三日。
友達とはなんだろうと、不意に思うようになってしまったとある日。
「かなー…友達ってなんだろう。」
友達の、多分友達と思しき人に体を預けて、そう尋ねてみる。
「顔と名前だけ知ってりゃ友達なんじゃないの?」
「友達ってそんなに簡単なのー?もっとこう、ぽかぽかで、ふわふわで、そんな感じじゃない?」
「友達にもいろいろあるからねぇ。」
色々ある。友達にも色形それぞれある。
例えば、私とかなのような友達もあって。
私と美羽みたいな友達もあって。
私と綾みたいな友達もあって。
「確かにいろいろかも。」
私と、あの子みたいな友達もある。
恋人になろうって言われて、友達になった関係。やがて恋人に繋がる関係なのだろうか。
好きなのに、繋がらないのはもったいない。
「でもその気にならないからなぁ。」
「なにがぁ?」
「恋人が出来たのー。」
「は?」
「まあ冗談でぇ。好きって言ってくれた子がいて、まずは友達から始めようってなったの。」
「なんかロマンチック。」
「この関係って、いつか恋人に繋がるのかなって、思っちゃったり。」
「きゃー、そんな恋愛してるの?」
「でもその気がないんだよなー私。あの子、ちょっと話してみた感じ嫌いではないけど、私とあんま似合わない気がして。一方的な感じ。」
心は向こうからの一方通行で、言葉はこっちからの一方通行。両方に交えることなし。
不思議な関係。
「興味ないって言ってた陽鞠が、気づいたら好きになっちゃうかも?私たちみたいにさ。」
「そうなのかな。」
「私たち最初は喧嘩したんだから。髪の毛ぐしゃぐしゃに引っ掻きあったりさ。」
「流石にそこまではしてないかも。」
「そうだっけ?」
共に過ごしてみれば、変わるものはあるのだろうか。気持ちが変われるのか。
好きじゃないのに、嘘をついて好きって言う可能性はないだろう。多分。
私はそんな性格でもないから。
「……あ」
「なに?…わ、あの人なの?陽鞠の恋人さん。」
「恋人ではないけど。」
「ほぇー。顔はちょっと好みかもー。でも、なんか、わかりそう。」
「ぁん?なにが?」
「なんとなく、似合わないなーって感じ。雰囲気が、不協和音。」
「雰囲気は音じゃないよ。」
「例えだよ例え。」
不協和音な雰囲気。なんだか、深い意味がありそうで、ないように感じられる。
「陽鞠ちゃんのこと、探してたみたいだよー。健気だねぇ。行ってみたら?案外、不協和音だと思ったら実は絶妙に和音だったとか、あるかも?」
「でも、不協和音ってただなるだけで和音になるわけではないから。」
「じゃあちょっとずつズレていけばいいでしょう。もっとも、陽鞠にその気があったらの話だけど。」
「ふーん。まだわかんない。」
「じゃあ行ってこい。愛を勝ち取ってくるんだよ。」
「えー。」




