表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カベタス・サマナー  作者: 休眠熊
47/132

第11話

細かい所は色々とおかしい場所が有ると思います。

「さて、これから現場、つまりキタカタのアジトに向かう。そこにキタカタと君の繋がりを匂わせるものが有れば、君は犯人だと判断せざるを得ない。」


発進した車の中で、後部座席に二人の警官に左右から挟まれる様に座るアキトに対して、助手席に乗るウシオは語りかける。


「そうですか…。ところで、ディアは研究機関に送られるのですか?」

「当たり前だろう?やれやれ、君は自分よりもあの地竜が心配なのか?」


アキトは、拘束され、自分が容疑者として疑われている状況でも、連れ去られたディアを心配していた。アキトにとっては、シルバーナもディアも大切な家族であり、その心配は当然と言った風に堂々としている。


「ええ、そうです。僕の大事な家族ですから。」

「なるほど、やはり君があの地竜を元から飼っていたのだな。会ったばかりであれば、其処まで感情移入はしない。大事な金蔓が奪われて悔しかろう?」


アキトは、ディアを金蔓と呼ばれた事に少し腹を立てたが、冷静な表情を維持する。


「はっきり言っておきます。僕はディアを金蔓だと一度たりとも思ったことは有りません。」

「縁絶鋼を創らせたのにか?」

「既に説明しているでしょう?導物には縁絶鋼を創る知能は無いんです。あれはキタカタの所で盗み食いした物に違いありませんよ。」

「飽くまでシラを切る、か…。まあいい、その余裕も今の内だけだ。」


ウシオは前を向いたまま黙る。アキトも話す事は無かった為に大人しくしていた。やがて、アキト達を乗せた車は、港の倉庫に辿り着く。


(キタカタが逃げようとしていた港…。此処にアジトがあったんですか…。)


車はそのまま倉庫街を進み、やがて一つの倉庫前に停まる。その倉庫は何の変哲も無い物であったが、厳重に鍵がかけられていた。どうやら、キタカタの隠しアジトの一つであるらしい。


「さあ、着いたぞ。此処だ。尤も、君はここに来るのは何回めになるのだろうな?」

「一回目ですよ。ところで、何故あんたはキタカタの隠れ家を知っているのですか?」


ウシオの指示でこの倉庫まで来たが、途中迷う素振りは全く無かった。これはウシオが始めから知っていなくては出来ない事である。


「私が優秀だからだ。テロリストの隠れそうな所はすぐに分かるし、下調べも済ませてある。」

「…そうですか。出来れば、キタカタが行動を起こす前に捕まえておいて欲しかったですね。」


アキトは素っ気なく答え、大人しくウシオの後を付いて行く。


「入るぞ。鍵を開けよ。」

「了解です。」


厳重に閉じられた倉庫の扉を、ウシオの部下達は工具を使ってこじ開けて中に入る。警報が鳴る筈だが、事前に切ってある様であった。


「うわ…金塊…本物…?」


アキトは、倉庫内の木箱を開けた警官が、その中から丁寧に取り出したを見て絶句する。木箱の中には、キタカタが秘密裏に溜め込んだと思われるお金が金塊に変えて保存されており、その総額は数十億円は下らないと思われた。


(これだけ有れば、税金分を差し引いても、光熱水費や通信費、医療費や食費や家賃が一体何人分賄えるのでしょうか…?)


アキトは思わず目移りしつつ計算するが、すぐに正気を取り戻す。


「なるほど、これは凄いな…。」


ウシオも又、目の前の光景に心奪われていた。これをディアが稼ぎ出したと言うのなら、凄まじいと感じずにはいられなかったのだ。


「これを全て証拠品として押収せよ。」

「了解しました。」


ウシオの言葉に、警官達は顔をにやけさせながら金塊を回収していく。手袋を付け、しっかり丁寧に箱に納めて行く。


「ああ、ちょっと待て、その金塊をこちらに持って来い。」


と、そこでウシオが一人の警官に証拠品の金塊を持って来させる。そして、あろうことかその金塊をアキトの手に無理矢理掴ませた。


「なっ⁉︎」


アキトはウシオの突然の行動に驚く。金塊には、アキトの指紋がしっかりと付いていた。


「これで君は、キタカタの仲間という事になる訳だ。」

「…なるほど。灰色が黒になるとは、こういう事ですか…。」


ウシオは笑う。とても嫌らしい笑みであった。


「人聞きが悪いな。君は本当にキタカタの仲間なのだよ。」

「……僕達を、いや僕を保護したいと言ったのも、始めからこれが目的でしたか。」

「さあ、そんな事は知らんな?」


アキトは、ウシオのやり口に既視感を覚えた。キツネの手口である。キツネは、シラサギを小悪党の一脇役から見事に事件の黒幕に仕立て上げた。そのやり方と全く同じでは無いが、被害者(?)であるシラサギの気持ちを、不本意ながらもアキトは理解させられた。


