表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【本編完結】やいまファンタジー、もうひとつの世界  作者: BIRD
おまけ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
43/46

野底マーペーの話

 アイナマ石に続いて、こちらも石になった女性のお話です。

 このお話は民謡にもなっています。


 むかしむかし、沖縄(おきなわ)県が琉球(りゅうきゅう)王国だったころのこと。

 八重山諸島(やえやましょとう)黒島(くろしま)という小さな島に、マーペーという美しい乙女がいました。

 マーペーはカニムイという青年の恋人で、2人はとても仲良しでした。


 そのころ、琉球王国には「道切りの法」という、国王の命令のもとに人々を強制移住(きょうせいいじゅう)させる制度(せいど)があったそうです。

 黒島の人々にもその命令を伝える役人がきました。


石垣島(いしがきじま)で畑を(たがや)す者が必要(ひつよう)だ。この道からこちらへ住んでいる者は、石垣島に(うつ)()みなさい」


 役人は村人たちに言いました。

 人々はとても(いや)がりましたが、刀をもっている役人たちには勝てません。


 不運(ふうん)にも、マーペーは移住(いじゅう)させられる人々の中にいました。

 残されるカニムイは、役人に(ねが)いました。


「お役人さま、そちら側にいるマーペーという娘は私の恋人で、いっしょに()らす約束(やくそく)をしています。どうか彼女と私と同じ島においてください」


 けれど役人は聞き入れず、マーペーは石垣島に連れていかれました。



 石垣島へ連れて行かれたマーペーたちは、野底(のそこ)という村で、ジャングルのような土地を畑にするため、朝から夜まで(はたら)きました。

 ある夏、村をマラリアというおそろしい病気がおそいました。

 マーペーもマラリアにかかり、苦しみながら愛するカニムイのことを思いました。


「カニムイに会いたい、せめて姿を見たい」


 マーペーは思い、病でフラフラの身体で山に登り、黒島の方角(ほうがく)を見ようとしました。

 けれどその山より高い山があって、黒島を見ることはできなかったのです。

 マーペーは悲しみ、そのまま(たお)れてしまいました。

 彼女の身体(からだ)は石になり、登った山は「野底マーペー」と名付けられました。


 野底マーペーは石垣島で2番目に高い山で、黒島との間には於茂登岳(おもとだけ)という沖縄県で一番高い山があります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