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第86話 殺人未遂事件

拓人の部屋に入った女は斎藤真由美

パーティで拓人に催淫効果のある睡眠薬を盛り

拓人の自宅へ入った

目的は強姦して自分の体に子供を身籠り結婚させることだった

拓人の自宅には迫田玲が同棲していた

斎藤真由美はそのことを知らなかったので

計画を強引に進める為に迫田さんを包丁で刺した

迫田さんは恐怖を感じて逃げたようだ

迫田さんが家政婦の鈴木さんに助けを求める電話にして

鈴木さんが拓人を助けた

警察と俺も拓人の部屋に到着し、斎藤真由美は逮捕されて連行された

拓人は昏睡状態が続いているので念の為に病院へと連れて行かれることになった

俺は拓人に同行して救急車に乗った

事件から一夜明けてわかっている情報はこれぐらいだ

拓人は朝の10時を過ぎてもいまだに目を覚さない

よほど強烈な睡眠薬だったのだろう

そして何より…

迫田さんの行方がわかっていない

警察によると拓人の自宅マンションまで血の跡が残っていたが、そこまでしか行方がつかめないようだ

…誰かに連れ去られた可能性が高いと

おそらく病院に連れては行かれていると思うが、近くの病院はどこも迫田さんを受け入れていない

出血の多さから遠くの病院に行けば助からない可能性があるのに…

迫田さんのスマホも電池が切れている可能性が高く、繋がらないようだ

警察は迫田さんの行方を今でも捜索中だ 

「どうして…こんなことに…」

どこに行ったんだ

拓人を助ける為に鈴木さんには電話をしたのに

何故自ら救急車を呼ばなかったんだ

お願いだから無事でいてくれ…

俺は迫田さんの無事を祈りながら拓人が目覚めるのを待っていると

「…?」

「…拓人!」

拓人が目が覚めた

「親父…?ここはどこだ?」

「ここは病院だ。拓人は睡眠薬を飲まされて昏睡していたんだ。」

俺はナースコールを押して拓人が目覚めたことを伝えた

「睡眠薬…?どういうことだ…?」

「落ち着け。今は体を休めることを優先しろ。」

「玲は?玲はどこにいるんだ?何故親父がここにいる?」

「…今はまだ話せない。」

「…どういうことだ?玲に何かあったのか?」

「俺達もまだわからないことが多い。体の検査が終えた後にまた話す。」

「玲はどこにいる?」

「…。」

「嘘だろ…何があったんだよ!!俺が寝ている間に…何故…寝ていた…?昨日…パーティに行って…」

ガラッと扉が開き、医者が入ってきた

拓人が目覚めたことを確認して問診と触診を行う

「強力な睡眠薬の副作用で体がまだ膠着状態の部分がありますが、他は至って健康です。体が起き上がれるようになればいつでも退院しても大丈夫ですよ。」

と医者は言う

「強力な睡眠薬…?」

「昨日の夜、パーティで斎藤真由美が貴方に強力な睡眠薬を盛ったのですよ。覚えていますか?」

「そうだ…ワインを渡されて…飲んで…そこから記憶が…」

ガラッと扉が開き次は警察が入ってくる

「真中拓人さんですね。警察の後藤勇気と申します。目覚めてすぐで申し訳ございませんが、事情聴取にご協力願います。」

「警察…?何故警察が…?」

「昨日の夜のことは覚えていますか?」

「パーティでワインを飲んでからの記憶がありません…」

「誰にワインを飲まされましたか?」

「女が…グラスが空だからとワインを持ってきたものを飲んだ…」

「誰かわかりますか?」

「…斎藤真由美。」

「そこから何があったか思い出せますか?」

「急に…強烈な眩暈がして…立っていられなくなって…そこから先の記憶はありません…」

「そうですか…」

警察は昨日の夜の出来事を拓人に話す

「落ち着いて聞いてくださいね。昨日の夜、迫田玲さんは斎藤真由美さんに刺されました。」

「玲が!!玲は今どこに!!ここの病院か!?どこにいる!!」

拓人は取り乱して体を起こすがふらついて床に伏してしまった

警察は拓人を起き上がらせて拓人をベッドへと戻す

「斎藤真由美は警察に連れて行かれました。貴方を強姦して体に子供を身籠り結婚することが目的だったと供述しています。」

「…玲は?玲はどうなった?」

「迫田さんは…残念ながら行方不明のままです。」

「どうして!!刺されたんだろう?何故どこにいるかわからないんだよ!!」

「迫田さんは刺された後に、家政婦の鈴木さんに貴方を助けるように電話をして…そこから誰かに連れ去られたようです。警察も今、迫田さんを捜索中です。見つかり次第連絡します。」

