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第四十四話 レイちゃんが来ました。
ミクちゃんの翌週、今度は真面目そうな黒髪の女の子が来た。
「ここで働かせてください。冷静な判断と事務作業が得意です」
レイちゃんといった。
聞けばミクちゃんの幼なじみで、ミクちゃんが心配で後を追ってきたらしい。
「ミクは放っておくと変なことになりますので、私が管理します」
「変なことって何?」
「先週、路地で迷子になって三時間帰れなかったので」
「ミクちゃん……」
レイちゃんはすぐに売上管理と在庫管理を担当してくれた。
あたしが大雑把につけていたメモが、きれいな帳簿になった。
「マミさん、今月は先月比で三十パーセント増です」
「え、本当に?」
「本当です。魔炎のバイソンステーキの予約が安定していることと、口コミ効果です」
「すごい」
「ただ、食材の原価が少し上がっているので、価格の見直しを検討してください」
「わかった、アゼルと話す」
「よろしくお願いします」
レイちゃんは、オスティウムになくてはならない存在になった。




