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ともあれ、みゆきに「顔つきが変わった」なんて言われた僕は、控えめに笑って席についた。それから、何でもないことのように口にした。


「ねえ、しゃぶしゃぶって食べたことある?」


どこか惨めな響きを添えて、僕は話を続けた。


「俺、しゃぶしゃぶ食べたことないんだ。うち、母子家庭で貧乏だったからさ」


――と、架空の身の上話をはじめたのだった。


彼女がデリヘル嬢だからこそ、何を言おうと、その後どうなろうと知ったことではない。会話の行方なんてどうでもいいはずだった。けれど、大した嘘ではないとはいえ、胸の奥にはかすかな後ろめたさが残っていた。

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