綱引き
コンコン
「御華~、晩御飯が出来たわよ~~」
姉の言葉が聞こえたのか、
「ぅん、うぅ~」
御華は呻きながら、目を覚まし始めた。
「起きていないのかしら?」
返事がないことから、起きていないと思った姉は、
「ふふ、入らせてもらうわよ」
怪しく笑った後に、部屋の中に入った(侵入)。
「うぅ~」
もぞもぞ
まだ眠いのか、布団の中に深く潜り、さらなる睡眠に入ろうとしていた。
御華のベットにすぐさま向かった姉は、もぞもぞしてる御華を見つけた。
(ふふ、もぞもぞしてるのも可愛いわ~~)
もぞもぞしてる様子を見て、そう思いながら、満足するまで見続けた。
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「そろそろ起こしましょうか」
満足した姉は、御華を起こすことにした。
グッ
「起きなさーい!」
バァーーン!
大声で言うと同時に、掴んでいた布団を思いっきり引っ張り上げた。
「うひゃっ!?」
急な出来事に、変な声を上げて混乱しながら目を覚ました。
「うん、目が覚めたようね」
周りを見回して、何が起こったのか調べてる御華を見て、姉は声を掛けた。
「へっ!?ね、姉さん?」
上から聞こえた声に驚いて見ると、そこには姉さんがいた。
「えぇ、御華のお姉ちゃんですよ」
驚き固まっている御華に、腰に両手を置いて、胸を張って言い切った。
「ど、どうして、私の部屋に?」
まだ理解が追い付いていない御華は、姉に聞いた。
「晩御飯が出来たから呼びに来たのよ」
さも、今さっき入って来たと言わんばかりに、平然と姉は言い切った。
「そ、そうなんだ……」
その言葉で納得したのか、御華は胸に片手を置いて、ホッと安堵した。
「えぇ、そうなの」
片手を口元に当てながら、肯定した。
御華は、微笑ましく見られている事に気が付き、
「すぐに行くから、姉さんは先に行って待ってて」
姉を部屋から出そうと思い言ったが、
「どうして?一緒に行っても問題は無いと思うのだけど?」
「そうです……」
姉の正論により、作戦は消え去った。
「うん、それじゃあ行きましょうか?」
短く頷いた後、姉は御華に手を伸ばして言った。
そんな時だ、かわいらしい音が響いたのは、
きゅ~~
「うぅ~~!」
鳴らした本人である御華は、顔を赤くして、すぐさま布団の中に隠れた。
「ふふ、そんなにお腹が空いていたのね。布団に隠れていないで、一緒にご飯を食べに行きましょう」
姉は嬉しそうに言いながら、御華が隠れている布団に手をかけた。
「いや!!」
恥ずかしさから、布団の中から出たく無い御華は、必死に抵抗する。
「無駄な抵抗は止めなさい!」
犯人に投降するように言う警察官みたいに言いながら、御華を布団から引っ張り出そうする姉。
「い~や~だ~!」
意地になった御華は、断固として出ないと対抗する。
「お、姉ちゃん、と!食べま、しょう!」
姉も姉で、意地になり、御華を何が何でも出さそうと思いっきり布団を引っ張る。
「い~や~~!」
どちらも引っ張り合う状況はまるで、綱引きのよう。
だから、
「一っ緒に!行き、ましょう!」
姉が引っ張り合いに勝った時点で、予想できる出来事。
バッ!
「えっ?」
御華は宙を舞い
ヒューー………ドン!
「っ!」
そのまま、布団を引っ張り上げた体勢の姉にぶつかった。
「ゴホッ、ゴホッ」
御華は、咳をしながら、何が合ったのか確認する。
その時、
「うぅ……」
下から呻き声が聞こえた。
「えっ……」
その声の方を見た御華は、驚いた。
下に居たのが、姉だったからだ。
「ね、姉さん!?」
驚きから戻って来た御華は、すぐに姉の上から退いて、肩を揺らしながら声を掛ける。
「うぅ……ここは………」
少しの間、気絶していた姉は、まだハッキリしない意識の中、周りを見回してそう言った。
その言葉がまるで、記憶喪失した人の言葉に聞こえて、
「お姉ちゃん!記憶を失わないで!」
涙を流しながら、姉に抱きついた。
「えっ?……御華、どうしたのいきなり……」
いきなり抱きついて来た御華に、意識を取り戻した姉は混乱した。
「記憶を失わないで~~!!」
姉の言葉が聞こえてないのか、記憶喪失だと思ってる御華は、強く抱き締めながら叫ぶ。
「……成る程」
御華の言葉から、だいたい何が合ったのか理解した姉は、
ポンポン
「御華。私は記憶喪失では無いから安心して」
御華を優しく叩いて、大丈夫だと伝えた。
「へっ……記憶喪失じゃないの?」
姉の声に、涙が止まった御華は、姉を見て聞いた。
ポンポン
「えぇ、記憶喪失ではないわ」
落ち着かせる意味も込めて、優しく叩きながら言った。
「よがぁだぁ~~!!」
姉の言葉に安心したのか、また泣きながら抱きついて来た。
「ふふ、御華は甘えん坊さんね」
姉は抱きついて来る御華を抱き締め返して言った言葉は、慈愛に満ちていたのだった。
クリスマスように、クリスマスの話と、おまけの話を書いてる作者なのですが。
話が進む程、作者が物語の秘密?世界設定?に迫っている気がする。
「普通、主人公の役割りだろ!」などと思いながら書く。
最近だと、話しを進めるためだけに登場させたモブとも言うべきキャラの一人に、後々、考えたキャラの設定が噛み合うなんて出来事が起こり始め。
もう、作者は涙を流したくなる。
追記
今日、ふと気づいてあらすじに『この作品では、強大な悪的なものは出てきません』っと書こうと思ったのですよ。
ですが、その寸前で「あれ?これってフラグ?」っと危うくフラグを立てそうになりましたが、なんとか回避しました!




