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さて、学園都市に入ると、魔法関連の店が目立つ。流石は魔法学園の学園都市なだけはある。
一先ず、宿屋に泊まろ。
そういえば、ツァラトゥストラは大人しいがどうしたのだろう?
「……あれ? いない。ま、いっか」
私は前を向き、先ずは宿屋探し。さて、どこにしよおうかな?
テキトーに道を歩き続け、宿屋を探す。が、
「……高ぇ。なんで素泊まりの一泊で、家の十倍以上の値段するのよ……」
宿屋は見付かるが、どこもかしこも、素泊まり一泊の値段からアホみたいに高い。
──首都の五倍だぞ! どんだけ、高いんだ?
私は異常なインフレに頭を悩ませる。なんで、首都よりも物価が高いとかアホでしょ。
──あー、こりゃ、野宿かな……。一旦、首都に戻ろう。
そう思い、踵を返す。しかし、
「──おおー、此処にいたね、ミエアちゃん」
ツァラトゥストラに捕捉された。
「何か用?」
「いい宿を見付けたよ!」
「いい宿?」
「イエス、付いてきて!」
そう言った、ツァラトゥストラに取り敢えずは付いていく。ま、期待はしないで。
そして、辿り着いたのは、
「どうよ。素泊まり一泊でもお手軽な値段!」
「…………ラ、ラブホ? アホかい!」
学園都市にラブホテルとか、本当にアホなのかこの町は……。私は踵を返して歩き出す。
──あー、やっぱり帰って、素直に“薬草摘み”してればよかった。そう思い、学園都市の城門をくぐり抜け、辻馬車に乗ろうとした矢先、
「──おや? ミエアちゃん、じゃん!」
その声は聞いたことがあるが、肝心の相手の姿はどこにもない。幻聴かと思い、私は自らのほっぺを抓ろうとしたところで、
「私だよ、私。アスモデウスだよ。」
そう言って、私の手を掴んだのは、
「…………え? 見た目、変わりすぎでしょ……」
背はスラッと高く、胸も三年前とは異なり爆乳。三年前は私よりはちょっとは背が高い程度の勇者だった少女の成れの果て。
「何処をどうしたら、そうなるのよ……」
私は変わり果てたアスモさんに、ドン引きした。しかも、ビッチリなスーツ姿にハイヒールとまるで画に描いたような女教師の出で立ち。
「──ふふん、私ね、勇者を辞して、教師になったのよ。まあ、勇者自体は七大魔王を倒すまでだったし……」
……あ、そういうことね。私はスラッと高い背は兎も角、爆乳のカラクリには気付いた。空かさず、私は裁縫針を翻らせると、──
──パン! パン!
と、二回の破裂音。見れば、アスモさんにあった爆乳には失われ、そこにあった本来のモノは私より小さい。
「──ちょ、ミエアちゃん!?」
さて、なんかよく分からないが満足したので、私は辻馬車に──、
「待って待って、大丈夫! 大丈夫だから!」
なにが“大丈夫”なのかわからないが、私を止めてくるアスモさん。
「あのね、寮は入学の一ヶ月前から入れるから、大丈夫なの!」
「あ、そうなんですか。」
……なんとも、まあ、ご都合主義だこと……。




