純粋すぎた黒魔楽師
長め?
「なんで僕?」
「あんたの一言のせいでこんなことになったのよ。」
「どの一言ですか。」
それすら分かってないのかこいつ!
「すごいですね。なんて言うから罪悪感やら自責やらなんやらでこんなことになったのよ!エリオスはすごいけどすごくないの!」
というか本人の前でそれは禁句です。さっきみたいなことになるから。ストレスがたまってなければいいんだけど……
「えーと……すみません。」
「もう慣れるしかないんだけどさ……はぁ……」
純粋すぎるそのオーラに。
「死ななくてよかった……本当に死んだら……ほら、葬式代が必要だから……」
「お兄ちゃん?何を言ってるのかなぁ?」
「僕は君の兄じゃない!従兄だ!」
四年一緒に住んでたんだからいいと思うんだけどな……
「本当に……ごめん。」
「仕方ないことだよ。人が食べ物を求めるのと一緒でしょ。」
「なんでもするから。」
「さっきの約束守ってくれればそれでいいよ。別に。何してほしいわけでもないし。」
どっちかというと心配しなかった友人及び従兄妹たちのほうに怒ってるし。
「いや。だって、大丈夫そうに見えたし。いつものことだしさ。」
「エリオス。とりあえずあの怖がりの人たちと縁切ろうよ。」
「お前が切りたいなら切るけど。」
だめだ。いまのこいつに冗談は通じない。やりにくいなぁ……
「うん。よしっ。とりあえずここを綺麗にして、服を再生しよう!シェールには慣れるということで!」
慣れてくれなきゃ困る。毎日さっきみたいなことされたらさすがに死ぬ。精神的に。
「まったく……野犬がかわいそうだよ。あの程度で済むなら言ってくれれば相手したのに。それからお客さんだよ。」
「は?」
「ルーチェ!」
そこにはクラスメートと担任がいました。うん!びっくり!
「なんでぇええぇ!!!!」
「結界破った。」
「イーリン先生!!!!タイミングが悪すぎです!!!!」
「えーと……とりあえず……七分ぐらい前にはいたよ?無理やり魔法で止めてたんだよね。あの状況で一般人に勝手な真似されるとまずいし。」
「ハイリツ……その行動は素晴らしいけど……とりあえずとっとと教えようよ!そういうことは!」
「言ったけど聞こえてなかったんだよ。二人とも理性飛んでたから。」
そりゃそうだ。こっち痛かったし。向こうは快楽に溺れてたし。
「ルーチェって被虐嗜好……いわゆるマゾ……だったんだね……」
「違う!激しく違います!これにはいろいろと理由が!」
「ルーチェ……本当にごめん。」
「いいよ……シェールが全部悪いんだから。」
「だからなんで僕!」
だって純粋すぎるんだもん……
「うん……ルーチェ……今まで誤解しててごめん。大丈夫。クラスメートとして、ちゃんと受け入れるから……」
「なんでそんなシリアス!違う!違うってば!」
しかもシリアス度でいくと私のその他諸々の「秘密」のほうがヤバいですよ!?
「ま、ルーチェは私たちとエリオスを助けようとしただけだよね。」
「リイン……」
いい子だ。この子……ものすごくいい子だ……ただ、なんだろう、貸し一ね?みたいなオーラが見えるよ?気のせいかな?
「ねえねえ……冗談は置いといてさ、この人たち誰?」
今質問されるとものすごく困る!奴隷だって言ったら余計にあらぬ噂が!
「まあ君らの先輩だよ。ここの卒業生。」
「そうなんですか。」
ハイリツ……ナイス。とりあえず嘘は言ってない。隠し事は多いけどそれは今更だし。
「ルーチェ。片付け終わったけど……この後どうするんだ?」
「どうしようか……」
困ったな……私としては帰りたいんだけどな。でも早退って言われてないし……(そもそも先生たちが気絶してるし。)
「ミルキー探すぞ。」
「ミルキー先生ですか?あの人気絶してるんじゃ……」
「あいつはその……吸血鬼だよ……」
吸血鬼の部分を小さな声で言う。なるほど……そうだったのか……その割にドジすぎるけど。
「ん~じゃあ探しましょうか。」
面倒だけど。
「あっ……いた……よかったぁ……探したんですよ?」
探す前に現れた。今日の星座占い、六位くらいかな?
「あ、ミルキー先生。えぇと……薬なんですね。そう。」
苦労して手に入れた……というか貸しを返した。
「あぁ……はい。」
エリオスから薬をもらう。カプセル状。水もセットで渡される。
「どうぞ。あ、毒薬じゃないです。二日酔いによく効くお薬です。」
「あ、ありがとうございます。」
といってごくりと飲むミルキー先生。一挙一動が可愛いなぁ……ふぅ。癒しって大切。
「さてと……とりあえず外に出ましょ。ここにいてもどうしようもないしね。」
アイリアの案はすぐに可決されたのだった。
喘息って大変だと思い知らされた(というか思い出した)数日間。皆様お体にはお気を付けください。いや、本当に。
うーん……書くことないなぁ。前回の後始末みたいなものですしね。よし、次回予告だ!といっても予告するものないし。よし、ちょっとルーチェの「秘密」の話でも。ちょっとネタバレを含みます。ご注意ください。
色々秘密はありますが、とりあえず彼女は大貴族の娘でした。今は諸事情により平民のふりをしているだけです。
それと、彼女の一番の「秘密」は恐らく彼女が実は彼女でないこと。言葉遊びのようで事実なのです。前回だか前々回だかそれよりうんと前だかのハイリツのセリフにも関係してます。まあもうすぐ明らかになるのでしばしお待ちくださいませ。そしてその事実が明らかになれば小話が思う存分書ける……!




