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『十二星天の裏支配者 〜追放された雑用係、実は星座を喰らう最後の蛇でした〜』  作者: パーカー
第二章『深紅の毒と四つ目の星』

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第二章エピローグ 『中立という毒』

蠍王国、地下王都。

崩れかけた天井はすでに修復が始まっている。

赤い灯りの下、カルディアは玉座に戻っていた。

「四つ、か」

深紅の蠍紋がわずかに揺らぐ。

完全に奪われたわけではない。

だが“核”を分けた。

王の一部を。

「兄様」

エルディナが静かに言う。

「なぜ、あれを生かしたのです」

カルディアは笑う。

「殺せば均衡は保たれたか?」

「……いえ」

「ならば中立が最善だ」

毒湖がゆらりと揺れる。

「十三番目は破壊ではない」

「再編だ」

目を閉じる。

「七つに届けば、世界は揺れる」

「だが今はまだ、揺らすには早い」

エルディナが問いかける。

「もし本当に七つ集めたら?」

カルディアは答えない。

ただ静かに言う。

「その時、我らも選ぶ」

蠍は待つ。

毒は、急がない。

一方、遥か上空。

閉じかけた亀裂の向こう。

白い空間。

無数の光の柱。

その中央で、巨大な構造体がゆっくりと回転している。

「十三番目、成長確認」

無数の声が重なる。

「統合閾値到達予測、前倒し」

「観測継続」

わずかに、黒い影がその内部で揺らぐ。

それは蛇の形をしていた。

森の中。

焚き火の残り火が、静かに揺れている。

アルクは目を閉じていた。

胸に刻まれた四つの星が、重く脈打つ。

「痛む?」

リゼが問う。

「少しな」

だが壊れてはいない。

器は、広がった。

リゼが空を見上げる。

「また来るわ」

「ああ」

「七つになれば確実に」

静かな覚悟。

アルクは立ち上がる。

「だから先に行く」

「五つ目を探しに?」

「ああ」

リゼは小さく笑う。

「本当にやるのね」

「やる」

迷いはない。

だが狂気もない。

「壊すためじゃない」

遠くで、強い光が瞬いた。

黄金。

太陽のような圧。

アルクが目を細める。

「次は、獅子だ」

空が、わずかに震えた。

第二章、完。

第二章『蠍の試練』ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

今回は

・奪う強さ

から

・掌握する強さ

へと、主人公が一段階成長しました。

そして初めて、王級と対等に“届く”ことができました。

四つ目に到達。

だが同時に、管理者の干渉も本格化。

物語は国家戦争から、世界構造レベルへ移行しています。

次章は――

【獅子女王編】

圧倒的武力と正面衝突。

ここからは“逃げ”が効きません。

星は五つへ。

七つへの道が、より鮮明になります。

第三章、さらに加速します。

ここまで読んでくださったあなたに感謝を。

次章でまた会いましょう。

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