〈10−2〉お昼ごはん
食堂についてみると、やはりお昼時なので人が多かった。
「人多いね」
「あぁそうだな」
「まあ空いてるところ見つけて座ったらいいでしょう〜」
俺達は思いの外すぐ空いている席を見つけられたのでそれぞれご飯を取りに行った。
この食堂は注文方式で、それぞれ好きなものを注文できた。
定食、ラーメン、揚げ物にデザートにほんと何でもあるな。
俺は端っこの方にある店に目を奪われた。
これにしよう。
そう思い、商品を受け取り二人が待っている席へと向かった。
「お!うりむ!やっと来たっす〜お腹すいたっすよ」
ふたりは俺を待つために食べていなかった。
取った席は丸テーブルで、丸テーブルの周りに3つ席をかき集めている。
俺はそのなかで空いている席に座った。
「遅くなってごめん。意外と決めるのに時間がかかってな」
「うりむくんは何頼んだの?」
あまねはうずうずしながらこっちを向いてきた。
俺のお皿の上にはラーメン鉢ほどの大きさの器に真っ黒の色で上には木目のある蓋がされてある。汁物であるのはわかるが中身は見えていないので気になるのだろう。
「それを言うあまねはオムライスを選んだんだな。」
「あっうん!美味しそうだったし。好きな料理の1つだしね」
「ここの食堂すごいっすよね〜何でも頼めるんすから〜」
「ろうくん。ここランク制度があって、低ランクのクラスほど制限されるんですよ?僕達は学園唯一の初級クラスなので全部食べれますが。」
「え?そうだったんっすか?」
「そうだよ。食堂の入口でプロジェクターに映し出されてたぞ?」
「そんなん見てなかったっすよ。まぁ全部食べれるならいいか〜」
あまねはあははと困惑したような容姿だった。
まあ少し仲良くなったか?
二人をみて思った。
ちなみにろうのお皿にあるのはチーズインハンバーグだ。初級クラスの1つ下金級から食べれるメニューだ。
多分なにも気づかず買ったんだろうな〜。
俺はそろそろいい頃だろうと思い木目の蓋をぱかっと開けた。
開けた瞬間ふわっとした湯気が真上に登った。
俺が頼んだのはかきたま煮麺だ。
「うりむくんのやつ美味しそう〜」
「あ!それ僕見ましたよ。端っこの優しいおじいちゃんがやってたやつっすよね!」
「あぁ今はあんまりお腹が空いてなかったし、あったかい物が食べたかったしな」
「いいね!」
「冷めないうちに食べようぜ。せっかくのご飯が冷めちまう」
「そうっすね!じゃあ手を合わせていただきます!」
「「いただきます。」」
おいしい。
戦闘で疲れ切った体にはあったかいものが体にしみる。そうめんのチョイスも我ながらいい選択だった。
「おいしいっす!このチーズハンバーグ!幸せっす〜」
「オムライスも美味しいです!ふわとろで」
ふたりともそれぞれの料理を堪能している。こんなに美味しいメニュー毎日食べれるなんて幸せだな。
もちろん毎日きても飽きないように工夫が行き届いている。
低ランクも高ランクも関係なく、日替わりメニューというメニューが買えるのだ。毎日健康な食事が出てきたり、すこし贅沢できたりする。もうそのメニューだけでいいとは思うが、こんだけのメニューを残しているのは学園側の意図があるのだろう。
「あまね〜オムライス一口くれない? 僕のハンバーグと交換!食べたくなっちゃって」
「いいよ!美味しいから食べて食べて〜うりむくんもいる?」
「あぁじゃあもらおうかな。ほら、俺の煮麺」
「ありがとう」
ろうが食事の交換をあまねに求めていた。正直そうする意図がわからないが、面白そうだから乗ってみた。あまねと同じことをしただけだが、あっているのか?
「ずるい〜僕もうりむのやつ食べたいです」
「めんどくせぇ」
「うりむのけち〜」
ろうがなんだかぶうぶう言ってるが無視しよう。めんどくさくなりそうだ。
「おいしいね!煮麺。しみる〜」
「オムライスもなかなかにいけるな」
「でしょ!」
あまねは、きらきらした顔で俺を見た。
「いいな、」
あまねとまた違うキラキラした顔で俺の顔をみるろうがいた。
「今日だけな」
「いいんすか!?」
俺はしぶしぶ煮麺を小皿にとりわけミニ煮麺を作ってあげた。
ろうはとても喜んでいた。ちゃんとお礼にハンバーグはもらったがね。
俺達は黙々と、少し話を挟みながら昼食を食べていた。
俺はいち早く食べ終え、あまねとろうの終わりを待っていた頃食堂が少しざわざわしているのに気付いた。
この食堂と大きな広場などには、異能や先天的な事情で音が苦手な生徒用に音の聞きに支障がでないほどに抑える加工がされているのだとか、だが人より捉える音の種類が多いため、少しのざわめきにも気づいてしまう。
しかし、今回の場合は少し大きいようだった。
あまねとろうもこの違和感に気づき違和感を探した。
原因はすぐわかる。一人の生徒とその侍女が中心にはいた。




