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──さて、汽車に乗ってイマーチに戻り、明日はお休みの予定なので、ゆったりと休むことに。
翌朝。
今日は休み。週休二日です。私はベッドからもそもそと抜け出し、裏の井戸端で水を汲み上げ、顔を洗う。
──ブルブル。
イマーチには水道が通っているが、こうして井戸端もまだまだあり、水も水道よりもスッキリしている。
「やあ、おはよう」
「はいはい、おはよう」
ツァラトゥストラはホントに、しつこい。休みの日は、昨日のようにストーキングどころか、影のようについて回る。
「ってかさ、ツァラトゥストラはさ、本国に帰らなくていいの? マジで?」
「そう言われましてもね。飛行船はおシャンですし、歩きだと凄い遠回りの上に敵中陣地を突っ切らないと帰れませんし、実質、無理ですね」
まったく、このバカ神官は。私は持ってきたタオルで顔を拭き、家の中へ。
「ところで、今日は何をするのですか?」
「別に。今日は休みだから、何にもしないわよ!」
私は自室に戻ると、服を選ぶ。今年で齢十三。私の前──オリジナルのフランベリン・ミエアは不幸にも齢六歳で病死した。そして、完全に死ぬ前に“私”がフランベリン・ミエアのもぬけの殻になった“体”に入り込んだのだ。ちなみに、ギルドで“薬草摘み”の仕事をするようになったのは、齢九歳になってから。それから、週休二日で毎日“薬草摘み”をして過ごしている。
「……さーて、どれにしようかな、と」
私はテキトーに服を選び、取ろうとした瞬間、
「これなんて、どうでしょう? 可愛いですよ」
──をひ。
「なにしれっと、私の部屋に入ってるのよ!」
「えー、いいじゃないですか? 同じ、女ですし」
それとこれとは別問題である。私は、ツァラトゥストラを追い出し、改めて、着替える。
──まったくだ。ホント、まったくだ。
私は疫病神の如く、背後にいるツァラトゥストラを視界の端から追いやり、今日という休日を堪能する。
「ねえねえ、コレ、なんですかね?」
なにかをしているが、私には関係ないのでアホンダラ神官は放っておく。
「あ、いいですか? 無視するなんて、強行手段に訴えますよ?」
無視無視。
「なら、えいや!」
──フワリ。
「…………プチ。」
「「プチ。」?」
「おんどりゃ! 舐めとんのか、我!」
私はキレた。実に、盛大にキレた。これ程までに、キレたことは無かったくらいにキレた!
クソ神官の襟首を掴み、“ぐわんぐわん”と首を揺らした。
「あわわわ……」
「もうね! こっちも、限界なの! 分かる? 分かってんの? 分からいでか!」
ギブするツァラトゥストラを離すと、私はくるりと踵を返して家に帰る。もう、やってられるか!




