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No.28 4thリーグ・エキシビションマッチ

〜実況〜


「トワコ先生、守護霊、人と共に世紀の対決になりそうですね♪」


試合場内にパパドプロス4兄弟が揃い、ダブルスという事で内訳を相談しているようだ。


「私は姉さんのサポートに回るから。兄さん達で組んでいいよ」


「マリア大丈夫かよ、ちゃんとヨハンナをサポート出来るのか?変えた方がいいじゃねぇか?」


その言葉にマリアちゃんは頬を膨らませ、目を逸らしている。


「まぁまぁ、私も勝手直ぐに黒星を付けたくないし。さぁ、始めましょう?」


ダブルスのルールは以前、2edリーグのエキシビションと同じように防具を着た人と味方から点を取らせないようにする相方という名のサポートがいる。


今回、ヨハンナさんとヤコヴォスが防具を付け、マリアちゃんとイオアンさんがサポートにまわる。


審判「それでは、始め!!」


     試合時間 2:00

    ヨハンナ 0ー0 ヤコヴォス


「マリア、指示通りにお願い」


「了解、私に任せて姉さん」


その合図と共にマリアちゃん以外の3人が後方に下がって行く。

試合場の端に沿うように移動している状況だ。

中央にいるマリアちゃんは毒針を取り出し投擲の隙を伺っている。


試合場外


「どうしますか?これから?」


「相手が油断してる所で捕獲するのが一番でしょ。油断しないで君達も準備しておいてね」


「ワット、貴方がそう言うと悪者みたいに見えるわ」


「いや、ヴァニラさん。私達が今してる事って完全に悪役のソレですよ?自覚してますか?」



私の言葉を他所にヴァニラさんは試合を見ている。

試合の状態が変化したようだ。


    試合時間 1:30

   ヨハンナ 6ー0 ヤコヴォス


「兄さん達、モタモタしていると姉さんさんから一点も取れなくなるから気をつけた方がいいよ。これは警告だから」


「マリアの武器思ったより厄介だな。兄貴、ヨハンナを直接攻撃する方が楽だぞ!」


その瞬間、ヨハンナさんの元に鎖鎌が飛んでくる。

しかし、狙いは彼女自身ではない持っている武器だ。


ハルバードを遠くに飛ばし、両足を拘束し引きずるように引き摺る。

普通なら有り得ない動きも守護霊が武器である事によって出来る離れ技だ。


      試合時間 1:10

    ヨハンナ 6ー8 ヤコヴォス


「キマイラちゃん、戻って来て!《奥義 火炎(フローガ)の槍》」


火炎が槍の先端を覆い、触れた鎖が溶けていく。

しかし、試合中本物の火を使う事は禁止されている。

あれは《奥義》という名の“特別な炎”なのだろうか?


首を傾げているとヴァニラさんが教えてくれた。


「あれはね。“武器破壊”の為の炎なの。正確には“貫通”だけどね」


確かに目を凝らしてみてみると、炎が燃えあがる先端だけすり抜け、攻撃が貫通している。


「ヨハンナ君がチャンピオンリーグに来なくて安心したよ。彼女の奥義は厄介だからね。…いや、全員そうか。HAHAHA」


笑ってる暇何なのか?と思うがここまでくれば笑うしかないだろう。

《奥義》の中には相性関係なく対策が出来ない物もある。

ヨハンナさんのもその一つだ。

完全にパワーバランスが崩れている。


この兄妹対決はそれを象徴している。

以前、イオアンさんが言っていた“ジェネレーションギャップ”という奴だ。

この二人は《奥義》を取得してない。

それだけでも差が出てくるのだ。


それを考えたらこの試合の結末は明らかだ。

二人が《奥義》を発動し、残り1分で得点差が開き試合終了した。


     試合時間 00:00

  ヨハンナ 20ー14 ヤコヴォス


試合終了後、4兄妹には悪いが試合場内に私達は足を踏み入れた。

目的はただ一つ、番犬兄弟の拘束だ。


「ハイハイ、ちょっと退いてね。はい、やっと捕まえたよ?」


「えっ、みんな何してる?」


「兄さん達に何する気?何も悪い事してないんだけど?」



「番犬兄弟のお二人に自覚はおありで?」


「ないな」


「…そうですか。じゃあ、この後ゆっくりお話ししましょう。いいですね?」


そのあと、番犬兄弟を試合場内から連れ出した。


No.28を読んで頂きありがとうございました。

次はNo.29「尋問」をお送りします。

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