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四年五組  作者: TOKEI-SU(とけい-す)
第二章
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18/40

18話 朝にだってできる

このお話は全年齢向けの作品です。

気軽に読んでいただけたらうれしいです。

そのとき。


すうっと、教室(きょうしつ)の中が、(くら)くなった。


うっけは、やっとかおを上げた。


「……なに」


まどの外は、(くら)かった。


中庭(なかにわ)の木も、(くら)かった。


うっけのいすが、ぎ、と()った。


「黒だ!」


まるみの目が、まるくなった。


「え」


うっけは、まどを(ゆび)さした。


まるみは、まどの外を見た。


「でも」


「でも、なんだよ」


「見えてる」


うっけは、外を見た。


(くら)い中に、木があった。


まどがあった。


うっけがいて、まるみがいて、カサネがいた。


つくえも、いすも、まだそこにあった。


黒のときみたいに、目の前からなくなってはいなかった。


カサネが、ゆっくり()った。


「黒だったら、もう見えてないと(おも)う」


うっけは、外をにらんだ。


「じゃあ、黒じゃないのかよ」


カサネは、すこしだけ(くび)をふった。


「まだ、わからない」


まるみは、また、外を見た。


まるみが、小さく()った。


「こわい」


カサネは、うなずいた。


うっけは、すぐにはなにも()わなかった。


つくえの上には、からっぽのおさらがあった。


三人で()べたカレーの、においがすこし(のこ)っていた。


なのに。


まるみは、まどから目をはなさなかった。


「こんなに(きゅう)(くら)くならないよね」


うっけは、()った。


「あたりまえだろ」


「でも、なったんだよ」


うっけは、こたえられなかった。


カサネも、外を見て()った。


夕焼(ゆうや)け、なかった」


うっけも、外を見た。


(くら)くなるにしても、(きゅう)すぎるだろ」


まるみも、外を見たまま()った。


「また、黒、きちゃうのかな?」


うっけとカサネは、まるみを見た。


外は、(くら)かったけど、まだ木は見えた。


カサネが、ゆっくり()った。


「わからない。でも、いまは、まだ()てない」


()るなよ」


うっけのこえは、すこしだけ小さかった。


まるみは、うっけを見た。


「でも、(あさ)は、ちゃんと()るかな?」


うっけは、すぐにはこたえなかった。


教室(きょうしつ)は、しんとしていた。


つくえも、いすもあった。


黒板の右下には、名前もあった。


ここには、まだ、三人がいた。


うっけは、外を見たまま、すこしだけ(いき)をすった。


「カレーを出せたんだ」


まるみとカサネは、うっけを見た。


うっけは、教室(きょうしつ)入口(いりぐち)を見た。


「……(あさ)にだってできる」


まるみが()いた。


「どうやって?」


うっけは、すこしだけだまった。


それから、入口を(ゆび)さした。


(あさ)にするやつ、さがす」

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


19話は 5月26日 1:00に更新します。

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