十五日。
「わっ!」
昼の休み時間。ご飯も食べて、天気は曇って、空気は沈んで、このままじゃ寝落ちしちゃうかも知れないそんな日。
退屈を持て余した私は、人を探した。
急に驚かせたら面白い反応を見せてくれそうな人。
そこで思いついたのが、この子って事で。
「あははは、驚いたー?会いに来たよ。」
どこかに行ってた途中にガっと肩を掴んで驚かせたのだ。予想通り、面白い反応を返してくれた。
かなり満足した。
「トイレー?…え、お昼に体育?そんなに動くの好きだったの?」
どこかを目指していたらしく、私に驚かされてもすぐに気を取り戻して歩き出した。体育館で卓球やるって言ってた。
一緒にやる人もなさそうに見えるけど。
「ふーん……もしかして、負けて悔しかったぁ?」
図星だったらしく、一瞬顔を引きつった。
「君って意外と負けず嫌いなんだね。負けたらご褒美貰えるのに…」
ちょっとだけ前に進んで、顔を伺ってみる。
「それでも勝ちたい?」
少しいやらしい発言だった感じもするけど、そのつもりはなかったから大丈夫だろう。
「ほぉーん。いい意気込みじゃん。でも出来るかなー?私、こう見えて運動得意だよ?太陽なんだから。ぴかぴかしなきゃ。」
こんな言い方のお陰でもっとやる気になったみたいだし、いいことか。
「じゃあ、練習相手になってあげる。私に勝つために私と練習するなんて、変だけど。」
退屈がなくなる感じがする。
お昼に二人で卓球三昧。楽しそうだし、暇な時はなさそうで、健康になりそうだった。
いつかは美羽とかも混ぜて卓球部でも作ってみたらどうだろう。エセ卓球部とか。
「私とやれば、私の弱いところとかわかるかも?そこを頑張って突いてみたら、案外簡単に落ちるかも知れないよ私。専門的に学んだことないから。」
お姉ちゃんも混ぜてみようかな。卓球見てたしこの前。興味あるのかも?
「まぁ、出来たらの話だけど。出来るかなぁ?私の弱いところを見つける前に、先に崩れちゃうんじゃない?」
まぁそれはいずれの話しで、今日は二人でやると言ったし、味見くらいにしよう。
「どこでやるー?やっぱ体育館?じゃあ私知り合いあるの。多分、卓球台一つくらいは貸してくれるんじゃないかな?」
そもそもお昼に卓球って出来るかも怪しい。卓球部もいるし、他にも趣味でやってる人も多そうだし。
「え、もう許可取っての?すごーい。」
なんと、全て承知の上で先生に鍵を貰ってたらしい。用心深い子。
「今日も負けたらまたご褒美あげるー。負ける度に……んー…褒めてあげる?流石にお金使ったら財布がぺちゃんこになるし。」




