお許しも出たので派手に遊びますか。

 ゆっくりと「自分」を取り戻していく。ただし孤独の姫を起こさないように。これくらいなら姫がおきる必要はない。私一人で遊べる。

「アージェリア。久し振り、元気だったかしら?」

「あ、あら……変わったのかと思ったのですけれど……あんまり変わってないみたいですわね。」

「当たり前ではないですか。この私が変わるわけがないでしょう?」

ありえないほどに……四年前からまったく変わってない。いつだって心は変化しないまま。四年前のあの日、私の心は完全に成長を止め、凍結した。

「あなたのほうもお変わりないようですね……相変わらず私よりずっと下。安心しましたわ。あなたごときに負けたらクズ同然ということですもの。」

「なっ……」

「はぁ……本当に安心しました。まあそこまで落ちぶれたとは思ってませんでしたけれど……こういうのはやはり本人に会って確かめるべきでしょう?」

「駆け落ちしたようなあなたよりはずっと私のほうがましだと思うのですけど。」

「あら……夢があっていいでしょう?」

「駆け落ちってどういうことですか?」

邪魔しないでほしい。破壊という愉しい遊びを。

「あら?あなたは知らないのかしら?彼女は駆け落ちしたんですのよ。」

まあそういう名目で家を飛び出たのは本当。

「アージェリア、駆け落ちしたからって私の本質が下がることはありませんのよ?そんなことも分からないのかしら?やはりただのクズね。それ以下かしら?宇宙の塵以下とでも言っておきましょうか?ああ、因数分解はできるようになったかしら?」

「ば、馬鹿にしないでちょうだい!」

まあ六歳でできた私が異常なんだけどね……因数分解。

「そう。それはよかったわ。まあそれでもあなたはやはり大したことがないわね。あなたみたいな馬鹿な友達がいるというだけで私の価値は下がるわ。どうしてくれるのかしら。」

「黙りなさいっっっ!!!!!」

「あらあら……もう、ほんの冗談じゃない。また仲良くしましょうね?楽しく遊びましょう?」

一気に彼女の顔は青ざめる。昔何があったかがものすごく分かる光景。そういや昔遊び半分で壊してたんだよねぇ。そろそろフィニッシュかな?

「大丈夫よ?昔はちょっと甘いところもあったけど……今はもっと楽しく遊べるようになったの。そう、とってもとっても愉しく……ね。」

「いや……ごめんなさい……ごめ……」

「あら?何を謝ってるの?楽しく遊ぶだけよ?そんなに怯えることはないわ。何もね。」

「いやぁああぁあぁあ!!!!」

「あー……」

失神しちゃいました。

「やりすぎたかなぁ?」

猫をかぶりなおし、皆の知るルーチェに戻る。ふう、たいした暇つぶしにもならなかったな。

まだ本来のルーチェではありません。本来はもっとひどいです。話す価値すらないとか言っちゃいます。多分。



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