アイス
「先程の事は謝るから、機嫌を直してちょうだい?」
からかいすぎて、そっぽを向かれてしまい、さすがにマズイと思った姉は、なんとか機嫌を直してもらおうと話し掛けるが、
「ふん!」
姉から顔を背けるだけで、許すつもりは無さそうだった。
「はぁー、御華。貴女の大好物なイチゴのアイスを買って来て上げるから、許して?」
このままだと、一日中その様子だと思い姉は、切り札を切った。
ビクッ!
「本当?」
そっぽを向きながらも、イチゴのアイスに反応した御華は、機嫌が悪そうに聞いた。
「ふふ。えぇ、本当よ」
分りやすい御華の反応に、姉は微笑ましく思いながら肯定した。
「ふ、ふん!許して上げる!決して、アイスに絆さされたじゃないんだから!」
ツンデレみたいな台詞を言って、許すのだった。
「えぇ、ふっ、分かっているわ」
なんとか笑いを堪えながら姉は、御華の誤魔化しに乗って上げた。
「分かれば良いのよ。それ、それより、アイスはいつなのかしら?」
ソワソワとしてるのが分かる程、体を揺らしながら、お嬢様言葉で聞いてきた。
「そうね……晩御飯の後ね」
少し悩んだ後、姉はそう御華に伝えた。
「そう。私、部屋に帰らせてもらうわ」
なんとも、素っ気なく返し、姉の部屋を出たが、
(アイス!アイス!アイス!アイスー!)
心の中は、アイスで埋め尽くされていた。
「ふふ。お姉ちゃんには通じないわよ」
御華が出ていったドアを見つめながら、姉は小さく呟いた。
______________
「ふへへぇ~~~」
御華は、ベットにうつ伏せになりながら、表情が蕩けきっていた。
「ひっさしぶり~の~アイス~~」
アイスに想いを馳せながら、歌を歌っている姿は、とても可愛らしく、先程までの素っ気なさは微塵もなかった。
「ふっふ~~、夜が楽しみ~~」
枕に顔を押し当てながら、抑えられない嬉しさを足をバタつかせて、発散していた。
「すぅー、はぁーー。姉さんの撫で撫で気持ち良かったなぁ~~」
急に落ち着いたかと思えば、今度は姉の話。
「うぅ~~、でも、恥ずかしかったーー!」
撫でられている時の事を思いだし、枕に顔をグリグリしながら、羞恥に悶えた。
「うぅ~~!!」
枕に顔をグリグリしても収まらなかったのか、ベットの上でゴロゴロと転がり始めた。
暫くそうしていたが、
「うぅ~~………うに」
唐突に止まったかと思うと、急に眠ってしまった。
______________
コンコン
「御華~、居る~~?」
アイスを買って帰って来た姉は、家の中が静かな事が気になり、御華の部屋に来たが。
御華からの返事は無く、不思議に思った姉は、部屋の中に入る事にした。
「お邪魔するわよ」
一応、声がけをしてから御華の部屋に入った。
ガチャ
部屋に入ってすぐ、姉が見つけたのは、
「ふへへぇ~~~」
なんとも、幸せそうに寝ている御華の寝顔だった。
「ふふ、可愛らしい寝顔ね」
御華に近づき、寝顔を微笑ましい表情で見ながら小さく言った姉は、そのまま暫くの間、御華を見続けた。
「このまま見続けていたのだけど、そろそろ晩御飯を作りに行きましょうか」
御華を一撫でしてから、料理を作りに向かったのだった。
歌が少し入ってましたが、似た歌とかありませんよね?




