表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

二日。

「こんにちはー。20時間と…3時間ぶり。」

 友達からと言ったけど、一日中、接点はなく。

 元々あまり親しくない相手と急に仲良くなるわけもないので、今日も呼び出されたのだ。

 今日は二人とも遅刻はせず、校舎の裏でぴたりと合う。いや、私が遅刻したのかも。

「友達になったから、なにするー?名前でも教え合う?君、私の名前知ってるかな。」

 今日も相変わらず天気はよくて、でも昨日より日は涼しくなっていた。

「ま、立ち話もあれだし、まずは座ろー。ほら、座って?ここの土、柔らかいよー。」

 土は相変わらず暖かく、乾いていて、中は湿っていて、柔らかい。

 スカートに土がついちゃうかも知れないけど、まぁいいか。洗濯すればいいし。

「まずはー……私から。私、神崎(かんざき)陽鞠って言うの。陽だまりの陽に手鞠花の鞠。」

 少しだけ遠い距離を、ちょっと縮めて、話す。

「陽をその手で織り成せとか、そんな思いを込めたんだって。どういう理由なのかはわからないけど、好きだよ。私の名前。」

 近づくとちょっとびくっとするのが、少し楽しい。

「個人的にはおばあちゃんの名前が好きなんだよね私。鞠絵なんだって。絵に書いたように育ってあげるって。子供に自分たちの願いを込めた名前をつけるのって、ロマンチックじゃない?名前呼ぶ度に思い出せるし。」

 退屈そうでは無いみたいだった。

「君はどうなのー?自分の名前の由来、知ってる?」

 話に耳を傾いてくれるのが感じられて、いい。

「ほぇー。いいなぁ。私も、もっと真面目な名前がよかったなー。今も好きだけど、もっとしっくりくる名前がよかった。」

 ふんわりと香る嗅ぎなれた香水の香りも、ふと髪を撫でる秋の風も。

「名前って不思議なんだよね。人って、意外と名前通りに生きていくんだ。私もそうだし、君だってきっとそのはず。太陽を降り成せているかどうかはわからないけど。」

 そっと、降りかかる言葉も。

 優しさと愛しさが混ざった声は、心地よかった。

「むふふ。ほぼ初めましてなのに、私達意外と似合うかも?まだ君の事はあまり知らないけど、君の雰囲気、好き。」

 好きって言葉に、わかりやすいほどびくっとするのがとても、面白かった。

「あはは、好きー。」

 わかりやすい人は嫌いではない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