(僕のイメージ悪化を利用して、警察のイメージ悪化を有耶無耶にすると言った所でしょうか。)


ウシオは、アキトを犯人の一味として検挙する事で、テロリストに良いようにやられた自分達警察へのバッシングの矛先をアキトに向けさせようとしていたのである。


実は、ウシオは今日の昼間、キタカタ扮する謎の人物から秘密裏にミナカタ達の襲撃情報を事前に連絡されていた。勿論キタカタがミナカタを嵌める為に行った物である。しかし、折悪く接待ゴルフ中だった彼はそれを無視してしまい、ミナカタ達の襲撃に対応出来なかったという経緯がある為、余りそれを深く詮索される訳には行かなかった。バレれば処分されるからである。


そこで、アキトを犯人に仕立て上げ、マスコミの目をそちらに釘付けにしつつ、その間に根回しと証拠隠滅をして自身への追求を逃れようと企んだ。アキトは有名となった分、それが悪者であったという衝撃的な内容は、マスコミの格好の餌であろう。デコイとしては充分である。その上、ウシオの犯人検挙の実績にもなり、正に一石二鳥と言った所であった。


(はあ、まんまと利用されてしまいましたね…。)


アキトは自分の不甲斐なさに辟易した。


「さあ、こっちにも来て貰おうか。君が犯人である証拠がまだ有るかも知れない。」

「……白々しい……。」

「何か言ったかな?」

「いえ、別に。」


アキトは特に抵抗する今年無く、ウシオに付き従う。そして、アキトはアジトのドアノブや壁の彼方此方に指紋を付けさせられ、押収された文書にも様々な文章を書き加えさせられた。アキトは銃で脅されながら、淡々と証拠作りをこなしていった。


「あれ?」


その最中、ふと倉庫の外の道路脇に、倉庫街に似つかわしくない美しい花が咲いているのを見かける。


「ああ、綺麗な花ですね…。」

「何をしている?さっさとし給え。」

「…わかっていますよ。そんなに急がせないで下さい。」


綺麗な花にアキトは思わず心が温かくなるが、ウシオに急かされすぐに作業に戻る。


「あれ?この名前…。」


その作業をこなす内に文書内にウシオの名前を発見した。どうやらウシオはキタカタから賄賂を受け取っていたらしい。詳細な記録が記されていた。


「おおっと、こんな所に有ったか。」

「…なるほど、あなたはキタカタから賄賂を受け取って、彼を見逃していたのですね。」

「寝言は寝て言い給え。お金を受け取ったのは君だろう?他人に擦りつけるのは感心しないな。」


ウシオは部下に命じて、その文書を燃やして隠滅する。他の記録も同様で、ウシオの名が無い文書にはアキトが犯人である事を示す偽の証拠を書き込んでいった。


キタカタの稼ぎ方は異常であり、必ず何処かで不審な所が出てくる筈であった。しかし、彼は捜査二課の課長という立場と、金とコネを大いに利用し、それを揉み消していたのだとアキトは推察する。その他にも様々な警察関係者、政府関係者への贈賄記録があり、キタカタの用心深さと、警察や政府の腐敗の実態が垣間見えた。


「こんな事をして、許されると思うのですか?」

「君が全ての元凶なのだ。許すも何もない、全て君が悪い。」


ウシオの一部の部下達は捏造した証拠品を押収して一箇所に集める。その他の部下達は、証拠の分と別の金塊の大部分を、後からやって来た一台の一般車輌に載せていた。


「丁重に扱えよ!大事な証拠品だからな!紛失するんじゃ無いぞ!」

「なるほど、これも目当てでしたか。」


アキトは、ウシオのがめつさに脱帽する。


ウシオは、キタカタに賄賂を貰いながらキタカタに稼ぐだけ稼がせて、彼を捕まえ、彼が使ってしまったと嘘をつくか稼ぎの額を引き下げて報告することによって、押収した金塊の差額分を自分の懐に納めようと考えていたのだ。そのついでに、自身が関わっていたという証拠を隠滅する予定であったのであろう。


(おそらく、ディアの事も狙っていたのでしょうね…、縁絶鋼はお金になると考えて…。ディアの事を知っていたから、丁度よく僕が所有者になったと知って、これを押収したと…。)


別の車に乗せられたディアは、おそらく研究所では無く別の場所に連れて行かれたのであろう。そこでまた苦しい思いをさせて縁絶鋼を作らせ、売り捌いて儲ける算段なのかとアキトは思う。


