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昼過ぎまで泥のように眠り、午後三時から夜十一時まで働いた。当時の僕は店長候補で、土日祝日が休みだった。
翌日の火曜日、僕はみゆきに電話をかけ、日曜日の夕方六時に職安通りのドン・キホーテで待ち合わせることにした。
そして日曜日、天井まで商品がうずたかく積まれた迷路のような店内で、僕はみゆきを見つけた。彼女は棚を眺め、時折、小さな小物を手に取っては戻していた。
相変わらず人目を奪う美しさで、極彩色の商品が並ぶ店内でも、まるで芸能人のように目立っていた。ジャージ姿のヤンキーたちが行き交うなか、僕は意を彼女のもとへ歩み寄った。
「やあ」
少し身構えながら声をかけると、周りにいたヤンキーたちが一斉に振り返った。冴えない男と連れ立つ美女という組み合わせは、そうそう見られるものではないのだろう。周囲の鋭い視線に気圧される僕をよそに、みゆきは終始、涼しげな顔をしていた。
二人で店内を歩き、商品を眺めているうちに、一時間ほどが過ぎていた。
このあと、みゆきとしゃぶしゃぶを食べに行く。そう思うと、楽しみな反面、落ち着かなかった。財布には念のため五万円を入れてきたが、それで足りるのかどうかさえ分からなかった。
前回のタクシー代も、ゲイバーの会計も、焼肉屋の代金も、すべてみゆきが持ってくれていた。だから今夜は、僕が彼女にご馳走する番だって思っていた。




