第六十一話 レイちゃんが、本音を言いました。
レイちゃんはいつも冷静だった。
でも、ある夜、閉店後に静かに言った。
「マミさん、一つ聞いていいですか」
「もちろん」
「このお店に来て、よかったと思いますか」
「もちろん。レイちゃんが来てくれて、すごく助かってる」
「私は……」
レイちゃんが少し間を置いた。
「私は、ここに来るまで、自分の居場所がないと思っていました」
「レイちゃん」
「どこに行っても、浮いてしまう。能力があっても、それを活かせる場所がなかった」
「でも、今は?」
「今は……ここが、私の場所です」
あたしは少し目が熱くなった。
「レイちゃん、ありがとう」
「何がですか?」
「教えてくれたから」
「……私こそ、受け入れてくださってありがとうございます」
「これからも一緒にいようね」
「はい」
オスティウムは、みんなの居場所だった。
第六十二話~六十五話 街全体の盛り上がり
オスティウムがオープンして一年が経った頃。
この街は変わっていた。
メイド喫茶が三軒になっていた。
オスティウム、リリウム、そして新しいお店。
街の至る所に「メイド喫茶通り」という看板が立った。
他国からの旅人が毎日来るようになった。
この街は、メイド喫茶の聖地として知られるようになっていた。
マリー様が笑いながら言った。
「もう完全に、この街がメイド喫茶の街になったわね」
「マリー様のリリウムのおかげでもあります」
「半分はあなたたちのおかげよ」
「では半分半分で」
「……そうね、半分半分」
ユージィン様が静かに言った。
「この街の経済が、三倍になった」
「三倍も?」
「他国からの旅人が落とすお金が大きい。宿や市場も潤っている」
「すごい」
「全部、オスティウムから始まった」
「アゼルの料理から始まったんです」
アゼルが静かに言った。
「マミが来てから始まった」
「両方だよ」
「両方だな」
「うん、両方」
この街で、あたしたちは確かな居場所を作っていた。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
本が出来て、ミクちゃんに告白があって、街が大きく変わって。
色々な幸せが続きましたね!
次回からいよいよ最終章へ。ハッピーエンドが近づいています!
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