「下らないですね…。」

「口を慎みたまえ。これ以上罪を重ねるつもりかね?」


ウシオの言葉など、アキトの耳には届かない。アキトの視線は熱を失い、次第に冷たくなっていく。ディアが苦しむ姿を思い浮かべる。心が凍てつく様に冷えていった。


「そんな事をしたって、現場をしっかり検証すれば、証拠隠滅の跡が見つかりますよ?」

「何を言っている?証拠隠滅をしたのは君だろう?さて、こんな所か…。良し、火を放て!」


ウシオは部下に命じて倉庫に火を着けさせた。油を撒いた倉庫に中に、火は瞬く間に広がり、夜の闇を煌々と照らす。警官達は提出用の偽の証拠品を適度に炎で炙って焦げ目をつけている。


「証拠隠滅の跡を、火事で消しましたか…。」

「白々しいな犯人。君は、キタカタ達と繋がっている証拠を倉庫で発見され、それを隠滅しようと隙を見て倉庫に予め仕掛けておいた仕掛けで火を放ったのだろう?

しかし、私の勇敢な部下たちは果敢に炎の中から、君を犯人だと裏付ける証拠を持ち出したのだ。倉庫の中は完全に焼けてしまったがね。お陰で、キタカタがどれ位儲けていたのか、正確にはわからなくなってしまったよ。」


アキトは、路傍の石を見つめるような目でウシオを見つめる。アキトも自分は金にがめついと思っていたが、ウシオには敵わないと心の底から思った。

と、その時、ウシオの携帯が鳴る。恐らくディアを連れて行ったウシオの部下からであろう。ウシオは内容を確認すると、携帯を切ってアキトの方に向く。


「抜け目ないな。君は召喚導術使いで、あの地竜を転移出来るようにしていたか。一応調べさせておいて正解だったよ。研究所に連れて行った筈の地竜を隙を見て召喚術で逃がされては敵わん。さて、犯人よ。契約を解いてもらおうか。」


連絡は、ディアがアキトと転移契約をしている事の報告であった。おそらくウシオの部下が学園に赴き、導術探知機を使用してディアを調べたのだろうとアキトは考える。転移契約を結んでいることが分かれば、自ずと召喚導術使いが誰なのか予想はつくであろう。


(ディアが縁絶鋼を創った事は知っていて、僕がディアと契約している事は知らない…。つまり、あの部屋の前に張り込んでいた人が、ウシオの部下だったと見れば良いのでしょうね。)


アキトは、警察署に来た時の事を思い出す。最初にキツネやカスミと共に入った部屋での出来事については、どうやら知られていなかったらしい。アキトを入れる場所として用意した場所ではなかったからだ。

カスミが警察にアキトとディアの事を報告した時、ウシオはおそらく絶好のチャンスと思ったのであろう。アキトを犯人に仕立てつつ、ディアを押収する事が同時にできるのだから。加えて、もしもディアが何かの拍子に縁絶鋼を創りだせば、憶測の容疑では無く正当な理由でアキトを捕まえる事が出来る。正に渡りに船と言ったところである。


「黙ってないで答えないか!」


アキトが考え事をしていると、痺れを切らしたウシオが声を荒らげる。アキトは動揺せずに淡々と答える。


「おや?御存知無いですか?契約の破棄は、契約陣の上又は近くで、召喚主と召喚対象が共に居る状態で行わなければならないのですよ。ディアが僕の側に居なければ無理ですよ。」


ウシオは召喚導術についてよく知らなかった為に、細かな制約を把握していなかったらしい。警察の幹部であるが、かつてあった大きな犯罪に使用された導術についての情報が明らかに不足していた。アキトの答えに、ウシオは苛立つ。


「何だと!貴様!」

「怒っても無駄ですよ。これは召喚導術の規則なんです。そのように決まって居るのですから。僕にはどうしようも有りませんよ。」

「ぬぅ…。」


ウシオは悩む。召喚術により地竜が奪われるのを懸念したのだ。


ウシオはキタカタの儲け方を、またその仕組みを実際に以前に聞いていた。キタカタは、ウシオに取り入るために自身の秘密をリスク承知で教えたのだ。その時から、ウシオはいつか地竜を手に入れたいと強く願っていた。


今回の事件で警察は初動が遅れたため、ウシオはキタカタに地竜を持って逃げられたと思い込んで激怒していたが、幸運な事にキタカタは逃げ切れずに捕まり、更に地竜も捕獲された為、この機会に地竜を何が何でも手に入れようと意欲を燃やしていた。


ゆえに、ディアを研究所に連れて行くのは建前で、何処か誰にも見つからないところに幽閉して縁絶鋼を大量生産させるつもりであった。そして、その為に地竜はアキトが殺した事にして社会的に抹殺してしまおうと考えていた。


「おい、他に方法は無いのか?いや、有るはずだ。黙っていると、酷い目にあうぞ?」


アキトは、一番楽な方法を知っていたが、言わない。言えば確実に殺されるからである。しかし、残念な事にウシオの部下は知っていた。部下はウシオに耳打ちすると、ウシオはまたも嫌らしい笑顔を作る。


