18
そんな事があった翌日。
今日も海水浴。
今日は晴れて、人出も多くビーチはゴミゴミとしていた。そんな中、ふと、真夏な日に外套で目立つ連中が何故か海の方を見てキョロキョロしていた。
もしかして、昨日の巨大生物の関係者? いやいや、違うか。
「──ミエアさん、ソッチにいきましたよ!」
ファナリスの声に、飛んできたビーチボールを私は、
「せい! シュート!」
と、弾き浮かせてボレーシュート!
ビーチボールはそこまで速くないが、まっすぐ進み、
「これが愛!」
ツァラトゥストラの腹に突き刺さる。うむ、顔面を狙ったつもりがもう少し上だったか。
私はビーチボールを腹に受けて倒れた神官を放置し、ファナリスに、
「よし、逆ナンに行こう。」
そう告げる。
──さてさて、逆ナンの釣果は、フツメン三名に、この国の第三王子と第一王女(現王太子)の五名。まあ、第一王女は釣った後に第三王子と判明──そうしたら、いつの間にか付いてきた。
「ほうほう、こいつは選り取り見取りだ!」
一番最初の感想は、私とファナリスが逆ナンして戻ったときに、既に復活を果たしたツァラトゥストラ。まあ、この際はどうでもいい。
そんなワケで、クジで決めたペアは、以下の通り。
フツメン二名、
「俺ら、いらなくね?」
「……かもな」
ツァラトゥストラとフツメン、
「ふっふっふっ、手取り足取り、いろいろと教えてやろう」
「……えっと、その、お手柔からに……」
ファナリスと第三王子、
「まあ、ユリヒス様。よろしく、お願いします」
「ああ、こちらこそ、よろしく」
そして、最後は私と第一王女、
「えーっと、ヘルハス様で、宜しいですか?」
「はい。宜しく頼お願いします、ミエアさん」
と相成った。
──さて、ペアとなり、一先ず一時間を過ごす事に。
第一王女ヘルハスとペアになった私はガッチガチに緊張している。言っとくが、第一王女に対して緊張しているからではない。視えないところに潜む護衛が逐次視線を送ってきて、無言のプレッシャーをかけてくるのだ。
「あら、どうしました? そんなに緊張なされて?」
「いえ、緊張なんてしてませんよ」
浜辺を歩き散策する中、体裁を取り繕う。
「……ところで、どうして、ヘルハス様たちはこちらに?」
ショーナンには貴族向けのプライベートビーチが幾つものある。なので、私らが遊ぶビーチに来る貴族は金の無い貴族くらいだ。
「王族といえど、私たちは、皆さんと変わらぬ“只の民”に他なりません──」
──あうち。どうやら、地雷を踏み抜いたようで、ヘルハスは止め処なく語った。もうね、日が沈むまで。マジだよ。




