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四年五組  作者: TOKEI-SU(とけい-す)
第二章
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12/40

12話 おとなの人

このお話は全年齢向けの作品です。

気軽に読んでいただけたらうれしいです。

こつ。


こつ。


三人は、木の()()()た。


「……だれか、()る」


まるみのこえが、ちいさくなった。


「カサネが()ってたやつか?」


「うん。センセイだと(おも)う」


カサネが、()()()たまま()った。


(おも)うってなんだよ」


こつ。


(おと)が、その(まえ)()まった。


がら。


()()が、()いた。


そこに、おとなの人が()っていた。


まるみが、ぽつんと()った。


「……ちょっとこわい、かも?」


おとなの人は、三人を()た。


カサネのところで、目を()めた。


それから、ほっとしたみたいに、(いき)をはいた。


「カサネさん。目がさめたのですね」


カサネは、まばたきをした。


「……センセイ。なんとなく、おぼえてる」


うっけは、カサネと、その人を()くらべた。


「先生、なのか?」


おとなの人は、すこしだけ(かんが)えた。


「センセイで、いいと(おも)います」


うっけは、え、とこえがでた。


(おも)います?」


「はい。カサネさんがそう、()んでくれてますし」


「カサネが()びかた、()めたのかよ。なんでそうなったんだよ」


カサネが、うっけを見た。


「たぶん、おとなの人だから」


「それ、てきとうすぎだろ」


「ねえ、センセイ。ひさしぶり、であってる?」


おとなの人は、カサネを()て、すこしだけ(わら)った。


「あってますよ。カサネさん」


カサネは、すこしだけ(いき)をついた。


「はい」


まるみが、おとなの人を見上(みあ)げた。


「わたしも、カサネみたいに()んでいいですか」


「まるみさん。だいじょうぶですよ」


まるみのかおが、ぱっと(あか)るくなった。


「え。こわくない気がしてきた」


「それなら、よかったです」


うっけが、すぐにつっこんだ。


「そこ、なんでだよ」


まるみが、ちょっとむっとした。


「じゃあ、センセイ!」


「はい。まるみさん」


うっけは、すこしだけまゆをよせた。


おとなの人は、うっけのほうを()いた。


「うっけさんも、センセイでいいですよ」


「ぼくは、まだ()めてない」


「そうですね」


「そこは、あっさりなんだな」


おとなの人は、うっけを()たまま、ゆっくりうなずいた。


「まだ()めていないなら、まだでいいです」


うっけは、すこしだけだまった。


「……まあ、それはそうだけど」


まるみが、あは、と(わら)った。


「うっけ、ちょっと()けたね」


うっけは、すぐにまるみを()た。


()けてない!」


おとなの人が、にこっとした。


「うっけさん、()けていないのですね」


「そこ、まぜるな」


まるみが、また(わら)った。


それから。


まるみの(わら)いが、ぴたっと()まった。


「……え」


うっけも、()まった。


「ちょっと()って」


まるみが、うっけを()た。


「いま、というか、さっきから」


「うん、へん」


うっけは、おとなの人を()た。


「なんで、ぼくらの名前、()ってるんだよ」


「ああ」


おとなの人は、黒板(こくばん)右下(みぎした)をゆびさした。


「そこです」


三人は、いっせいにそっちを()た。


黒板(こくばん)は、ずっとそこにあった。


でも、そこだけ、いまはじめて()たみたいだった。


まるみも、右下(みぎした)をゆびさした。


「……あった」


カサネも、黒板(こくばん)()ていた。


「名前、ある」


うっけは、目をこらした。


(しろ)()があった。


日直(にっちょく)


その(した)に、


うっけ。


まるみ。


カサネ。


(みっ)つの名前が、ならんでいた。


掲示板(けいじばん)から()えていた名前が、そこにあった。


うっけは、目をはなせなかった。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


13話は 5月20日 1:00に更新します。

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