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彼女が連れていってくれたのは、歌舞伎町にある高級なしゃぶしゃぶ屋さんだった。
席に案内されて少しほっとした頃、みゆきがサッと注文を済ませると、店員の女性が鍋を運んできた。
なぜか、拍手しなきゃいけないのかな、なんて気がして、僕はオカマっぽく手を叩いてしまった。
それを見たみゆきは、くすっと含み笑いを浮かべる。
運ばれてきた鍋は、まるで光っているみたいに眩しかった。僕もいつの間にか楽しくなっていて、思わずニヤッと笑っていた。
ワインを飲んでいると、お肉や野菜が運ばれてきた。肉の質は、目を見張るほどすごかった。僕は店員の女性が準備してくれるのを、じっと黙って見ていた。
そして、いよいよしゃぶしゃぶを口に入れる。
初めて食べるかのように、わざとらしく感心してみせるのって、思った以上に気を遣うものだ。
人と一緒にいると、つい相手に合わせて、本当の自分とはちがうキャラを演じちゃうことってあるよね。誰だって、少しくらいは自分を偽りながら生きているのかもしれない。
だけど、一生そんな風に過ごすのは絶対に嫌だ。
誰かに合わせるために無理をしたり、自分を偽ったりしないで、ありのままの自分で幸せを感じていたい。
僕が本当に求めているのは、きっとそういう生き方なんだと思う。




