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第52話 栗毛武道家、ナミノで受けられるクエストがなくなる。

「「「「やったー!!!」」」のじゃ」


 武器屋に私たち四人の声が響き渡ります。レベル制限によって受けられなかったクエストもクリアして、ナミノでのクエストもついに完全制覇しました。


「ほれ、約束の報酬だ。貴重な氷属性武器でもあり合成素材にすれば好きな武器に氷属性を付与できる⋯⋯が、元に戻せねーからそこは気をつけな」


【鹿木氷(かきごおり)の棒】氷属性、合成素材に使用可能(『シロップ』との専用合成有)、専用武器種『槍』


「たしかに棒なんだけど⋯⋯、氷だから先端尖ってるし槍なんだ⋯⋯」

「槍とはのぅ。わっちはサブウエポンにしようかのぅ」


 アユちゃんの腑に落ちない的な発言もわかります。槍術も使えるミコさんはそのまま使うようですが、私は拳術と弓術なのでスキルは使えませんので属性武器としてそのまま所持することにしました。


「まともに使えるのはミコさんだけか〜。ラピスちゃんもあまり使えないけど、私たち魔法使いは売ってお金にするしかないかな」


 アユちゃんがぼやいていますが、カザグルの街での最終連続クエストを考えるとまだ終わりでない気がしました。周辺で倒していないモンスターがいないか記憶を巡らせます。


「あっ! ここで受けられるクエストってアレが最後だったよね?」

「そうだよ! 終わった後に手分けして町中探したけど新しいクエスト出てなかったし!」


 つまり、この棒は町の外で発生する何かしらのキーアイテムになる可能性がまだあるということになります。そして、私は心当たりが一つありました。


「私たちの放置してたトロピバードのママとパパって、これが弱点だったりしないかな?」

「あっ……! なるほど、それはあるかも。なんか巣ではイベントモンスターっぽい感じで見てるだけだったし」


 トロピバードの巣で乱獲できたのは日を跨げば大量リポップで元通りになること、見るからに強そうなママとパパが動かなかったこと、そもそも状態異常が効かないせいで撃ち落とせなかったことが理由としてありました。


「とりあえず、巣まで行くにしてもアレスたちに連絡するかのぅ」


 道中のトロピバードは盾役のガイさんがいてくれると格段に安定して処理が速いのもあり、ミコさんがアレスさんたちに一緒にどうかと誘いました。


「もう返事が来たわい。明後日でよければ一緒に行動できるそうじゃ。お主ら、問題はあるかや?」

「ありません!」

「私も大丈夫です」

「ラピスちゃんに同じ」


 おそらくは何かが起こる。そんな予感を胸にナミノでの本当に最後のクエストが始まろうとしていました。

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