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四年五組  作者: TOKEI-SU(とけい-す)
第二章
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19/40

19話 ほうそうがかり

このお話は全年齢向けの作品です。

気軽に読んでいただけたらうれしいです。

「いくぞ」


まるみは、まどの外をもう一回(いっかい)見た。


「どこいくの?」


「カレーが出たところ」


給食室(きゅうしょくしつ)?」


うっけは、うなずいた。


「カレーが出たんだ。(あさ)も出るかもしれないだろ」


(あさ)って、出るの?」


「出してみなきゃ、わからないだろ」


三人は、給食室へむかった。


ろうかは、(くら)かった。


まるみは、まどの外を見ないようにして、それでも、ちょっとだけ見た。


カサネは、外を()にしながら、ついてきた。


がら。


給食室の()()()けると、中はしんとしていた。


さっきまで、カレーのにおいでいっぱいだったのに、いまは、すこしだけにおいが(のこ)っているだけだった。


うっけは、配膳台(はいぜんだい)の前に立った。


銀色(ぎんいろ)のドーム(がた)のふたが、そこにあった。


「ここで、(あさ)が出るの?」


まるみが()いた。


「カレーは出た」


(あさ)はカレーじゃないよ」


カサネが()った。


「わかってる。やってみる」


うっけは、ふたの前で、すうっと(いき)をすった。


(あさ)になれー!」


まるみも、カサネも、ふたの前に立った。


(あさ)になあれ」


(あさ)になってください」


「ていねいだな」


「おねがいしてるから」


うっけは、ふたに手をかけた。


かちゃん。


三人は、いっせいに、のぞきこんだ。


からっぽだった。


まるみが、そっと()った。


(あさ)、入ってないね」


(あさ)が、入ってると(おも)って()けたわけじゃない」


「でも、見たよね」


うっけは、すこしだまった。


「見た」


まどの外は、まだ(くら)いままだった。


うっけは、ふたをそっと(もど)した。


「まだ、()わってないぞ」


「まだあるの?」


「学校なら、ほうそうするへやがあるはず」


まるみが、ぱちっとまばたきした。


(あさ)のほうそう?」


カサネが()った。


「おはようございます、って()ってみる?」


うっけは、カサネを見た。


「それだ」


三人は、給食室を出た。


カサネが、先に見つけた。


放送室(ほうそうしつ)


放送室は、小さなへやだった。


つくえとマイクがあった。


うっけは、マイクの前に立って、せすじをのばした。


かち。


つまみをひねると、


きーん。


音がした。


まるみは、うっけを見た。


「なんで、やりかたしってるの?」


放送係(ほうそうがかり)だったから」


「……あ、あ」


うっけは、マイクにむかって()った。


「おはようございます!」


うっけのこえは、学校中にひびいた。


でも、なにもかわらなかった。


外は、(くら)いままだった。


カサネが()った。


「三人で()えば、なにかちがうかも」


うっけは、すこしだけ(かんが)えた。


「……()うぞ」


まるみとカサネも、マイクに(ちか)づいた。


「せーの」


「おはようございます」


三人のこえが、学校中にひびいた。


でも、それだけだった。


まるみは、まどの外を見た。


「ならないね」


うっけは、外をにらんだ。


「……(あさ)になれよ」


そのとき。


まるみが、外を見た。


「あそこ、あかるい」


うっけは、ぱっとかおを上げた。


(あさ)?」


カサネも、外を見た。


(あさ)じゃないと(おも)う。でも、外のほうがあかるい」


まるみが、まどに(ちか)づいた。


「ほんとだ」


中庭の方だった。


(くら)い中庭のまんなかが、すこしだけ白かった。


まるみは、うっけとカサネを見た。


「いってみよう!」

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


20話は 5月27日 1:00に更新します。

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