「連れ去れた…?」

「おそらく病院に連れて行かれた可能性が高いです。病院と連携を取って行方を追っています。」

「…。」

「起きた途端にこんな話をして申し訳ございませんでした。お大事になさってください。」

そう言って警察は去っていった

「俺のせいで…玲が…!!」

「落ち着け。お前のせいじゃない。悪いのは斎藤真由美だ。」

「俺が睡眠薬を飲んだらしなければこんなことにならなかったのに!!」

「渡されたグラスにそんなものが入っているなんて思わない。あまり自分を責めるな。昨日のパーティには私も参加していた。拓人が昏睡していたことなんて知らなかった。私の落ち度もある。拓人が連れて行かれるところを目撃していたら止めることが出来たのに…」

「玲…!玲…!玲…!!」

拓人はボロボロと涙を流して嗚咽まじりに泣いてしまった

拓人はそこから何時間も泣き続けてパニック状態になった

過呼吸で呼吸困難になり医者が落ち着かせるように看病をしている

…迫田さんに出会う前はよく拓人は過呼吸で倒れていたなぁとぼんやりと眺めて思い出す

迫田さんと再び再会してからは拓人の精神も安定して恋人になってからは幸せそうに笑っていたのに…

再び迫田さんを失えば拓人は今度こそ自殺してしまうだろうな

目の前で起きていることをどこか非現実であって欲しいと思ってしまう

拓人は医者に注射を打たれて無理やり寝かされていた

拓人の側で再び目が覚めるのを待っていると

警察から連絡が入った

「真中純也さんですね。今、拓人さんのスマホに迫田玲さんから着信がありました。」

「本当か!玲は無事だったんだな!」

「はい…詳しいことは警察署で話したいです。今から来れますか?」

「すぐに向かいます!」

拓人のことは医者を任せて私は警察へと向かった

「真中純也さんですね。警察の後藤勇気です。わざわざお越し頂きありがとうございます。」

「迫田さんは?連絡がついたと…!!」

「はい。正確には迫田さんを連れ出した男性からの電話でした。北条健さん。拓人さんの友人だそうです。ご存知ですか?」

「はい…知っています。」

「北条さんは迫田さんから“誰にもわからないように病院に連れて言って欲しい”と懇願されたそうです。」

「どうして…」

「事を荒だたてなくなかったのかもしれません。迫田さんは有名人です。刺されたことがどこかで情報が漏れたら拓人さんに迷惑がかかると思ったのでしょうね。」

「刺されているのにそんなこと…」

「優しい方なのでしょう。北条さんは迫田さんを内密に診てくれる病院に連れて行きました。出血多量で危ない状態でしたが一命は取り留めたそうです。迫田さんは未だに目が覚めていません。」

「そうですか…!とにかく無事でよかった…!!」

私は安堵して涙を流す

涙を流したのはいつぶりだろうか

「北条さんは拓人さんのマンションの前で倒れている迫田さんを病院に連れて行っただけなので事件については何も知らない様子でした。迫田さんが事を荒だたてることを恐れていたこともあり、拓人さんが迫田さんを刺したのでは?と疑っていたそうです。だから迫田さんの無事がわかってから迫田さんのスマホで拓人さんに連絡したそうです。」

「迫田さんはどこの病院ですか?面会することは出来ますか?」

「まだ面会謝絶状態のようです。」

「そうですか…。」

「迫田さんは下腹部と右腕を刺された状態だったそうです。」

「後遺症が残ったりするのでしょうか…」

「現段階ではまだわからないです。目が覚めるまで回復を待ちましょう。」

「そうですね…わかりました。」

私は警察署を出て、拓人の病院に向かい拓人に迫田さんが無事だったことを伝えた

無事だったことを拓人は涙を流して安堵していた

拓人はその後、迫田さんの無事がわかったことで回復し、退院することが出来た

事件から3日後、ついに迫田さんの目が覚めたようだ

しかし私達は辛い現実を突きつけられた

迫田さんは

“2度と私達に関わりたくない。会いたくない。”

と主張しているそうだ



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