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アイナマ石の伝説〜石になった花嫁
八重山諸島の石垣島に伝わる民話です。
川平から平久保までは、今でこそ車で50分ほどで着きますが、車が無かった昔はきっととても遠く感じたことでしょう。
むかしむかし、川平村に美しい娘がいました。
娘は、遠くはなれた平久保村へお嫁に行くことになりました。
その結婚は娘がのぞんだものではなく、親が決めたものでした。
娘はどうしてもいきたくないと言いましたが、聞き入れてはもらえません。
ついに、結婚の日がやってきました。
花嫁とお供の人たちは、川平村から平久保村へ向かいます。
伊原間の辺りを通ったときのこと。
「ちょっと用を足してくるわ」
そう言うと花嫁は馬をおりて、森の中へと入っていきました。
そのまま、いくらまってももどってきません。
心配したお供の者たちがあたりを探しましたが、花嫁の姿はどこにもありません。
森の中に、 花嫁がすわったような形の冷たい石がひっそりと立っているばかりでした。
花嫁は結婚したくなくて、石になったのでしょうか。
いつしか人びとはこの石のことをアイナマ(かわいい花嫁)石と呼ぶようになりました。




