26話 町
今回も来てくださりありがとうございます!
前回これでお終いみたいな終わり方をしましたが……残念!まだ続きますよ。
では楽しんでいってください。
カグチをおんぶしながらズシン、ズシンと歩いていく。
街道には沢山の種族がいた。
人間、獣人、ドワーフ、エルフetc……。
初めて見る他種族に俺のテンションはうなぎ登り。
俺の姿を見るなり悲鳴を上げる奴や、臨戦態勢を取る奴もいるが……気にしない。
口角を少し上げ笑みを作り、アピールする。
この時、鋭い牙を見せないのがポイントだ。
カグチを抱えてないほうの手でサムズアップ!
サービスも欠かさない。
こんなフレンドリーで可愛げのある地竜、今まで存在しただろうか?
否、いないだろう。
そんなこんなで町が見えてきた。
カグチの言った通り町の入り口から長蛇の列が伸びていた。
その最後尾に並ぶ。
少し前の人と感覚を開けてな……。
見せびらかすように背中のカグチを優しく降ろす。
花を扱うかのように優しくね。
そして……。
「おほんっ! 皆さんこんにちは俺の名前はドラドだ。見ての通り地竜だが俺は皆が思っているような竜とは違う。どうか怖がらないでほしい」
「そうじゃ、腰を痛めてしまった儂をここまで運んでくれた優しい竜なのじゃ」
そこから2人ででっち上げたストーリーを、さも事実と言わんばかりの演技で説明していく。
時には可愛いポーズをとり、時にはウソ泣きをする。
俺たちを見る人々の目が恐怖から変態を見るような目に徐々に変わっていく。
そう、それでいい!
恐怖でパニックになられるより、断然いい。
元より、俺やカグチは変わり者。
変態と見られようが今更なのである。
演技が終わるころには人々は完全に俺たちを変態、変人、馬鹿、変質者を見るような目になっていた。
その影響か門まで何事も無く辿り着く事が出来た。
門番には止められたが、カグチという保証人。
そして、『多種族の町を謳っているのに竜だけは入れないのか?』と言う理論を展開し、ゴリ押しによるゴリ押しで押し入ることに成功。
完全に迷惑客の所業である。
カグチは長く生きているから何気に口が達者で、最後の方なんて門番が涙目になっていた。
可哀そうである。
俺はカグチと極力口喧嘩をしないよう心に誓うのだった。
町は大型の種族の用に設計されているのか道がとても広い。
大通りなんて尻尾を含め、10m以上ある俺が2匹は入るほどだ。
とても歩きやすい。
「カグチこれからどうするんだ?」
おれがこれからの予定を聞くと……。
「お主には冒険者ギルドに行って冒険者になってもらう」
うわ、出たよ。
異世界あるある冒険者。
「世界中にあるけど、どの国にも属さない組織で冒険者になれば誰でも身分が貰えるってやつか?」
俺は意気揚々とオタク知識を披露するが……。
「半分正解だな」
どうやら違うらしい。
カグチの説明によると、クリーンなのは力こそ全てのダンジョン都市や秘境に面した町の冒険者ギルドだけらしい。
都心では国とズブズブとのこと。
冒険者になればある程度身分が証明されるが、それが通用するのも力こそ全ての都市だけ。
世の中クリーンではないって事ね。
「なんでダンジョン都市やこの町みたいな秘境に面した所はクリーンなんだ? 利益が出るから余計腐りそうだが……」
「魔物対策が大変すぎて腐る余裕がないのじゃ。それに、もし腐ったとしても不満を持った実力者たちに無理矢理引きずり降ろされるからクリーンなのじゃ」
おう、なんとも脳筋な方法だな。
嫌いじゃない。
「冒険者については分かった。そんで問題は俺がなれるのかってことだ。実際どうなん?」
「ああ、それに関しては問題ないぞ。お主の実力なら大歓迎じゃろう。それに儂、Cランクの冒険者じゃし?」
決め顔をしながら、銀色のカードを取り出し俺に見せつけてくる。
「お前、マジか!?」
「ダハハッ! Cランクはのぉ、世間では一流と言われておるんじゃ。そんな儂がお主を推薦するんじゃから文句言う奴なんていなかろう」
「だから、時間はかかったが町にも入ることが出来たのか」
「そういうことじゃ」
やっべ、いつになくカグチが頼もしく見える。
「ありがとう! カグチ! マジ尊敬!」
「ダーハハハハハッ! いい気持じゃ!」
そんな事を言い合いながら冒険者ギルドに歩を進めた。
『種族の見た目』
ドワーフとエルフは皆が想像しているような見た目です。
ドワーフは身長が低いがガッシリとエルフは耳が長くてスレンダー。
獣人は動物が二足歩行をしたような見た目です。
獣人と人間が子をなせば……皆さんもお馴染み、人間に獣の部位がついた見た目の獣人が生まれます。
誤字、脱字報告、アドバイス等よろしくお願いします。




