↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『勇者は間に合ってます』 ~歴代最高の勇者の息子、商人と盗賊と遊び人を連れて旅に出る~  作者: 凡夫 成


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
36/43

第36話 一か月ほど自由です

勇者は間に合ってます。


でも冒険は、まだまだ間に合ってません。


今日もゆるっと行きます!


精霊女王。


祭壇。


中央。


《火蜜の実》。


赤く。


輝く。


その周囲。


《天雲樹》の枝。


淡い。


光。


カンダ。


見る。


「…………」


「これで」


「本当に呼べるんだよな?」


女王。


「はい」


「《不死鳥フェルニア》」


「古き空の精霊」


「炎と」


「天の力を」


「繋ぐことで」


「この地へ」


「呼び戻します」


アリス。


「鳥」


「鳥です」


「大きい?」


「大きいです」


「食べられる?」


「食うな!」


カンダ。


即答。


女王。


両手。


上げる。


風。


止まる。


森。


静か。


火蜜の実。


浮く。


枝。


浮く。


赤。


白。


光。


混ざる。


祭壇。


中央。


炎。


上がる。


「おお……」


リホ。


見上げる。


炎。


燃えているのに。


熱くない。


炎。


形。


変える。


翼。


頭。


尾。


巨大な。


鳥。


一瞬だけ。


浮かぶ。


そして。


光。


縮む。


祭壇。


上。


大きな。


卵。


いや。


卵のような。


炎の塊。


残る。


カンダ。


「…………」


待つ。


「…………」


さらに。


待つ。


「…………」


アリス。


「終わり?」


女王。


「儀式は」


「始まりました」


カンダ。


「始まった?」


「はい」


「鳥は?」


「まだです」


「いつ?」


女王。


「一月ほど」


「…………」


カンダ。


止まる。


「一月?」


「はい」


「一か月?」


「はい」


カンダ。


頭。


抱える。


「また一か月ぁぁぁぁぁ!!」


鳥。


飛ぶ。


ジュリア。


「最近多いね」


リホ。


「一か月」


アリス。


「今回は歩かないよ」


カンダ。


止まる。


「…………」


「そうじゃん」


顔。


上げる。


「歩かなくていい一か月?」


女王。


「自由にお過ごしください」


アリス。


「自由!」


ジュリア。


「遊ぼ」


二人。


早い。


カンダ。


「切り替え早っ!」


◇


翌日。


カンダ。


森。


中。


魔神の斧。


肩。


担ぐ。


向かい。


レオン。


剣。


構える。


さらに。


少し。


離れて。


カンラ。


腕。


組む。


その後ろ。


魔物。


いる。


狼型。


二匹。


大きな。


甲虫。


一匹。


鳥型。


一匹。


小型の。


ゴーレム。


二体。


カンダ。


「…………」


「増えてない?」


カンラ。


「増えた」


「前」


「ゴーレムくらいじゃなかった?」


「旅してたからな」


「仲間になった」


カンダ。


「仲間って」


狼。


「グルル」


カンラ。


「こいつはガル」


「名前つけてる!」


鳥。


「こいつはピィ」


「雑!」


カンラ。


「名前苦手なんだよ」


レオン。


笑う。


「いいじゃないか」


カンダ。


「お前は」


「余裕あるな」


レオン。


剣。


構え直す。


「始める?」


カンダ。


魔神の斧。


持つ。


「やる」


カンラ。


手。


上げる。


「じゃあ」


「俺らも行くぞ」


「俺ら?」


魔物。


一斉。


動く。


カンダ。


「多い多い多い!」


◇


狼。


左右。


回る。


鳥。


上。


ゴーレム。


正面。


甲虫。


後ろ。


カンダ。


「囲むな!」


カンラ。


「集団戦なんだから」


「囲むだろ」


「卑怯!」


「盗賊団の頭に」


「正々堂々求めるな」


「まだ盗賊団なの!?」


レオン。


「カンダ!」


「前!」


ゴーレム。


拳。


振る。


カンダ。


斧。


振る。


ドゴン!!


一撃。


吹っ飛ぶ。


その瞬間。


狼。


足。


狙う。


「うわっ!」


飛ぶ。


避ける。


鳥。


上。


突っ込む。


「うお!」


カンダ。


斧。


大きい。


重い。


一匹。


二匹。


なら。


強い。


でも。


四方。


同時。


来られる。


「面倒くせえ!」


カンラ。


「それが」


「集団戦だ」


カンダ。


「お前」


「昔より強くない?」


「数増えたからな」


カンダ。


「ずるい!」


「努力だ!」


レオン。


横。


走る。


狼。


一匹。


剣。


弾く。


次。


魔法。


小さな炎。


飛ばす。


鳥。


軌道。


逸らす。


そのまま。


カンラへ。


踏み込む。


カンラ。


ゴーレム。


壁。


出す。


レオン。


剣。


角度。


変える。


ゴーレム。


利用。


上。


飛ぶ。


カンダ。


見る。


「…………」


「普通に強いな」


レオン。


着地。


「今さら?」


カンダ。


「なんか」


「普通に強い」


「褒めてる?」


「褒めてる」


レオン。


剣。


魔法。


動き。


全部。


安定。


隙。


少ない。


派手すぎない。


でも。


強い。


カンダ。


「こういう勇者」


「いるんだな」


レオン。


「お前も勇者だろ」


「俺は」


魔神の斧。


振る。


ゴォン!!


大木。


横。


倒れる。


「こう」


レオン。


「…………」


カンラ。


「お前は」


「一発が馬鹿なんだよ」


カンダ。


「悪口?」


「褒めてる」


◇


休憩。


三人。


地面。


座る。


カンラの。


魔物。


周囲。


休む。


狼。


カンダの。


匂い。


嗅ぐ。


「噛まない?」


カンラ。


「たぶん」


「たぶん!?」


レオン。


水。


飲む。


「でも」


「三人とも」


「全然違うな」


カンダ。


「何が?」


「戦い方」


レオン。


自分。


指す。


「俺は」


「剣も」


「魔法も」


「そこそこ使う」


カンダ。


「そこそこじゃないだろ」


「普通に強いだろ」


レオン。


「普通って何だよ」


カンラ。


「俺は」


魔物。


見る。


「一人で戦わない」


「数」


「役割」


「囲む」


「守る」


「崩す」


カンダ。


「集団戦」


「そう」


レオン。


カンダを見る。


「カンダは」


カンダ。


「一撃」


カンラ。


「一撃」


レオン。


「一撃だな」


カンダ。


「二人で言うな!」


魔神の斧。


見る。


「でも」


「まあ」


「そうだな」


「当てれば」


「だいたい終わる」


カンラ。


「当たればな」


カンダ。


「そこ!」


レオン。


少し。


考える。


「《ラル》」


カンダ。


「ん?」


「見せて」


カンダ。


立つ。


「百メートルしか飛ばないぞ」


レオン。


「いいから」


カンダ。


集中。


「《ラル》」


シュン。


消える。


百メートル。


先。


「ほら!」


声。


遠い。


レオン。


カンラ。


見る。


カンラ。


「…………」


レオン。


「…………」


カンダ。


戻る。


走って。


「はぁ……」


「どう?」


レオン。


「強いじゃん」


カンダ。


「どこが?」


「一瞬で」


「百メートル移動できる」


「短いだろ」


レオン。


「戦闘中に」


「百メートルって」


「相当だぞ」


カンダ。


止まる。


「…………」


カンラ。


「しかも」


「お前の場合」


「移動した先で」


「それ振るんだろ?」


魔神の斧。


指す。


カンダ。


見る。


「…………」


レオン。


「真正面から」


「近づかなくていい」


カンラ。


「囲まれても」


「抜けられる」


レオン。


「敵の後ろにも」


「回れる」


カンダ。


「…………」


「これ」


「もしかして」


「結構使える?」


二人。


「今気づいたの?」


カンダ。


「劣化ラルーだと思ってた!」


レオン。


「使い方次第だろ」


カンダ。


魔神の斧。


握る。


「…………」


少し。


笑う。


「やってみる」


◇


一時間後。


カンダ。


「《ラル》!」


シュン!


消える。


出る。


レオンの。


右。


「近っ!」


レオン。


避ける。


斧。


振る。


ブオン!!


「危なっ!」


カンダ。


「ごめん!」


カンラ。


「次」


ゴーレム。


前。


出す。


カンダ。


「《ラル》!」


シュン!


ゴーレムの。


後ろ。


出る。


斧。


構える。


「《豪薙ぎ》!」


カンラ。


「待て!」


ブオォォォン!!


ゴーレム。


吹っ飛ぶ。


カンラ。


「俺のゴーレムぅぅぅ!!」


カンダ。


「ごめん!」


「稽古で壊すな!」


レオン。


笑う。


カンダ。


「次!」


《ラル》。


シュン!


