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【本編完結】やいまファンタジー、もうひとつの世界  作者: BIRD
おまけ

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【ちょっとこわい話】御神崎のブナリツブルイシ(姉の頭石)

 こちらも女性が石になったお話です。

 が、これは前の二つと比べてホラーっぽいです。


 むかしむかし、石垣島(いしがきじま)名蔵(なぐら)というところに住んでいる姉弟がいました。

 姉はとても信心深くて働きものでしたが、弟はどうしようもない(なま)けもの。

 いっしょうけんめい働いている姉を見ても弟は知らん顔、朝から酒を飲んでぶらぶらしていました。


「そんなに怠けてばかりではいけないよ。ご先祖様に感謝して、残してくれた土地を耕しなさい」

「そんな面倒(めんどう)くさいこと、してたまるか」


 どんなに姉が言い聞かせても、弟は聞きません。


 ある日の夕方。

 姉が畑から帰って来ると、弟は悪い友人を呼び集めて、みんなで酒盛りをしていました。

 仕事もせずに酒ばかり飲んでいる弟が、お金を持っている(はず)はありません。

 姉のお金を勝手に使って、弟たちは酒を買って飲んでいたのです。


「働きもしないで酒を飲んでばかり、お前のような男は一族の(はじ)だ!」


 怒った姉はおもわず大声で弟を(しか)りつけました。

 弟の悪友たちは、これはまずいと思ったかコソコソと()げていきます。


「なんだと! オレを馬鹿にしたな!」


 すると、弟はみんなの前で怒鳴(どな)られたのが気に食わなくて怒鳴り返しました。

 それどころか、ナタを持ち出してきて、姉を切り殺してしまったのです。


 身体から切り(はな)された姉の頭は飛び、なんと弟の首に()みつきました。

 首に食らいつかれた弟は必死で()(はら)おうとしましたが、姉の(うら)みの力はすさまじく、弟を噛み殺してしまいました。


 姉の頭は弟が死ぬとそこから離れて飛び去り、御願崎(おがんざき)へと向かいました。

 そこには、海の中につき出している岩がありました。

 姉の頭はその岩に噛みついて止まり、そのまま石になってしまったそうです。



 今でもその石は、御願崎にあります。

 それは台風でも落ちずに、ずっとそこにあるそうです。

 御願崎には「真夜中に生首が転がってくる」なんていうこわいウワサもあるんですよ。

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