「なるほど、単純なことだな。召喚者自身が居なくなれば、確かに召喚できない。そして、その召喚権限が死亡時に他人に移ることも無いと。それが分かれば十分だ。フッ、道理で君が答えない訳だ。」


アキトは表情を少しも変えない。完全な無表情になっていた。


「だとしたら丁度いい。君はここで予定通り死ねばいいのだからな。」


ウシオは軽い口調で言ってのけた。アキトは僅かばかり眉を顰める。


「予定通り?始めから僕を殺すつもりだったのですか…。」

「犯人が生きていると、口から余計な出任せを垂れるからな。警察のイメージを悪くされては敵わん。」


アキトは暫く閉口する。そして再び口を開く。


「僕が、抵抗したから殺したとするのですか?」

「そうだな、君は抵抗する為に我々は止む無く殺す他無いんだ。我々に陰謀を暴かれ、自棄を起こした君は火事を起こすと、あろう事か消火活動に必死な私の部下の目を盗み、倉庫に隠してあった銃を取り出す。

我々の必死の説得虚しく、我々を撃とうした君を、我々は自衛の為に仕方なく殺すのだよ。そのお陰で消火は間に合わないんだ。」


アキトは声のトーンを落として続ける。


「犯人を死なせてしまうのは、失態ですね。」

「確かにそれは警察の失態であるが、責任は気に入らない上司にでも被せるさ。根回しも充分にしたしな。それに、私はマッチポンプ偽英雄の実態を暴いたのだ。褒められこそすれ、糾弾される筋合いは無い。正統な理由があれば、導術使いなら現場の判断で殺害しても構わないんだからな。」


アキトは呆れた口調で続ける。


「アビス王国との外交はどうするのですか。僕がマッチポンプをしていたと吹聴すれば、戦争を仕掛けてくるかもしれないのですよ。」

「何故だ?今回の件で、導族に被害は出ていないのだ。フェルミ公爵やあのお嬢ちゃんは君に騙されたが、少しの怪我で済んだ。加えて、真の犯人である君は我々警察が捕まえたのだ。評価を下げても、戦争に踏み切るには理由は弱い。さらに言えば、犯人である君は死ぬのだから、向こうもそれで納得するだろう。

そしてそもそも、外交は私の管轄外だ。その辺りは外務省の奴にでも任せるさ。戦争が起きるならそいつが無能だっただけの話だ。私のせいではない。」


アキトはウシオの甘い考えに頭痛を覚える。


「本当に戦争になったら如何するつもりなのですか?」

「別に、最悪戦争になってくれても構わん。平和なら平和に稼げるし、戦争なら戦争で稼げる。」


アキトは最早、会話をするのも億劫であった。


「さあ、そろそろ抵抗するんだろう?タイミングは君が決めるといい。ああそうだ、銃は後で適当な物に指紋を付けておくから、君は持たなくて良いからな。本当に銃を持って抵抗されて怪我なんてしたくない。

それと、あのお嬢ちゃんの事は我々に任せたまえ。貴族だからな。何か金稼ぎに利用出来るかもしれない。上玉だし、アビス王国と戦争になったら最悪、身体でも売らせよう。まあ、金になる内は丁重にもてなしてやるよ。」


アキトはもういいかなとさっきの花を見る。花はウネウネと動いていた。


アキトは、芯まで冷えた心で目の前の誰かを見る。見下す価値も見出せなかった。興味も完全に失われた。アキトは、その誰かに対して何も感じなかった。


「はぁ…、僕は抵抗しませんよ。」

「そうか、じゃあそのままでも良い。死んだ後でどうとでもなる。」


ウシオがアキトから離れると、部下の警官達が一斉に銃を構える。ウシオが軽い口調で彼等に注意をする。


「上手く、抵抗した者を殺害したように殺すんだぞ。解剖結果は解剖医を買収してある程度誤魔化せるが、そこまで手を回すのは面倒で金が掛かる。」


ウシオの部下が銃をアキトに向ける。アキトは興味無さそうにその光景を見つめつていたが、ふと、キツネの顔を浮かんだ。


「ああ…。ダメですね。あの人と比べるのは…。」


そして、少し離れた所にいる誰かを見る。


「キツネさんの方が、ずっと狡猾で悪党ですからね…。キツネさんと比べるのは、あの人に失礼です。」


アキトは目を細め、口角をわざとらしく上げ、まるでキツネの様な薄っぺらな笑顔をその無表情なお面の上に貼り付けた。


「ンッフッフッフッフ。本当に失礼ですねぇ、アキト君。」


アキトと同じ顔をした悪党が、何処かで静かに呟いていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