忌み嫌われた岩
更新が遅くなって本当に申し訳ありません!!PV5500を超えました。ありがとうございます!皆様のおかげです。拙い物語ですがこれからもよろしくお願いします。小話を書きたい……。
ギギギィっと音がする。中に入っているのは、惨たらしく殺された女の人たち。私はそれをどけていく。手に血が付くが気にしない。その中には去年別のところに転勤したと思われていた教職員もいるがそれも気にしない。まあエリオスの奴隷だし、この程度で驚くほど優しい世界を生きてない。ま、友人たちはちょっと驚いてるけどね。私はもう後戻りのできない世界にいる。彼らとは違って。
「あった……何これ。」
山の一番下の死体をどけると、そこには大きな黒い石……というよりは岩。
「なんでこんなものが隠したかったの?」
死体を使って……いやまあ本人からしてみれば一石二鳥だったんだろうけどさ。
「シェール……ちょっと来てくれない?」
「いいですよ……うわー……よく一人でこの量どけましたね……血のにおいがすごいですよ。でも……どうして……どうして同じ人同士なのにこんなひどいこと……」
どうしてもこうしてもない。邪魔だったのだ。何でそんなことが分からないのかな?それとも分かる私がおかしいの?私からしてみれば死体が腐ってないだけましだと思うよ。精霊のおかげだろうけど……さすがに血のにおいは消せなかったみたいだ。ま、倉庫を開けない限りにおいは漏れないからいいんだけどね。
「これって、黒魔楽の触媒?」
黒い岩を指さして聞いてみる。まあこういうことは専門家に聞くのがいいよね。
「ええ……そうですね。ただ……これは……なんていうか……黒魔楽師でさえ忌み嫌うものです。伝説にも出てきますね。」
「伝説?」
「はい。ウィッティーディアの黒真珠っていう伝説です。知りませんか?」
「知ってるよ。ウィッティーディアっていう貧しくも優しい少女が道端で死にかけていた貴婦人から黒真珠のブローチをもらう話でしょ?それを大切にしていたウィッティーディアは同じような貧しい男の人と結婚するんだけどその男の人に暴力を振られて、黒真珠に願ってみた。お願いです。私を彼から救ってください。そうすると、黒真珠が動き出して、彼を食った。その後ウィッティーディアは残酷だけど優しい黒真珠の精霊と結婚しました。めでたしめでたし。」
ちなみに結婚した後ウィッティーディアは黒真珠に食われてある意味永遠一緒にに過ごすことができましたというオチがあったりする。その黒真珠は現在精霊界にあるんだとか。
「その黒真珠が実はイアノーリスの岩……この岩ですね……の一部だと言われています。黒真珠は本当は真珠じゃなかったってことです。」
なるほど……つまり、この岩は残酷なものなんだ。黒真珠がウィッティーディアに優しくしたのは好きだったから。本当はすごく……すごく残酷。私たちと同様に。
「これってどうすればいいのかな?」
「浄化ですね。これは悪意の塊ですから……でも一流の白魔楽師でも三日は寝込むそうです。悪意の塊なんて言い方、僕嫌だけど。」
「ふーん……」
いやまあシェールの意見はどうでもいい。大切なのはミリエナは使わないほうがいいってことだ。寝込まれると困るし。
「ま、なんとかならんこともないか……この程度なら。」
「は?」
「ああ……シェールは知らないんだっけ?ま、見てなよ。」
私は自分の手にジャスティスを刺す。血が溢れてくるけど気にしない。
「我、月巫女はこの血を月に捧げよう。そのかわりに月に棲む精霊よ、力を我に貸せ。」
銀色の光が私を包み込む。銀色の風が舞い上がる。
「はあ……あなたって人は……また厄介事に巻き込まれたんですか?違いますね。自分から入っていったんでしょう……まったく。だからあんな男のそばにいてはならないと……本当にあなたたち親子はいつもいつも……ヒトの言うこともきかず……勝手に決めて……」
そして、銀色の光に包まれた月の精霊が私の目の前に現れる。説教とともに。
「とりあえず説教やめて。人の決めたことにいちいち口出ししない。んで、とりあえずこの岩浄化して?」
「これは……イアノーリスの岩じゃないですか。なんでこんなものが、こんな学校にあるんです?」
「知らないよ。エリオスにでも聞いて。頭使うの疲れたし。」
「嫌ですよ。あんな穢れた人種……いえ、化け物でしたか。どちらでも構いませんがね、そんなものと話すのはごめんです。見たくもない。はあ……言っときますけどこれを浄化するのは結構骨が折れますよ。あなたの血がかなり必要です。それでも浄化しますか?」
何をばかげたことを言ってるんだろうこの精霊は。
「当たり前でしょう?出血多量なんていつものことよ。」
だって同居人があれだし。
「……分かりました。浄化を開始します。」
「ル、ルーチェさん?いったいこれって……?」
「ん?あー……後で説明する。」
まだ血は溢れている。しかし、血は地に落ちる前に消えていく。月の精霊が地上に現れ、力を使うには月巫女と呼ばれる者の血が必要なわけで……つまり、血は地面に落ちる前に月の精霊の力に変わっていってるということだ。真っ黒の岩が少しずつ白くなっていく……月の聖なる力によって浄化されていく。そして――――
「できました。これでいいですか?」
真っ白になった。悪意も全く感じられない……むしろ何か清い力を感じる。
「ええ。御苦労さま。解放するわ。」
「わかりました。もう二度とややこしい場面で呼ばないでくれたら嬉しいのですがね……」
「それは無理だと思う。」
なんせ、なぜか私は厄介事に首を突っ込んでしまう子だから。同居人があれだし。裏世界の住人だし。
更新が遅くてすみません。ルーチェさんの意味不明な力については次話説明を。彼女は結構色々スキルを持ってます。スキルの多さでいくと一位はハイリツです。で、多分二位がルーチェです。エリオスはそんなにスキルはありません。ただただ壊すだけです。