今度。


遠すぎる。


「…………」


レオン。


「どこ行った?」


カンラ。


「あっち」


カンダ。


遠く。


「距離むずかしぃぃぃ!!」


◇


その頃。


リホ。


一人。


机。


向かう。


紙。


魔法。


メモ。


《ボア》。


《ヒル》。


《クルスト》。


《アクセ》。


《フュラ》。


一つ。


一つ。


書く。


「…………」


手。


向ける。


小さな。


炎。


「《ボア》」


成功。


消す。


次。


傷ついた。


木。


枝。


「《ヒル》」


「…………」


変わらない。


リホ。


「植物は違うのね」


メモ。


する。


次。


自分。


腕。


魔力。


流す。


「《クルスト》」


薄い。


膜。


できる。


指。


叩く。


「なるほど」


もう一度。


解く。


「魔力の量じゃない」


「広げ方」


「均等に」


「薄く」


「でも切れないように」


アリス。


声。


「真面目」


リホ。


振り向く。


「…………」


「なんでいるの?」


アリス。


ジュリア。


二人。


入口。


立っている。


袋。


持つ。


ジュリア。


「遊びに行く」


アリス。


「一緒に行く?」


リホ。


「行かない」


即答。


アリス。


「一か月自由だよ」


「だから練習してるの」


ジュリア。


「真面目」


リホ。


「二人は?」


アリス。


「遊ぶ」


ジュリア。


「遊ぶ」


リホ。


「迷いないわね」


アリス。


「じゃあ行ってくる」


ジュリア。


「お土産いる?」


リホ。


「甘いの」


「了解」


アリス。


「私も」


ジュリア。


「自分で買いなさい」


二人。


去る。


リホ。


見送る。


「…………」


「本当に遊びに行った」


また。


机。


向く。


◇


町。


アリス。


串焼き。


二本。


持つ。


「おいしい」


ジュリア。


「さっきも食べたでしょ」


「別腹」


「ずっと別腹じゃない?」


露店。


並ぶ。


服。


装飾品。


小物。


アリス。


立ち止まる。


「これ」


小さな。


髪飾り。


見る。


「ジュリアに合いそう」


ジュリア。


「そう?」


「うん」


ジュリア。


手。


伸ばす。


アリス。


「盗る?」


ジュリア。


止まる。


「買うわよ」


「盗賊なのに」


「何でも盗ると思うな!」


店主。


少し。


警戒。


ジュリア。


「違います」


「普通に買います」


金。


払う。


店主。


安心。


アリス。


「ちゃんと買った」


「当たり前!」


二人。


歩く。


アリス。


「ジュリア」


「何?」


「賢者」


ジュリア。


少し。


止まる。


「なる?」


ジュリア。


前。


見る。


「そのうちね」


「今は?」


腰。


短剣。


触る。


アサシンダガー。


フレイムダガー。


「盗賊」


「結構好きだから」


アリス。


「そっか」


少し。


歩く。


「でも」


アリス。


串。


食べる。


「賢者になっても」


「遊び人だった私」


「消えてないよ」


ジュリア。


見る。


アリス。


「口笛もあるし」


「それは消えてもよかった」


「ひどい」


ジュリア。


笑う。


「まあ」


「その時になったら」


「考える」


アリス。


「うん」


「それより」


「次何食べる?」


「まだ食べるの?」


◇


数日。


一週間。


二週間。


時間。


過ぎる。


カンダ。


《ラル》。


失敗。


成功。


失敗。


成功。


レオン。


剣。


カンダの。


一撃。


かわす。


カンラ。


魔物。


増やす。


役割。


変える。


カンダ。


一匹。


狙う。


三匹。


邪魔。


する。


「面倒くせえ!」


カンラ。


笑う。


「それでいい」


「集団戦は」


「一番強い奴を」


「好きにさせない」


レオン。


その隙。


カンダの。


横。


取る。


剣。


止める。


首。


前。


「一本」


カンダ。


「くそっ!」


次。


カンダ。


《ラル》。


レオンの。


背後。


一撃。


レオン。


振り向く。


剣。


受ける。


重さ。


耐えきれず。


地面。


滑る。


「重っ!」


カンダ。


「俺も重いって言った斧だぞ!」


レオン。


笑う。


「それは反則だろ!」


「武器です!」


◇


リホ。


魔法。


練習。


続く。


《ヒル》。


安定。


《クルスト》。


安定。


《アクセ》。


少し。


難しい。


「速さって」


「身体を軽くするだけじゃない」


「反応も」


「魔力で押してる?」


何度も。


試す。


紙。


増える。


アリス。


たまに。


見る。


「まだやってる」


リホ。


「当たり前」


「楽しい?」


リホ。


少し。


考える。


「…………」


「うん」


アリス。


笑う。


「じゃあいいね」


◇


さらに。


時間。


過ぎる。


一か月。


その日。


祭壇。


炎の。


卵。


強く。


脈打つ。


ドクン。


森。


揺れる。


風。


巻く。


カンダ。


顔。


上げる。


「…………」


精霊女王。


「時間です」


全員。


集まる。


レオン。


フィーネ。


カンラ。


その魔物たち。


リホ。


ジュリア。


アリス。


カンダ。


炎。


卵。


ひび。


入る。


パキ。


パキパキ。


光。


漏れる。


空。


赤く。


染まる。


アリス。


「来る?」


女王。


「はい」


ひび。


広がる。


炎。


吹き上がる。


巨大な。


翼。


開く。


ゴォォォォォ!!


熱。


風。


森。


揺れる。


カンダ。


見上げる。


「…………」


大きい。


想像。


以上。


巨大。


赤。


金。


羽。


炎。


尾。


空。


覆う。


不死鳥。


《フェルニア》。


一声。


鳴く。


キィィィィィィィン!!


空。


震える。


アリス。


口。


開ける。


「…………」


カンダ。


横。


見る。


「言うなよ」


アリス。


「まだ何も言ってない」


「絶対焼き鳥って言う顔してる!」


「大きい焼き――」


「食うなぁぁぁぁ!!」


――第36話 終

後書き

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

勇者なのに寄り道ばかり。 それでもカンダたちは、少しずつ前へ進んでいます。

次は何が起きるのか。 一緒に見届けていただけたら嬉しいです。

「面白かった!」「続きが気になる!」と思っていただけましたら、感想・評価・ブックマークで応援していただけると励みになります!

それでは、また次の冒険で!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。