25話 綺麗だ
今回も来てくださりありがとうございます!
獣道を歩くこと3日。
歩くにつれ獣道がどんどん太くなっていく。
カグチ曰く大きな街道と合流するようだ。
「カグチく~ん! 大丈夫~?」
「グボホッ! な、なんとか……」
カグチは2日目に俺のおんぶを卒業し、今は木の枝を杖にしトボトボとついてきている。
非常にスピードは遅いが……急いでいる訳でもないし別にいいか。
「カグチ、街道ってあれか?」
木々の隙間から先には開けた空間……街道が見えた。
歩くたびに木々の間隔が広くなりまばらになっていく。
木漏れ日が差し込み、獣道を明るく照らす。
もうすぐ、もうすぐだ。
俺は文明に触れる。
視界が完全に開けた。
街道は幅20m程。
長年使い続けて来たのだろう、馬車や荷車の轍がくっきりと残っている。
そして街道を挟んだ反対側には、どこまでも続く広大な草原が……。
「きれいだ……」
思わず感想が口から洩れる。
「おードラド、そんなとこで立ち止まってどおしたんじゃ?」
追いついてきたカグチが隣にやって来る。
「いや、景色がすごき綺麗だなって思って……」
「ほほう、確かに綺麗じゃのぉ」
「なぁ、カグチ」
「なんじゃ?」
「この世界には……こんなスゲー景色が沢山あるのか?」
「……あるぞ。景色だけじゃない、食べ物、文化、出会い……楽しい事で溢れておる。逆もまた然りだがのぉ」
「俺はこのまま旅を続けていれば……いつかその楽しい事に出会うことが出来ると思うか?」
「う~む……それは運だのぉ。まあ、ドラドはドラドの好きなようにやれば何かしらに出会えるじゃろう」
「そうか、そうだな」
「それに……もうお主は体験しておるだろう?」
「うん? 何をだ?」
「儂との”出会い”をのぉ!」(キリッ)
……。
……。
……。
「キッショいが……良い出会いだったは思うぞ」
「キッショいは余計だが……誉め言葉として受け取っておこうかのぉ」
「ほれ」
カグチが拳を差し出してくる。
「拳と拳を合わせる事をファストバンプやグータッチって言うんじゃろ? こういう時にやるのロマンだと思わんか?」
そう言ってカグチはニカッと笑う。
「ああ、全くだ」
俺もグーを突き出し……。
「「イエーイ!」」
「さて、では儂についてこい。町まで案内しよう!」
「おう、頼んだぜ!」
「お主にはこの世界の色んな物を見せて楽しませてやりたいからのぉ」(ボソッ)
「ん? 今なんか行ったか?」
「なんでもないぞー。ほらサッサとせんか置いてくぞ!」
ジジイが速度を上げる。
「オイオイ、また腰やるぞ?」
「そんな頻繁に……フグオッ!」
こうしてカグチは俺の背中にgo backした。
愉快な仲間。
どこまでも続く草原、青い空。
遠くにかすかに見える町らしき影。
俺たちの旅はまだ始まったばかりだ!
どうでしたかね?
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