並行世界δ 4
今日は晴天でいい天気だ。こんな日は学校に行く前に散歩でもするかな。そう思いながらドアを開けようとしたら愛衣が急に下に降りてきて
「おにぃちゃん!今日はにわか雨がおにぃちゃんが帰る頃に降り始めるから傘を2本持っていってねー」
と言ってきたのだ。愛衣はたまに予言みたいなことを言う。だからこれもそうなんだろうと思い傘を持って学校に行った
だるい授業も終わり今は掃除中だ。ちなみに掃除当番は俺と菜々、紗矢香だ。
「それで、傘を2本持ってきたのね」
「まあな」
「でも天気予報はここしばらく晴れだったよね」
「そうなんだけどよ......あっ雨だ」
俺がそんなことを話していて外を見たら雨が降り始めていた。
「本当に降り始めた......どうしよう......傘を持ってきてないよ。菜々ちゃんは持ってきた?」
「私も持ってきてないです」
「だいじょーぶです!おにぃちゃんと愛衣が一緒に入るので残りの2本をふたりが使えばいいんです!」
「うぉ!愛衣!いつからそのにいたんだ」
「さっきです!」
「はぁ......仕方がないな」
そのあと俺達は掃除を終わらせそれぞれの家に帰った
俺達はリビングでくつろぎながら愛衣に疑問をぶつけてみた
「しかし愛衣はなんで雨が降ることがわかったんだ?」
「雨が降るのは過去のことだからわかるんです!」
......過去?今日雨が降るのは未来だったはず......過去ってどうしてだ?
「愛衣、過去って?」
「あっ」
愛衣は言ってはいけないことを言ったような顔をしている。そのあと今までしたことがなかった真剣な顔になって
「わかりました。愛衣が......私がなぜ予言できるのかを説明します」
と言った。その後こう続けた
「私はこの時代の......この並行世界の人間ではありません。そもそも人間ですらありません。私はAIです。おにぃちゃん......未来の秋山翔太によってこの時間軸にきました」
「愛衣、何言ってるんだ......」
「おにぃちゃん......秋山翔太さんは並行世界を繰り返し行っています。今も......この世界もループの途中です」
そう言って愛衣は近づいてきて......キスをした。そうした途端に頭の中に何かが流れ込んできた
「っ!これは......俺の......記憶?」
ところどころ違う俺の記憶が流れ込んできた。それは菜々、紗矢香、亜区さんと俺の記憶だった
「そうです。これは別の並行世界の貴方の記憶です。貴方が不幸になるとまたループしてしまいます。そうしないために私がこの並行世界に来たんです」
「俺は......どうすればいいんだ......」
俺なんかに何ができるんだ......無力な俺なんかに
「簡単です。貴方が黒木菜々、松本紗矢香、亜区真美、秋山愛衣の誰かと終着点を迎えればいいんです。これで私の役目は終わりです。この体は秋山愛衣に返します」
ちょっと待ってくれ、俺はまだ聞きたいことが沢山あるんだ、だけど一番聞きたいのは......
「待ってくれ、君の本当の名は?」
すると愛衣はようやく聞こえるような小さい声で、しかし俺の耳にしっかり届く声で
「未来の貴方はALLと名づけました」
と言った
「ALL......」
未来の俺が考えたんだったら思考回路は今の俺と変わらないはずだ。俺だったら愛衣の名前をそのまま読むとあいい、あいい=aii=all(大文字のIと小文字のLが似ているから)=ALL......だからALLってわけか。それに多分、全てのことを変えてほしいって言う未来の俺の願いも入ってると思う
次回、最終回!
終着点は4パターンある
君は誰と終着点を迎える?




