↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
草案:四年五組  作者: 草案のすけ
第一章
PR
2/40

2話 もうひとりのクラスメイト

このお話は全年齢向けの作品です。

気軽に読んでいただけたらうれしいです。

カサネ。


うっけは、その名前を見て、すぐうしろの男の子をみた。


「おまえが、カサネなの」


男の子は、掲示板(けいじばん)を見た。


「……うん」


まるみが、男の子のかおをのぞいた。


「カサネっていう、名前なの?」


男の子は、もう一回(いっかい)掲示板(けいじばん)を見た。


「……たぶん」


「たぶんってなんだよ」


「じぶんの名前だろ」


男の子は、ゆっくりまばたきした。


「……()きたばかりで」


「あ、ねむいの?」


男の子は、片目(かため)だけあけてこたえた。


「……あたま。まだ、ここに()てない」


男の子は、まだねむそうだった。


(からだ)()てるだろ」


男の子は、うっけを見た。


「……そうだね」


「そうだねじゃないだろ」


まるみが、あはっと(わら)った。


「へん」


男の子は、まるみのかおを見た。


「……いまの、わらうとこ?」


「え。たぶん」


男の子は、片目(かため)をとじた。


もう片方(かたほう)の目をあけた。


「……じゃあ、あとでわらう」


「いま、わらえよ」


「……あとでね」


まるみが、また(わら)った。


うっけは、掲示板(けいじばん)へ目をもどした。


四年五(くみ)


うっけ。


まるみ。


カサネ。


「じゃあ、これ、なんか()ってる?」


男の子も、見た。


「……()める」


()めるだけかよ」


「……五(くみ)は、わからない」


まるみは、男の子を見た。


「でも、カサネは?」


男の子は、掲示板(けいじばん)にある名前を見た。


「……ぼくだよ」


まるみも、掲示板(けいじばん)を見た。


「わたしも、五(くみ)()らない」


うっけは、掲示板(けいじばん)を見ながら()った。


「じゃあ、なんなんだよ、五(くみ)って!」


「さっきまで、なかっただろ」


まるみは、くびをかしげた。


「五(くみ)だけ、こっそり()されたのかな」


「クラスがこっそりふえるなよ」


「でも、ふえてるよ」


「ふえてるのがおかしいんだよ」


「じゃあ、はえてきた?」


「もっといやだよ」


カサネが、二人を見た。


「……五(くみ)。はえてきた」


「そこだけひろうな」


カサネは、うっけをゆっくり見た。


「……ひろうな、っておもしろい」


「え?」


「……うっけも、へんだね」


「なんでぼくまで、へんになるんだよ!」


うっけのこえが、(おも)ったより(おお)きく()た。


掲示板(けいじばん)の前で、そのこえだけが(おお)きかった。


でも、だれも、ふりむかなかった。


うっけは、はっとして口をとじた。


まるみの(わら)ったかおが、()まった。


カサネも、両方(りょうほう)の目を()けたままだった。


「……え」


三人しか、いなかった。

四年五組のあたらしい第一話です。

https://kakuyomu.jp/works/2912051604055593695/episodes/2912051604055721181

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。